マニュライフ生命 マニュライフ終身保険〈円建/外貨建〉通貨選択型一時払終身保険

こんにちは、K2 College 松本です。

今回はマニュライフ生命のマニュライフ終身保険を解説します。こちらは野村證券で販売されている商品になります。

担当者からで「相続対策になりますよ」と勧められています。

たしかに契約したときから一時払保険料よりも多い死亡保障があります。しかし、長期の目線で考えると利回りも思ったほど高くなく、死亡保障の伸びしろもすくないです。この記事でしっかりと確認しましょう。

  • マニュライフ生命はカナダNo.2の生命保険会社
  • 契約時から死亡保障の上乗せがある一時払外貨建終身保険
  • 10年で返戻率131%、実質利回りは2.78%
  • 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。

マニュライフ生命はカナダNo.2の生命保険会社

会社概要

マニュライフ生命は1887年にカナダで誕生したマニュライフ・ファイナンシャル・コーポレーションのグループ会社で、同社の前身である「マニュファクチャラーズ生命」は1901(明治34)年、日本で最初に事業免許を取得した外資系生命保険会社です。

第二次世界大戦により事業を中断したが、1999年には「第百生命」を引き継ぐ形で再び日本でのビジネスをスタートし、2001年からはマニュライフ生命として、営業職員チャネル(営業拠点数:68)、銀行窓販の金融機関チャネル(提携金融機関:79)、代理店チャネル(代理店数:約1,950)を利用して営業しています。

設立:1999年3月
総資産:2兆1,397億円(2021年3月末時点)
保有契約件数:159万2千件
保有契約高:12兆8,507億円(2021年3月末時点)

格付情報

S&P:A+ (2021年6月末時点)

ソルベンシーマージン比率

825.9% (2021年3月末時点)

あまり聞き慣れない保険会社ですが、親会社はカナダなんですね。

カナダではグレートウェストライフコ、マニュライフ、サンライフが大手保険会社ですが、マニュライフは総資産でNo.2です。

日本ではあまり聞き慣れないと思いますが、イメージよりも大事な格付けソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。

契約時から死亡保障の上乗せがある一時払外貨建終身保険

Screenshot

契約概要

商品名:マニュライフ終身保険〈円建/外貨建〉
正式名称:通貨選択型一時払終身保険
通貨:米ドル、豪ドル、日本円 *1

積立利率:契約時の利率が適用
契約年齢:30歳〜89歳
保険期間:終身
払込期間:一時払

*1 現在(2024年10月時点)円建は販売停止中

保障内容

死亡したときに、保険金を受取ることができます。

商品解説

一時払の外貨建(米ドル、豪ドル、日本円)終身保険です。契約したときから一時払保険料よりも多い死亡保障の上乗せがあります。契約時の積立利率に応じて死亡保障の倍率と解約返戻金の増え方が決まります。ただし、市場価格調整率と契約初期費用が掛かる点にはご注意ください。

市場価格調整

計算式にするとチンプンカンプンになると思うので上図は見なくていいです。シンプルに契約時の積立利率解約時の積立利率を比較して、低くなっていれば解約返戻金が増え、高くなっていれば減る。ということです(下図参照)。

契約初期費用

契約日に一時払保険料から保険契約の締結に必要な費用(契約初期費用)を控除します。契約初期費用は、契約年齢および契約通貨に応じた次の割合を一時払保険料に乗じた金額となります。

一時払保険料から契約時に差し引かれる手数料のことです。50歳の人が米ドル建で契約して、保険料1,000万円を支払ったら75万円が差し引かれてから運用がスタートとなります。なので契約してすぐに解約すると元本割れするので注意してください。

その他にも保険関係費用などの手数料もありますが、日本の保険会社ではこの部分は公開されていないので割愛します。

初期費用でかなり引かれてしまうんですね。。。

そうなんです。次のチャプターで契約例を見ていきましょう。

10年で返戻率131%、実質利回りは2.78%

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男性50歳の契約例を見てみましょう。

契約例

一時払保険料:USD 100,000
積立利率:4.46%(2024年9月1日〜9月15日)
死亡保障:USD 338,831

<解約返戻金と返戻率の推移>
10年後(60歳):USD 131,534(131%)

15年後(65歳):USD 155,055(155%)
20年後(70歳):USD 181,355(181%)
30年後(80歳):USD 238,797(238%)

<実質利回り>
10年後(60歳):2.78%

15年後(65歳):2.97%
20年後(70歳):3.02%
30年後(80歳):2.94%

死亡保障が保険料の3.3倍になるのは安心だと思いますが、平均寿命から考えるとその後35年くらいは生きます。その期間の利回りが低くなることの方がデメリットが大きいです。

積立利率と利回りの乖離が大きいですね。でも死亡保障は3.3倍になるし仕方ないかと思いました。

『新海外個人年金』であれば、20年後には2.8倍25年後で3.7倍30年後には5.5倍の解約返戻金になります。この方が引き出して自由に使うこともできるし、死亡保障として残してもより多くの資産を相続することができます。

契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。

「マニュライフ終身保険」は死亡保障の上乗せのコストが掛かっているため利回りが低くなっています。より高い利回りで運用されるところにお金は置いてあげましょう。

既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?

契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。
※直接相談(無料)

まとめ

  • 加入するのはやめよう
  • 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
  • 日本では保障と貯蓄は分けて契約しよう(終身保険はしないで)

著者プロフィール

松本崇裕
松本崇裕
大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。

外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。

また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。

そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。

クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。

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