こんにちは、K2 College 松本です。
今回はマニュライフ生命の外貨建個人年金「ライフタイム・カレンシー(終身年金プラン)」を解説します。
ずっと年金が受け取れるということで契約しようと考えています。
終身年金自体は安心できるプランですが、元金を回収する期間が長いので注意してください。利率や商品の仕組みについて、この記事でしっかりと確認しましょう。
- マニュライフ生命はカナダNo.2の生命保険会社
- 生きてる限り年金が受け取れる一時払外貨建個人年金
- 21年間受け取ってようやくトントン
- 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
マニュライフ生命はカナダNo.2の生命保険会社
会社概要
マニュライフ生命は1887年にカナダで誕生したマニュライフ・ファイナンシャル・コーポレーションのグループ会社で、同社の前身である「マニュファクチャラーズ生命」は1901(明治34)年、日本で最初に事業免許を取得した外資系生命保険会社です。
第二次世界大戦により事業を中断したが、1999年には「第百生命」を引き継ぐ形で再び日本でのビジネスをスタートし、2001年からはマニュライフ生命として、営業職員チャネル(営業拠点数:68)、銀行窓販の金融機関チャネル(提携金融機関:79)、代理店チャネル(代理店数:約1,950)を利用して営業しています。
設立:1999年3月
総資産:2兆1,397億円(2021年3月末時点)
保有契約件数:159万2千件
保有契約高:12兆8,507億円(2021年3月末時点)
格付情報
S&P:A+ (2021年6月末時点)
ソルベンシーマージン比率
825.9% (2021年3月末時点)
あまり聞き慣れない保険会社ですが、親会社はカナダなんですね。
カナダではグレートウェストライフコ、マニュライフ、サンライフが大手保険会社ですが、マニュライフは総資産でNo.2です。
日本ではあまり聞き慣れないと思いますが、イメージよりも大事な格付け、ソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。
生きてる限り年金が受け取れる一時払外貨建個人年金
契約概要
商品名:ライフタイム・カレンシー
正式名称:外貨建定額個人年金保険
通貨:米ドル/豪ドル
積立利率:契約時の利率が適用
契約年齢:55歳〜85歳
据置期間:0〜5年
年金受取:年金支払総額保証付終身年金
年金支払総額保証割合:100%/110%/130%
払込期間:一時払
最低保険料:USD 20,000/AUD 20,000
商品解説
一時払の外貨建(米ドル、豪ドル)個人年金保険で、据置期間を0年にすれば契約日の2ヶ月後から生きてる限り年金が受け取れます。年金受取期間中に死亡しても年金支払総額保証割合(100%、110%、130%)に到達するまで年金を遺族が受け取ることができます。年金額は契約時の積立利率と年金支払総額保証割合に応じて決まります。
ただし、市場価格調整率と解約控除が掛かる点にはご注意ください。
市場価格調整率
計算式にするとチンプンカンプンになると思うので上図は見なくていいです。シンプルに契約時の積立利率と解約時の積立利率を比較して、低くなっていれば解約返戻金が増え、高くなっていれば減る。ということです。(下図参考)
解約控除率
契約からの経過年数に応じて解約時または年金の一括支払時に控除される金額です。終身年金プランの場合は解約という概念はありませんが、年金の一括支払をすることで実質解約をするようなことができます。解約時の積立金額に上記の率を掛けたものが差し引かれます。契約してすぐに解約すると元本割れするので注意してください。
その他にも保険関係費用などの手数料もありますが、日本の保険会社ではこの部分は公開されていないので割愛します。
途中で解約するときは注意が必要ですね。。。
そうなんです。次のチャプターで契約例を見ていきましょう。
21年間受け取ってようやくトントン
男性55歳の契約例を見てみましょう。
契約例
一時払保険料:USD 100,000
積立利率:3.01%(2024年3月1日〜3月15日)
年金支払総額保証割合:100%
据置期間:0年
年金開始年齢:55歳
年金支払期間:終身
受取年金額:USD 4,800
年金支払最低金額:21年
保証金額:USD 100,800
<総受取年金額と返戻率>
10年後(70歳):USD 48,000(48%)
20年後(80歳):USD 96,000(96%)
30年後(90歳):USD 144,000(144%)
40年後(100歳):USD 192,000(192%)
最低保証が21年なので、21年間受け取ってようやく元本回収となります。それまでに死亡したとしても同じです。最低保証割合を高くすると、そもそもの年金額が少なくなるので、元本回収にかかる時間は先延ばしになってしまいます。
取り敢えずは損しないし、長生きすればそれなりに受け取れるので悪くないと思うのですが、リターンが低いのでしょうか?
「新海外個人年金」であれば、3年後から預けた金額の5%を受け取りながらも、元本を増やしていくことができます。詳しくは下記の記事も参考にしてください。
『新海外個人年金』の活用法!「2−3−5プラン」毎年5%の収入を得ながらも資産が増える。
契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
単純に利回りが低いので、より高い利回りで運用できるところにお金は置いてあげましょう。
既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?
契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。
※直接相談(無料)
まとめ
- 加入するのはやめよう
- 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
- 日本では貯蓄系商品は契約しない
また教育資金準備や貯蓄だけが目的の方は、下記の入門書を一読ください。
※【入門書】公的年金に依存しない自分年金を準備するための入門書
※【入門書】子供のためにベストな学資保険に入るための入門書
著者プロフィール
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大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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