英系インターナショナルスクール(British International Schools)と米系インターナショナルスクール(American International Schools)は、それぞれの国の教育哲学やカリキュラムを基盤に設立されています。
どちらも国際的な視野を育む教育を提供しますが、教育内容や評価方法、進路選択において異なる特徴があります。
英系・米系インターナショナルスクールはどのような違いがあるのでしょうか?
英系・米系インターナショナルスクールの違いを比較し、それぞれの特性や選び方について解説します。
- カリキュラムの違い
- 評価方法と学習スタイルの違い
- 進学先とキャリア形成の違い
- 学校文化と教育哲学の違い
- 保護者と生徒の選択基準
カリキュラムの違い

英系インターナショナルスクール
イギリス式教育(National Curriculum of England):
- 初等教育から始まり、14~16歳でGCSE(General Certificate of Secondary Education)を取得し、16~18歳でAレベル(Advanced Level)を履修する。
- 国際バカロレア(IB)プログラムを併用する学校も多い。
学問的な深さ:
- 科目の選択肢が狭く、専門性を深めるスタイル。
- 進学先として、イギリスやヨーロッパの大学を目指す生徒に適している。
米系インターナショナルスクール
アメリカ式教育(American Curriculum):
- 初等教育から高校まで広範囲の科目を履修し、GPA(Grade Point Average)で評価される。
- 高校生はAP(Advanced Placement)プログラムを履修することで大学レベルの学習が可能。
学問的な幅広さ
- 多様な科目を選べる柔軟性があり、全人的教育を重視。
- アメリカの大学進学を目指す生徒に適している。
評価方法と学習スタイルの違い

英系インターナショナルスクール
試験重視:
- 学力の評価は主に定期試験や最終試験に基づく。
- GCSEやAレベルでは、特定の科目に深く集中して学ぶため、試験の結果が進路に大きな影響を与える。
- 伝統的な学習スタイル:
- 教師主導型の授業が多く、厳格な教育スタイルが特徴。
米系インターナショナルスクール
総合評価:
- GPA(成績ポイント)や課外活動、プロジェクトなど、多面的な評価が行われる。
- 大学入試ではSATやACTが求められることが多い。
- アクティブラーニング:
- 生徒主体のディスカッションやグループワーク、クリエイティブな課題が重視される。
進学先とキャリア形成の違い

英系インターナショナルスクール
進学先の傾向:
- イギリスの大学(オックスフォード、ケンブリッジなど)が中心。
- ヨーロッパや英連邦諸国(オーストラリア、カナダ)の大学への進学が多い。
キャリア形成
- 専門分野に特化した教育が進路選択に強みを持ち、医療や法律などの専門職に進む生徒が多い。
米系インターナショナルスクール
進学先の傾向:
- アメリカの大学(ハーバード、スタンフォードなど)が中心。
- 多様な進学先が選べる柔軟性があり、アジアやヨーロッパの大学にも進学するケースが増えている。
キャリア形成
全人的教育を受けた生徒が幅広いキャリアに挑戦しやすい環境。
学校文化と教育哲学の違い

英系インターナショナルスクール
規律と伝統重視:
- 制服の着用や厳格な校則が特徴的で、規律とマナーを重視。
- 「英国紳士・淑女」の育成を目指す教育理念が根底にある。
- 競争的な環境:
- 試験や成績に基づく競争が生徒の向上心を促進。
米系インターナショナルスクール
自由と創造性重視:
- 制服は少なく、カジュアルな校風が多い。
- 生徒個々の個性や創造性を伸ばす教育理念が根付いている。
- 協力的な環境:
- チームワークやリーダーシップを育成する活動が多く行われる。
保護者と生徒の選択基準

英系インターナショナルスクール
選ぶ理由:
- 伝統的で厳格な教育を望む保護者に支持される。
- イギリスやヨーロッパの大学進学を希望する場合に最適。
- 対象生徒:
- 特定の専門分野に強い関心を持つ生徒。
- 規律ある環境で学びたい生徒。
米系インターナショナルスクール
選ぶ理由:
- 柔軟で多様な学びを求める家庭に適している。
- アメリカやその他の国々の大学進学を視野に入れる場合に最適。
- 対象生徒:
- 幅広い科目や課外活動に挑戦したい生徒。
- 自由な校風を好む生徒。
英系、米系で様々な違いがあるのですね。
どちらも国際的な教育を提供するため、将来の目標に合ったカリキュラムを選ぶのが良いでしょう。
まとめ
- 英系と米系インターナショナルスクールは、それぞれ異なる教育哲学や進学方針を持ちながら、国際的な教育を提供している
- 英系は規律や専門性を重視する一方で、米系は柔軟性や創造性を重視
- 進学希望先や生徒の性格、教育方針の一致が学校選びの重要なポイントとなる
- 保護者や生徒がどのような進路や学びを求めるかを明確にすることで、それぞれの特性を活かした最適な選択が可能になる
- 英系は伝統を重んじる教育、米系は全人的な発展を重視する教育を提供することで、多様な未来の可能性を広げている
著者プロフィール

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投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。
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