レバレッジ・ドラッカー研究所米国株ファンド 〜大和アセットマネジメント

Yahoo!ファイナンスの投資信託ランキング(更新日時:2024/7/19 3:02)において、「レバレッジ・ドラッカー研究所米国株ファンド」が過去1年間でどれだけ値上がりしたかを示す騰落率ランキング1位でした。

トータルリターンは+113.65%と1年で2倍以上になっております。

そこで今回は、「レバレッジ・ドラッカー研究所米国株ファンド」について解説します。

  • 動画解説
  • 「レバレッジ・ドラッカー研究所米国株ファンド」概要
  • ドラッカー研究所スコア付与銘柄を投資対象とする
  • 2年弱で4倍のファンドパフォーマンス

動画解説

「レバレッジ・ドラッカー研究所米国株ファンド」概要

・米国株式の中から、企業の無形資産価値の高さに着目してポートフォリオを構築し、信託財産の純資産総額の2倍相当額を投資する。

当ファンドが考える無形資産
・情報化資産(ソフトウェアやデータベースなど)
・革新的資産(R&D(研究開発)、著作権、デザイン、商標など)
・経済的競争力(ブランド、企業固有の人的資本、人と機関を結ぶネットワーク

・連動債券に投資し、信託財産の成長をめざす。

・ドラッカー研究所スコア付与銘柄のうち、ナスダック上場株式を対象に、ドラッカー研究所 スコアと大和アセットマネジメント独自の分析モデルを組み合わせて、投資銘柄の選定および組入比率の決定を行なう。為替ヘッジは原則として行わない。

連動債券に投資するとのことですが、連動債券とはどのようなものでしょうか?

対象とする指数の変動によって償還金額や利率が変化したり、満期前に償還したりする可能性のある仕組債のひとつですね。

このファンドの場合は、スワップ取引を通じて、米国株式の中から企業の無形資産価値の高さに着目して構築したポートフォリオに対する220% 程度の投資効果(円ベース)を享受するLeveraged US Equity Intangible Assets Valuation Strategyの値動きに連動するようです。

ドラッカー研究所スコア付与銘柄を投資対象とする

ピーター・ドラッカーは「現代経営学の父」と称される著名な経営学者であり、多くの経営者やビジネスパーソンが影響を受けています。

彼は、資本主義社会は知識社会になると考え、また知識社会において「無形資産」の重要性を強調していました。

『リーダーシップの本質』
「リーダーは、知識社会においては、知識の創造と活用を通じて組織を導かなければならない。彼らは、無形資産を最大限に活用し、競争優位を築くための戦略を策定する必要がある。」

なお、現在の米国市場において、企業の時価総額に占める「無形資産」の割合が年々増加しており、2020年は時価総額の90%を無形資産が占めるとのことです。

ドラッカーの哲学を受け継ぐ研究機関がドラッカー研究所であり、ドラッカーの提唱する企業業績に影響を与える5つの基本原則をスコア化。

「無形資産」を定量的に捉え、真の成長企業を発掘しており、毎年ウォール・ストリート・ジャーナルにて、上位250社を発表しています。

最新の月次レポート(2024年6月28日時点)で組入上位10銘柄を確認したところ、「Vault Investments PLC」となっておりました。

既存の信用枠の返済、負債の借り換え、および買収を目的として債券を発行することを目的として設立された特別目的会社(PLC)に投資されており、

実質的な組入上位10銘柄は以下となっているようです。

通常のファンドとは色々と異なるようですね。

このファンドは債券を通じて、米国株式の中から企業の無形資産価値の高さに着目して構築したポートフォリオに投資するものでしたね。

しかも直接債券へ投資するのではなく、債券を発行することを目的として設立された特別目的会社(PLC)に投資されておりました。

2年弱で4倍のファンドパフォーマンス

今回、Yahoo!ファイナンスの投資信託ランキングにおいて騰落率ランキング1位となっておりましたので取り上げましたが、気になるパフォーマンスを最新の月次レポート(2024年6月28日時点)を見てみましょう。

冒頭でも取り上げましたが、過去1年のトータルリターンは+113.7%と、1年で2倍以上になっております。

このファンドが設定されたのは2022年12月20日ですが、設定来のパフォーマンスは+291.4%と、なんと2年弱でおよそ4倍まで増えております。

驚異的なリターンを上げておりますね。

このファンドは純資産総額の2倍相当額を投資するレバレッジファンドですから、株式市場が上昇したタイミングにおいて、そのリターンも2倍になりますからね。

しかも為替に対しても2倍となりますので、米ドルが対円で上昇しておりましたからその果実を享受してきたということです。

短期間でこれほど大きなリターンを上げることができるならば、ぜひ投資したいです。

これまでように株高、円安が続くタイミングにおいては大きなリターンを上げることができますが、反面、株安、円高が続くタイミングは大きなダメージを受けますので、それを理解の上で投資するようにしてください。

まとめ

  • 企業の無形資産に着目して、純資産総額の2倍を投資するレバレッジファンド
  • 連動債券に投資
  • 株高、円安が続くタイミングにおいては大きなリターンを上げることができる

投資家それぞれの状況に合わせたアドバイスをいたします。
相談を希望される方は、こちらからご連絡くださいませ。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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