こんにちは、K2 College 松本です。
今回は東京海上日動あんしん生命の終身保険を解説します。コスパや保障内容を含めて、日本の保険会社の終身保険はどういうものなのか確認してください。
掛け捨てはもったいないと思って終身保険に加入しました。
たしかに「何となくもったいない」気持ちは分かります。ただ掛け捨てにもメリットはありますし、終身保険のデメリットもあるので、それらを理解した上で判断した方がいいです。この記事で一緒に確認していきましょう。
- 動画解説
- 東京海上日動あんしん生命は評価の高い会社
- ごくごく普通の終身保険
- 解約返戻率は30年で93%、実質利回りは-0.45%
- 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
動画解説
東京海上日動あんしん生命は評価の高い会社
会社概要
東京海上日動あんしん生命は、東京海上ホールディングス100%出資の日本の生命保険会社です。1996年8月に「東京海上あんしん生命保険株式会社」として設立されました。2003年10月に「日動生命保険株式会社」と合併して現社名になっています。販売チャネルのメインは保険代理店(15,238店)と「ライフパートナー」という呼称の直接販売社員(770名)です。
会社設立:1996年8月6日
資本金:550億円
総資産:9兆4,918億円(2020年度)
保有契約高:31兆433億円(2020年度)
保有契約件数:608万件
格付情報
R&I:AA+(2021年7月1日現在)
S&P:A+(2021年7月1日現在)
ソルベンシーマージン比率
1,430.1%(2020年度末)
CMのキャラクターの印象が強いですね。また東京海上は大きな会社なので安心感もあります。
イメージだけで判断するのはダメですが、実際に格付の評価は高いので健全な会社と言えます。ちなみにイメージキャラクターの「あんしんセエメエ」は三谷幸喜さんが声を担当しています。
ごくごく普通の終身保険
契約概要
商品名:終身保険[無配当]
保険期間:終身
契約年齢:0歳〜85歳
払込期間:短期払、終身払 ※1
払込頻度:月払、年払、前納
保険金額:100万円〜7億円(10万円単位)
※1 短期払は、10年以上かつ払込満了時年齢60歳以上90歳以下
保障内容
<主契約>
死亡や所定の高度障害状態になったときに、保険金を受取ることができます。
<特約>
・災害割増特約
不慮の事故や所定の感染症で死亡や所定の高度障害状態になったとき
・傷害特約
不慮の事故や所定の感染症で死亡した時は、災害死亡保険金額を受け取れる。所定の身体障害状態になったときは、『災害死亡保険金額×身体障害の程度に応じた給付割合』を受け取れる。
商品解説
ごくごく普通の円建終身保険です。コレと言った特徴がないのが特徴でしょうか。終身保険なので一生涯の死亡保障と貯蓄機能がありますが貯蓄性はとても低いので、貯蓄を目的で契約する必要はありません。また一生涯の死亡保障に対する保険料も高いです。
貯蓄もできるので加入したのですが、高いってどういうことでしょうか?
終身保険を契約する場合は、死亡保障に対して総支払保険料がいくらになるのかを確認してください。次のチャプターで具体的なシミュレーションの数字で確認していきましょう。
解約返戻率は30年で93%、実質利回りは-0.45%
HPに載っている契約例は以下の通りです。
契約年齢:30歳 男性
保険金額:1,000万円
特約:なし
保険期間:終身
払込期間:60歳払済
払込頻度:月払
保険料:27,200円
総支払保険料:9,792,000円
<解約返戻金と返戻率>
30年後(60歳):914万円(93.3%)
50年後(80歳):967万円(98.7%)
払込が終わても支払った保険料以上の解約返戻金にはなりません。50年後の80歳時点でもまだ超えません。ずっと元本割れのため、実質利回りで計算する意味もないのですが、一応下記の通りです。
<実質利回り>
30年後(60歳):-0.45%
50年後(80歳):-0.04%
返戻率が100%以下なので実質利回りは見ての通りマイナスです。そして、総支払保険料にも注目してください。1,000万円の死亡保障を購入するために979万円を支払うことになります。最終的に保険会社としては21万円の上乗せしかありません。
総支払保険料までは気にしていませんでした。こんなに払うことになるとは、、、
円建終身保険は一生涯の死亡保障を用意するという点でもコスパ悪いですし、貯蓄や資産形成という目線で考えると魅力は全くありません。そもそも円建だとインフレに対応できないので、少なくとも米ドル建の終身保険にしましょう。
ただ日本の米ドル建終身保険も利率が低すぎて、契約する意味がないので、貯蓄と死亡保障の両立ができる海外の終身保険を選択肢にいれてください。海外であれば総支払保険料の何倍もの死亡保障がありながらも実質利回りで4〜6%ほどで運用もできます。
詳しくは下記の入門書をダウンロードして一読ください。
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契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
終身保険の特徴は、死亡保障と貯蓄の両立が出来ることですが、日本の保険は
・貯蓄性が低すぎる
・死亡保障に対する保険料が高い
という理由でオススメできません。
そして、あなたが生命保険を検討しようと思った本来の目的は死亡保障ではありませんか? それなら掛け捨ての「収入保障保険」にするべきです。保障と貯蓄を分けて備えることで、保障はより手厚くなり、効率よく資産形成できるようになります。
既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?
契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。
※直接相談(無料)
まとめ
- 加入するのはやめよう
- 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
- 日本では保障と貯蓄は分けて契約しよう(終身保険はしないで)
また教育資金準備や貯蓄だけが目的の方は、下記の入門書を一読ください。
※【入門書】公的年金に依存しない自分年金を準備するための入門書
※【入門書】子供のためにベストな学資保険に入るための入門書
著者プロフィール
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大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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