こんにちは、K2 College 松本です。
今回はジブラルタ生命の米国ドル建リタイアメントインカム(保険料払込期間5年)を解説していきます。日本ではトップクラスに高い予定利率の米ドル建養老保険です。
これが一番増えると提案されています。
確かに日本の外貨建保険の中では将来の返戻率が高いですが、そもそも日本の外貨建保険のコスパを考える必要があります。
- 動画解説
- ジブラルタ生命はCMしてないだけで良い会社
- 払込期間が5年で国内トップクラスの予定利率
- 解約返戻率は20年でたった117%、実質利回りは年0.91%
- 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
動画解説
ジブラルタ生命はCMしてないだけで良い会社

会社概要
ジブラルタ生命は日本に本社を置く外資系生命保険会社で、アメリカ大手の金融機関プルデンシャル・ファイナンシャルのグループ会社です。同じグループ会社で、プルデンシャル生命とPGF生命(銀行や代理店チャネル専業会社)があります。
2000年に経営破綻した協栄生命保険を買収し、その事業を継承するために設立され、特に公立学校の教職員、自衛官などの契約者が多い。破綻生保の中では最も成功した会社です。
営業開始:2001年4月3日
事業所:701営業所(2021年4月1日時点)
総資産:11兆5,437億円(2021年6月末時点)
保有契約高:36兆7,809億円(2021年6月末時点)
格付情報
S&P:A+ (2021年8月23日時点)
R&I:AA- (2021年8月23日時点)
ソルベンシーマージン比率
901.3% (2021年6月末時点)
あまり聞き慣れない会社ですが大丈夫でしょうか?
CMなどをしないのが、プルデンシャルグループの方針なので知らない方も多いと思います。
しかし、格付け、ソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。
払込期間が5年で国内トップクラスの予定利率

契約概要
商品名:米国ドル建リタイアメントインカム(保険料払込期間5年)
正式名称:米国ドル建年金支払型特殊養老保険〔無配当〕
契約年齢:0歳〜70歳
払込期間:5年
払込頻度:月払、半年払、年払
予定利率:2.25%(2022年10月時点)
年金月額:USD 200〜
死亡保障:年金月額×100
※ 年金月額USD 500以上の場合は割引があります
商品解説
払込期間が5年で予定利率は2.25%の米ドル建養老保険です。ジブラルタ生命には「米国ドル建リタイアメントインカム」という払込期間と満期期間が同じタイプの商品があります。詳細はそちらの記事も参考にして頂きたいですが、短期で支払って満期まで寝かせておく期間(運用期間)が長いのでこちらの商品の方が返戻率は10〜15%ほど高くなります。しかし、保険料を払い込む期間が短くなるので同じような契約内容にすると保険料は高くなります。
5年間なら保険料の予算も立てやすいし、利率が2.25%もあるなら資産運用にもなるので加入したいです。
皆さんが勘違いするポイントでもありますが、予定利率は「利回り」や「金利」とは違うので注意してください。次のチャプターで具体的なシミュレーションの数字でを見ていきましょう。
保険用語については下記のリンクで詳しく解説しています。
『予定利率』『積立利率』『利回り』とは?
解約返戻率は20年でたった117%、実質利回りは年0.91%

契約年齢:45歳 男性
年金月額:USD 500
死亡保障:USD 50,000
保険期間:65歳
払込期間:5年
払込頻度:月払
保険料:USD 1,463.5

上記が解約返戻金の推移になります。
毎月の保険料がUSD 1,463.5なのでちょっと現実的ではありませんが、5年間で総支払保険料はUSD 87,810です。そのまま寝かせておくと12年後(57歳)でようやく損益分岐点(返戻率が100%を超える)になります。満期まで(20年間)保険料を寝かせておくと返戻率は117.6%なので満期金USD 103,299を一括で受け取ることができます。これを20年確定年金として受け取るようにすると、毎月USD 500を20年間受け取れるので、合計受取額USD 120,000で、返戻率は136.6%になります。
<一括受取>
20年後(65歳):117.6%
<年金受取>
40年後(85歳):136.6%
返戻率だと数字が大きくなるので沢山増えてる気がしますが、40年でたった36.6%しか増えていません。それぞれを実質利回りで計算すると。
<一括受取>
20年後(65歳):0.91%
<年金受取>
40年後(85歳):1.15%
となります。予定利率2.25%が全然関係ない!ということが分かりますね。
実際の利回りだと予定利率(2.25%)の半分くらいなんですね。。。
そうですね。しかも20年、40年間預けてその数字です。
海外なら20年積み立てれば返戻率160%(実質利回り:4.29%)で一括受取できるものがあるので、違いは歴然ですよね。詳しくは下記の入門書をダウンロードして一読ください。
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契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。

養老保険の特徴は、死亡保障と貯蓄の両立が出来ることですが、残念ながら日本の保険商品には両立できるものがありません。リタイアメントインカムは死亡保障の上乗せがほとんどなく、貯蓄性も低すぎるのでオススメできません。
既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?
契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。
※直接相談(無料)
まとめ
- 加入するのはやめよう
- 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
- 日本では保障と貯蓄は分けて契約しよう(養老保険はしないで)
海外の終身保険であれば貯蓄性が高いので、死亡保障との両立ができるものがあります。詳しくは入門書を一読ください。
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また、まとまった資金を運用したい方は、下記の入門書を一読ください。
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著者プロフィール

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大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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