こんにちは。K2 College大崎です。
現在の市場環境では、どのような投資戦略が有効なのでしょうか?
特に、景気の不安定さや金利の変動、さらには貿易戦争や政治的不安が続く中で、安定した収入源を得られる投資先を探すことがますます重要になっています。
そんな時に注目すべきETFの一つが、SCHD(Schwab U.S. Dividend Equity ETF)です。このファンドは、安定した配当を提供する企業に投資し、株式市場の不確実性に左右されず、堅実に利益を上げ続けています。
今回は、SCHDが不安定な市場環境下でどのような魅力を持っているのか、具体的に探っていきます。
- 関税をめぐる緊張が高まっている
- SCHD:2025年の年次再編成
- このような不確実な時期にはインカムゲインは魅力的
関税をめぐる緊張が高まっている

2025年に入り、米国と他国との関税をめぐる緊張が再び高まっています。特に中国や欧州連合(EU)との間で貿易摩擦が激化し、世界経済全体に不透明感をもたらしています。
これにより、市場は不安定な値動きを見せており、インフレや金利、景気後退といったマクロ経済要因への懸念も相まって、投資家心理は冷え込んでいます。
こうした中、S&P500の年初来リターンは▲8.15%と厳しい状況ですが、SCHDはわずか▲1.28%の下落にとどまっています。

この防御力の高さは、同ETFがヘルスケアや生活必需品といった景気の影響を受けにくいセクターに重点を置いていることに起因します。また、ハイテクなど変動の大きい銘柄へのエクスポージャーが低い点も、ボラティリティ抑制に貢献しています。
SCHDは、不況に強いディフェンシブな銘柄を中心に構成され、セクターの分散や安定的な配当利回りを通じて、相場の荒波を乗り越える力を持っています。
現在のようにマクロ不安が強まり、将来の市場動向が読みづらい局面では、こうしたETFがポートフォリオの安定化に大きな役割を果たすと考えられます。
相場が回復する可能性もある一方、地政学リスクや政策変更などで新たな不安材料が出ることも想定される今、SCHDは非常に有効な選択肢といえるでしょう。
そのリターンの大部分は安定的な配当によるインカムゲインで構成されており、価格変動が小さい中でブレの少ないリターンを提供しているETFということですね。
ボラティリティが高く、リスクも大きいS&P500などの成長株と比較して、資産の安定性を重視する投資家にとっては「質の高いリターン」といえるでしょう。
SCHD:2025年の年次再編成

SCHDは毎年3月に年次の構成銘柄を見直しますが、2025年の再編成では、全体のうち17銘柄が除外され、新たに20銘柄が追加されました。この変更の中でも特に注目すべきは、エネルギーセクターが8.8%増加し、生活必需品も3.7%増加した一方で、金融セクターが▲8.7%、ヘルスケアが▲2.1%削減された点です。

これらの調整は、経済環境の変化に柔軟に対応するための戦略的な再構成であり、今後の景気動向をある程度織り込んだ動きともいえます。
失業率の上昇、生成AIによる雇用構造の変化、関税政策の不透明さといったマクロ経済の揺らぎに備え、比較的安定性が高く、インフレにも対応しやすいエネルギーや生活必需品へのシフトは、理にかなった動きといえるでしょう。
金融セクターの比率が下がったことは、信用リスクや業績の不透明感を背景に、より安定した収益源を重視した結果とも考えられます。
私自身は、現在の経済環境がすでに景気後退の入り口にある、あるいはその最中にあるという見方をしています。その視点からも、今回のSCHDの再編成は、逆風に強いポートフォリオへのシフトとして高く評価できます。ETFでありながら、アクティブ運用に近い柔軟性を持つSCHDの魅力が、再び浮き彫りになったといえるでしょう。
2025年の年次再編成により、今後のリターンの質がさらに改善される可能性がありますね。
今はむしろ、割安な価格で買えるチャンスともいえるかもしれません。
このような不確実な時期にはインカムゲインは魅力的

市場が不安定な時期こそ、「収入を生み出す資産」の価値が高まります。
インカム投資、すなわち配当収入を得る投資戦略は、特に退職者や安定収入を求める個人投資家にとって非常に魅力的です。もっとも、日々の生活費を配当でまかなっていない投資家であっても、トータルリターンの中に安定的な収入源が組み込まれていることは、精神的な安心感にもつながります。
SCHDは、現在の水準で約3.7%の配当利回りを提供しており、さらに過去のデータでは年間約11%の配当成長率も見られます。

仮に配当利回りが横ばいで推移した場合、トータルで年率15%程度のリターンが期待できる計算(株価が配当に応じて上昇するという前提)になります。
このような魅力的な収益性は、特にボラティリティが高まる局面で心強い武器となります。
配当金は市場環境にかかわらず一定のキャッシュフローを提供してくれるため、株価の上下に一喜一憂せず、長期的な視点で資産形成を進めることが可能です。
今後、景気が減速し、株価のボラティリティが高まる可能性がある中で、配当を積み上げながら資産を守るというアプローチは、むしろこのような不確実な時代にこそ活きる戦略と言えるでしょう。
退職者やリスクを抑えたい保守的な投資家にとっては、株価の急騰よりも、安定した配当とボラティリティの低さが魅力ですね。
そのリターンの大部分はインカムゲインで構成されていますが、配当成長率が11%であれば、配当自体が毎年増加するだけでなく、その増配に応じて株価も上昇すること(キャピタルゲイン)が期待されます。
つまり、配当利回りの3.7%に加えて、11%の配当成長率に伴う株価の上昇を考慮すると、年率15%程度のトータルリターンが期待できる計算になります。
まとめ
- 景気の不安定さや金利の変動、さらには貿易戦争や政治的不安が続く
- SCHDは、不況に強いディフェンシブな銘柄を中心に構成され、セクターの分散や安定的な配当利回りを通じて、相場の荒波を乗り越える力を持っている
- このような不確実な時期にはインカムゲインは魅力的
- 不確実な時代にこそSCHD は良い選択肢
投資戦略は人それぞれです。
ぜひご自身の目的に合った投資戦略で、お金を得てください。
投資のご相談は、こちらからご連絡くださいませ。
著者プロフィール

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投資アドバイザー
愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。
その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。
自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。
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