【米国高配当ETF】御三家「VYM」「HDV」「SPYD」比較

こんにちは。K2 College大崎です。

米国高配当ETFの御三家といわれる「VYM」「HDV」「SPYD」について取り上げて来ましたが、それぞれに特長がありましたね。

米国高配当ETFの御三家に投資するならばどれに投資すべきかは、ポートフォリオは個々で異なりますし人それぞれで良いかと思いますが、

中には、構成銘柄とセクター比率が異なるからと、これらすべてに投資されている方もおられるようです。それはどうなのかも含めてこれら3つのETF比較して見ましたので、参考にしてください。

  • 【米国高配当ETF】の御三家比較
  • SPYDのアドバンテージ
  • VYMのアドバンテージ
  • 銘柄重複についても考えた方が良い

【米国高配当ETF】の御三家比較

「VYM」「HDV」「SPYD」の実績数字を比較してみました。

同じ期間における実績を比較するために「SPYD」の設定日に合わせてあります。

また、それぞれについて書いた記事の日付は異なりますし、掲載日からも日付が経過しておりますので、本日、確認した内容を基準としております。

SPYDのアドバンテージ

「SPYD」は他の2つに比べ、設定日が新しいということもありますが、基準価額が安いですね。

基準価額が安いということは、同じ予算でたくさん口数が購入できますので、受け取る配当金の増加を目指す【米国高配当ETF】はそれだけでアドバンテージがあります。

配当利回り(過去12ヶ月)は4.74%と一番高いですね。
これは、過去12ヶ月間の配当金の合計をPriceの最終終値で割った数値です。

なお、配当利回りが一番高いので、「SPYD」を選んで投資している方も多いです。

また、5年間の配当成長率は6.88%と一番高かったです。
わたくしはVYMだと考えておりましたので、これは以外でした。

しかしながら、これは2022年の年間配当金成長率が28.02%もあり、それが押し上げています。2020年、2021年の年間配当金成長率はそれぞれ-5%程度でしたから、その反動ですね。

VYMのアドバンテージ

まず、資産残高が一番多いですね。

設定日が一番古いということもありますが、基準価額の上昇とともに資産残高も拡大しております。

トータルリターンや年平均リターンも一番高いですね。

以下は、3つの基準価額の推移を比較したものですが、コロナショックからの回復も早くその後のリターンも「VYM」が一番良いですね。

「SPYD」はS&P500指数を構成する銘柄のうち、配当利回りの上位80銘柄を規模にかかわらず均等に加重されておりましたね。

高い配当利回りを出すことが目的であればこれで良いと思いますが、逆に業績が良くても配当利回りが低い銘柄は除外されてしまうことがあるので、その分、他のETFに比べ上昇が緩やかになってしまいます。

その他、「VYM」は現在の配当利回りは他2つに比べて高くはないですが、その分、配当成長率が高いです。

わたくしは、いずれHDVやSPYの配当利回りと変わらないくらいまで成長していくのではないかと考えております。

そして、VYMは12年間連続(表示は10年間)で増配が続いております。

それぞれ2021年の減配含めて、HDVは過去2回、SPYDは過去3回減配しております。
SPYDは7回のうちで3回も減配してますから、高配当ETFとしての投資先としてどうなのでしょか。

そして、VYMの構成銘柄は440銘柄ですが、幅広いセクターで構成されております。

その中でも、金融(19.60%)、ヘルスケア(15.50%)、生活必需品(13%)の割合が多く、ヘルスケアや生活必需品は不景気でも業績への影響が少なく、減配するリスクも低いとと【不労所得】バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)でもお伝えしましたね。

銘柄重複についても考えた方が良い

構成銘柄とセクター比率が異なるからと、「VYM」「HDV」「SPYD」すべてに投資されている方もいると前述しましたが、銘柄重複についても考えた方が良いです。

「VYM」の構成銘柄は440、「HDV」の構成銘柄は75、「SPYD」の構成銘柄は80でしたが、
「HDV」が保有する75銘柄のうち「VYM」が占める割合は96.0%

また、「SPYD」が保有する80銘柄のうち「VYM」が占める割合は76.3%です。

米国高配当ETFの御三家のどれに投資するかは、ポートフォリオは個々で異なるから人それぞれで良いと述べましたが、「VYM」HDV」「SPYD」だけに投資するならば「VYM」のみで良いのではないでしょうか。

少なくともわたくしはそうしておりましたし、
現在の配当利回りよりも将来的の配当金に期待したいですから「VYM」を選択します。

ちなみに、「SPYD」が保有する80銘柄のうちVYMが占める割合は76.3%でしたが、逆に言えば23.7%がVYMの構成銘柄に含まれていないということですね。

以下は「VYM」から「SPYD」を差し引いたものですが、「VYM」の構成銘柄に含まれていない銘柄のうちほとんどがReal Estate(不動産)セクターだということがわかります。

「SPYD」の構成銘柄のうち23.7%が「VYM」に含まれていないから「VYM」だけでなく「SPYD」にも投資すると言う方は、「VYM」に加えてS&P500不動産セレクト・センター指数への連動を目指す「XLRE」を加えれば宜しいのではないでしょうか。

その方が重複する銘柄を減らすことができ、合理的かと思います。

まとめ

  • 「HDV」構成銘柄の96.0%、「SPYD」構成銘柄の76.3%が「VYM」が占める
  • 【米国高配当ETF】御三家に投資するならば「VYM」良い
  • 銘柄重複についても考えた方が良い

ポートフォリオを組む場合は、「漏れなくダブリなく」組んだ方が良いですね。

今回の記事のように同じ銘柄をダブって組みいれていたり、リスク分散を考えて組んだつもりでもまったくリスク分散になっていないなど、面談でポートフォリオを確認した際に発覚することが多々あります。

それぞれの年齢や置かれている環境によって、選択すべきファンドは異なります。
適したファンドのアドバイスをしますので、希望される方は、こちらからお問合せください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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