こんにちは、K2 College 松本です。
今回はメットライフ生命の一時払終身保険「ビーウィズユープラスⅡ」を解説します。こちらはメットライフ生命の募集人の他に保険代理店、銀行でも販売されている商品です。
銀行で「相続対策になりますよ」と勧められて契約しようと考えています。
告知プランなら契約したときから一時払保険料よりも多い死亡保障があります。しかし、長期の目線で考えると利回りも思ったほど高くなく、死亡保障の伸びしろも低いです。この記事でしっかりと確認しましょう。
- 動画解説
- メットライフ生命は外資系で1番歴史があり良い会社
- 契約時から死亡保障の上乗せがある一時払外貨建終身保険
- 10年で返戻率136%、実質利回りは3.16%
- 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
動画解説
メットライフ生命は外資系で1番歴史があり良い会社
会社概要
日本国内におけるアメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニー(以下、アリコ)の営業は、長らくアリコが日本支社(通称・アリコジャパン)を設けて直接行っていました。2011年4月にアリコがメットライフ傘下になったことを受けて通称を「メットライフアリコ」に変更。
2012年4月、新たに日本法人となるメットライフアリコ生命保険を設立し、従来のアリコ日本支社が締結した保険契約をすべて日本法人に移しています。2014年7月に商号をメットライフ生命保険に、ブランド名を「メットライフ生命」に変更。
外資系生命保険会社の第1号であり、日本で48年の歴史を有する。販売経路としては、約4,300名のコンサルタント社員、約6,000店の保険代理店、テレビや新聞広告等を媒介とする通信販売、115の銀行や信用金庫等を通じた金融機関による販売の4つにチャネルが分かれている。
営業開始:1973年2月1日
事業所:103営業所(2021年3月31日時点)
総資産:34兆2,317億円(2021年3月31日時点)
保有契約高:13兆1,896億円(2021年3月31日時点)
格付情報
S&P:AA- (2021年3月26日時点)
ソルベンシーマージン比率
959.7% (2021年6月末時点)
「メットライフ」より「アリコ」という呼称がしっくりきますね。
アリコでの歴史が長いので仕方ありませんね。CMなどの宣伝もしっかりする会社なので、『ピーナッツ』キャラクター(スヌーピー、チャーリーブラウンなど)の印象も強いですね。ただ、イメージよりも大事な格付け、ソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。
契約時から死亡保障の上乗せがある一時払米ドル建終身保険
契約概要
商品名:ビーウィズユープラスⅡ
正式名称:利率変動型一時払終身保険(米ドル建 16)/利率変動型一時払終身保険(米ドル建 21)
通貨:米ドル
告知:あり/なし
契約年齢:0歳〜100歳
被保険者年齢:告知あり(0歳〜85歳)/告知なし(40歳〜85歳)
保険期間:終身
基準利率:契約時の利率が適用
基準利率保証期間:告知あり(5年、10年、15年、20年、25年、30年)/告知なし(20年、30年) *1
払込期間:一時払
最低保険料:USD 30,000
*1 契約時にメットライフが決める。更改後は15年間が保証
告知ありプラン
告知なしプラン
保障内容
死亡または高度障害状態になったときに、保険金を受取ることができます。*告知なしプランは高度障害保険金はありません。
商品解説
告知ありプランと告知なしプランが選択できる一時払の米ドル建終身保険です。告知ありプランは契約したときから一時払保険料よりも大きな死亡保障があります。告知なしプランは契約時の死亡保険金額は一時払保険料と同じですが、1年毎に死亡保障が増えて2年後には基本保険金額になります。契約時の基準利率に応じて死亡保障の倍率と解約返戻金の増え方が決まります。基準利率は標準期間(5年、10年、15年、20年、25年、30年)の中からメットライフが決めます。標準期間が終わると基準利率は15年毎に更改されます。ただし、市場価格調整と契約初期費用が掛かる点にはご注意ください。
市場価格調整
計算式にするとチンプンカンプンになると思うので上図は見なくていいです。シンプルに契約時の基準利率と解約時の基準利率を比較して、低くなっていれば解約返戻金が増え、高くなっていれば減る。ということです(下図参照)。
契約初期費用
一時払保険料から契約時に差し引かれる手数料、また保険期間中に差し引かれる手数料のことです。年齢、性別、プランによって異なり、公開されていません。契約時にだいたい6%〜9%ほど引かれるイメージです。保険料1,000万円を支払ったら90万円が差し引かれてから運用がスタートとなります。なので契約してすぐに解約すると元本割れするので注意してください。
初期費用でかなり引かれてしまうんですね。。。
そうなんです。次のチャプターで契約例を見ていきましょう。
10年で返戻率136%、実質利回りは3.16%
男性50歳の契約例を見てみましょう。
契約例①告知あり
一時払保険料:USD 100,000
基準利率:4.85%(2024年2月1日〜2月29日)
基本保険金額:USD 278,916(2.7倍)
<解約返戻金と返戻率の推移>
10年後(60歳):USD 136,500(136%)
15年後(65歳):USD 168,090(168%)
20年後(70歳):USD 207,730(207%)
30年後(80歳):USD 288,880(288%)
<実質利回り>
10年後(60歳):3.16%
15年後(65歳):3.52%
20年後(70歳):3.72%
30年後(80歳):3.60%
契約例②告知なし
一時払保険料:USD 100,000
基準利率:4.85%(2024年2月1日〜2月29日)
基本保険金額:USD 247,872(2.4倍)*2年後から
<死亡保険金の推移>
契約時:USD 100,000
1年後:USD 173,936(1.7倍)
2年後:USD 247,872(2.4倍)
<解約返戻金と返戻率の推移>
10年後(60歳):USD 137,400(137%)
15年後(65歳):USD 167,410(167%)
20年後(70歳):USD 205,420(205%)
30年後(80歳):USD 278,610(278%)
<実質利回り>
10年後(60歳):3.23%
15年後(65歳):3.49%
20年後(70歳):3.66%
30年後(80歳):3.47%
告知ありだと契約時から死亡保障が保険料の2.7倍になるので安心だと思いますが、平均寿命から考えると50歳の方なら35年くらいは生きます。その期間の利回りが低くなることの方がデメリットです。
基準利率よりも利回りは結構ひくいんですね!?
でも死亡保障は2.7倍になるし仕方ないかと思いました。
「新海外個人年金」であれば、20年後には2.8倍、30年後で5.5倍の解約返戻金になります。この方が引き出して自由に使うこともできるし、死亡保障として残してもより多くの資産を相続することができます。詳しくは下記の入門書をダウンロードして一読ください。
『海外個人年金入門書(マニュアル)』はこちら(無料)【NEW】
契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
メットライフ生命 ビーウィズユープラスⅡは死亡保障の上乗せのコストが掛かっているため利回りが低くなっています。年齢にもよりますが、より高い利回りで運用されるところにお金は置いてあげましょう。
既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?
契約内容によって適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。
※直接相談(無料)
まとめ
- 加入するのはやめよう
- 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
- 日本では保障と貯蓄は分けて契約しよう(終身保険はしないで)
また教育資金準備や貯蓄だけが目的の方は、下記の入門書を一読ください。
※【入門書】公的年金に依存しない自分年金を準備するための入門書
※【入門書】子供のためにベストな学資保険に入るための入門書
著者プロフィール
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大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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