こんにちは、K2 College 松本です。
今回はマニュライフ生命の未来につなげる終身保険v2を解説します。
銀行で「相続対策になりますよ」と勧められて加入を検討しています。
こちらの商品は保険料に対して死亡保障のレバレッジが大きいので相続対策には有効な商品です。ただ死亡保障や貯蓄性は積立利率に影響されます。積立利率は契約する時期によって変わるので低い時期に契約されているとパフォーマンスは最悪です。詳細を確認していきましょう。
- マニュライフ生命はカナダNo.2の生命保険会社
- 告知アリとナシのタイプがある一時払外貨建終身保険
- 10年で返戻率135%、実質利回りは3.10%
- 一部の人は契約OK。資産を増やしたい人は個別相談してください。
マニュライフ生命はカナダNo.2の生命保険会社

会社概要
マニュライフ生命は1887年にカナダで誕生したマニュライフ・ファイナンシャル・コーポレーションのグループ会社で、同社の前身である「マニュファクチャラーズ生命」は1901(明治34)年、日本で最初に事業免許を取得した外資系生命保険会社です。
第二次世界大戦により事業を中断したが、1999年には「第百生命」を引き継ぐ形で再び日本でのビジネスをスタートし、2001年からはマニュライフ生命として、営業職員チャネル(営業拠点数:68)、銀行窓販の金融機関チャネル(提携金融機関:79)、代理店チャネル(代理店数:約1,950)を利用して営業しています。
設立:1999年3月
総資産:2兆1,397億円(2021年3月末時点)
保有契約件数:159万2千件
保有契約高:12兆8,507億円(2021年3月末時点)
格付情報
S&P:A+ (2021年6月末時点)
ソルベンシーマージン比率
825.9% (2021年3月末時点)
あまり聞き慣れない保険会社ですが、親会社はカナダなんですね。
カナダではグレートウェストライフコ、マニュライフ、サンライフが大手保険会社ですが、マニュライフは総資産でNo.2です。
日本ではあまり聞き慣れないと思いますが、イメージよりも大事な格付け、ソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。
告知アリとナシのタイプがある一時払外貨建終身保険

契約概要
商品名:未来につなげる終身保険v2
正式名称:通貨選択型一時払終身保険
通貨:米ドル、豪ドル、日本円
積立利率:契約時の利率が適用
契約年齢:30歳〜90歳
保険期間:終身
払込期間:一時払
告知:あり/なし
保障内容
死亡したときに、保険金を受取ることができます。
商品解説
一時払の外貨建(米ドル、豪ドル、日本円)終身保険です。告知の有無によって死亡保障の立ち上がり方が変わります。告知ありの場合は契約したときから一時払保険料よりも多い死亡保障の上乗せがあります。告知なしの場合は、第1保険期間(死亡保険金が段階的に上がっていく)が設定され、5つの期間(2年/3年/5年/7年/10年)から選択します。第1保険期間終了後から本来の死亡保険金額になります。契約時の積立利率に応じて死亡保障の倍率と解約返戻金の増え方が決まります。
こちらの商品は、市場価格調整率と契約初期費用が掛かる点にご注意ください。
市場価格調整

計算式にするとチンプンカンプンになると思うので上図は見なくていいです。シンプルに契約時の積立利率と解約時の積立利率を比較して、低くなっていれば解約返戻金が増え、高くなっていれば減る。ということです(下図参照)。

契約初期費用

一時払保険料から契約時に差し引かれる手数料のことです。70才の人が告知なしで米ドル建ての契約をして、保険料1,000万円を支払ったら50万円が差し引かれてから運用がスタートとなります。なので契約してすぐに解約すると元本割れするので注意してください。
その他にも保険関係費用などの手数料もありますが、日本の保険会社ではこの部分は公開されていないので割愛します。
若いと初期費用もでかなり引かれてしまうんですね。。。
そうなんです。次のチャプターで契約例を見ていきましょう。
10年で返戻率135%、実質利回りは3.10%

男性50歳の契約例を見てみましょう。
告知あり
一時払保険料:USD 100,000
積立利率:4.93%(2025年4月1日〜4月15日)
死亡保障:USD 381,601
<解約返戻金と返戻率の推移>
10年後(60歳):USD 135,724(135%)
15年後(65歳):USD 162,302(162%)
20年後(70歳):USD 192,616(192%)
30年後(80歳):USD 260,145(260%)
40年後(90歳):USD 315,935(315%)
<実質利回り>
10年後(60歳):3.10%
15年後(65歳):3.28%
20年後(70歳):3.33%
30年後(80歳):3.24%
40年後(90歳):2.92%
死亡保障が保険料の3.8倍になるのは安心だと思いますが、平均寿命から考えるとその後35年くらいは生きます。その期間の利回りが低くなるデメリットがあります。
告知なし(2年)
一時払保険料:USD 100,000
積立利率:5.01%(2025年4月1日〜4月15日)
第1保険期間終了後の死亡保障:USD 402,183
<解約返戻金と返戻率の推移>
10年後(60歳):USD 139,078(139%)
15年後(65歳):USD 166,897(166%)
20年後(70歳):USD 198,778(198%)
30年後(80歳):USD 270,303(270%)
40年後(90歳):USD 330,180(330%)
<実質利回り>
10年後(60歳):3.35%
15年後(65歳):3.47%
20年後(70歳):3.49%
30年後(80歳):3.37%
40年後(90歳):3.03%
告知なしの場合は死亡保障が保険料の4倍になり、利回りも少しだけ高くなります。
利回りは積立利率より結構下がるんですね!?
でも死亡保障の倍率が高いので仕方ないかと思いました。
一部の人は契約OK。資産を増やしたい人は個別相談してください。

死亡保障をなるべく早く増やしたい人は選択肢の1つになります。ただ、平均寿命を考えると『新海外個人年金』を活用した方が死亡保障額を増やすことができます。また、積立利率の低い時期に契約している場合は、コチラから直接相談(無料)にお問い合わせください。
返戻率を重視するなら他の商品の方がいいのでしょうか?
はい。もっと実質利回りの高い商品がありますので、下記から私に直接相談して頂ければアドバイス致します。
※直接相談(無料)
まとめ
- 加入するのはやめよう
- 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
- 増やすのが目的なら他の商品を選択しよう
また教育資金準備や貯蓄だけが目的の方は、下記の入門書を一読ください。
※【入門書】公的年金に依存しない自分年金を準備するための入門書
※【入門書】子供のためにベストな学資保険に入るための入門書
著者プロフィール

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大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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