こんにちは、K2 College 松本です。
今回は第一フロンティア生命の生存給付金付終身保険「第一フロンティア生存給付金付終身」を解説します。こちらは第一フロンティア生命の商品ですが、野村証券で販売されています。
相続税対策のために贈与を考えていますが、それにちょうどよい商品かと思い契約しようと考えています。
たしかに生前贈与をするのには適した商品設計になっていますが、やはり利率の低さが気になるところです。コスパや商品内容も含めて確認してください。
- 動画解説
- 第一フロンティア生命は第一生命の完全子会社
- 贈与に必要な手続きを簡素化してくれる外貨建一時払終身保険
- 30年で返戻率142%、実質利回りは1.40%
- 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
動画解説
第一フロンティア生命は第一生命の完全子会社
会社概要
日本の生命保険会社で、第一生命保険(現・第一生命ホールディングス)(90%)と損害保険ジャパン(10%)の2社によって株式を保有してきたが、2014年3月、損害保険ジャパン(当時)保有分の株式10%を第一生命保険(当時)に譲渡し、第一生命保険(当時)の完全子会社となりました。
設立:2006年12月1日
総資産:9兆9,370億円(2022年3月31日時点)
保有契約高:9兆8,344億円(2022年3月31日時点)
格付情報
R&I:AA- (2022年7月1日時点)
ソルベンシーマージン比率
516.8% (2022年3月末時点)
初めて聞く保険会社ですが、第一生命の子会社なんですね。
銀行の窓口販売が主流なので、一般的な知名度はありませんね。
ただ、親会社は第一生命ですし、格付けも十分に信頼に値する会社と言えます。
贈与に必要な手続きを簡素化してくれる外貨建一時払終身保険
取扱金融機関
- 野村證券
契約概要
商品名:第一フロンティア生存給付金付終身(円建/外貨建)
正式名称:生存給付金付終身保険(通貨指定型)
契約年齢:0歳〜満90歳
指定通貨:米ドル/豪ドル
保険期間:終身
プラン:生前贈与プラン/自分年金プラン
生存給付金受取回数:3回〜30回 詳細は下図
積立利率:契約時の利率で固定(毎月2回更新)
積立利率保証期間:生存給付金受取回数-1年/20年/30年(通貨や終身保障の有無によって変わる)
終身保障:あり/なし
終身保険倍率:1倍/3倍/5倍
払込期間:一時払
最低保険料:USD 30,000/AUD 30,000/300万円
告知:なし
プラン
商品解説
告知の必要がない一時払の生存給付金付終身保険です。生前贈与プランには終身保障の有無を選択できます。一般的に生前贈与をするときは
・贈与契約書の作成
・振込
が必要です。そして贈与したい人数分それぞれ必要になります。この手間を省いてくれるのがこの商品です。贈与したい人を生存給付金の受取人と指定することで振込を保険会社にやってもらい、保険会社から郵送される通知書が贈与の記録として利用できるからです。
生存給付金受取回数
下図の通り幅広い受取回数から選択できます。
積立利率
期間が長くなると積立利率も高くなります。現在(2024年6月1日〜15日)の金利はコチラ。
今の金利情勢から考えると利回りが低すぎですね。
積立利率で3%弱あるので良いと思ったのですが低いのでしょうか?
積立利率は実質利回りとは違うので注意してください。次のチャプターで具体的なシミュレーションの数字で確認していきましょう。
30年で返戻率142%、実質利回りは1.40%
契約例を見ていきましょう。
生前贈与プラン(終身保障なし)
契約年齢:60歳 男性
生存給付金受取回数:30回
積立利率:3.00%(2024年6月1日〜15日)
払込期間:一時払
保険料:1,000万円(USD 63,243)
一時払保険料:USD 63,243
生存給付金額:USD 3,002
生存給付金累計額:USD 90,072
返戻率:142%
実質利回り:1.40%
支払った保険料を30回に分けて生前贈与しながら残った部分には金利を付けていくという仕組みです。積立利率は3.00%ですが、元本部分も引き出していくので実際の利回りは1.4%しかありません。給付金を30回受け取ったら契約は終了です。
では『新海外個人年金』に1,000万円を預けて、同じ給付金額を受け取った場合を見てみましょう。
新海外個人年金
一時払保険料:USD 63,243(1,000万円)
一部引出金額:USD 3,002
一部引出金累計額:USD 90,072
<一部引出を除いた解約返戻金額の推移>
10年後:USD 58,917(93%)
20年後:USD 84,320(133%)
30年後:USD 124,728(197%)
40年後:USD 213,281(337%)
50年後:USD 381,976(603%)
<一部引出を含めた解約返戻金額の推移>
10年後:USD 82,933(131%)
20年後:USD 138,357(218%)
30年後:USD 208,796(329%)
40年後:USD 303,354(479%)
50年後:USD 472,049(746%)
同じように引き出しますが、解約返戻金額は増え続けていきます。新海外個人年金は3年目から引き出しができるので、30回引き出した32年後の解約返戻金はUSD 133,934となり一時払保険料の2倍以上になっています。しかも一部引出は30回だけでなく、それ以降も引き出したければ継続することもできる柔軟性もあります。
そんなに沢山受け取れる商品があるんですか?
あります。海外の終身保険だと総支払保険料の3〜7倍も死亡保障が付くものもあるので、上手く組み合わせれば生前贈与も死亡保障も沢山遺してあげることができます。
詳しくは下記の入門書をダウンロードして一読ください。
『海外保険入門書(マニュアル)』はこちら(無料)【NEW】
契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
同じ外貨建なら海外だともっと良い商品があるので、一度比較をすることをオススメします。
既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?
契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。
※直接相談(無料)
まとめ
- 加入するのはやめよう
- 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
- 日本では保障と貯蓄は分けて契約しよう(終身保険はしないで)
著者プロフィール
-
大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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