こんにちは、K2 College 松本です。
今回はジブラルタ生命の米国ドル建特定疾病終身保険(低解約返戻金型)を解説していきます。日本ではトップクラスの高い予定利率(2.5%)を誇る米ドル建終身保険の三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)が保障されるバージョンです。
利率が2.5%もあって、三大疾病にも備えられるならめちゃくちゃお得だし、入って損はないかと思うのですが。
悪い商品ではないので、無理のない範囲で加入するのはアリです。ただし、貯蓄目的で加入するのはやめましょう。予定利率2.5%というのは単純に金利ではないので、注意してください。
- 動画解説
- ジブラルタ生命はCMしてないだけで良い会社
- 三大疾病が保障され、予定利率が2.5%と国内トップクラス
- 解約返戻率は30年でたった104%、実質利回りはなんと年0.28%
- 無理のない保険料なら加入もあり
動画解説
ジブラルタ生命はCMしてないだけで良い会社
会社概要
ジブラルタ生命は日本に本社を置く外資系生命保険会社で、アメリカ大手の金融機関プルデンシャル・ファイナンシャルのグループ会社です。同じグループ会社で、プルデンシャル生命とPGF生命(銀行や代理店チャネル専業会社)があります。
2000年に経営破綻した協栄生命保険を買収し、その事業を継承するために設立され、特に公立学校の教職員、自衛官などの契約者が多い。破綻生保の中では最も成功した会社です。
営業開始:2001年4月3日
事業所:701営業所(2021年4月1日時点)
総資産:11兆5,437億円(2021年6月末時点)
保有契約高:36兆7,809億円(2021年6月末時点)
格付情報
S&P:A+ (2021年8月23日時点)
R&I:AA- (2021年8月23日時点)
ソルベンシーマージン比率
901.3% (2021年6月末時点)
あまり聞き慣れない会社ですが大丈夫でしょうか?
CMなどをしないのが、プルデンシャルグループの方針なので知らない方も多いと思います。
しかし、格付け、ソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。
三大疾病が保障され、予定利率が2.5%と国内トップクラス
契約概要
商品名:米国ドル建特定疾病終身保険(低解約返戻金型) 〔無配当〕
契約年齢:0歳〜69歳
払込期間:10年〜30年、55歳〜80歳まで
払込頻度:月払、半年払、年払
予定利率:2.5% (2021年4月1日時点)
※死亡保障USD50,000以上の場合は割引があります
保障内容
以下のいずれかに該当すると保険金を受け取れます。
- 死亡
- 高度障害
- がんと診断(責任開始時期から90日は免責)
- 急性心筋梗塞で、手術または60日以上の労働制限
- 脳卒中で、手術または60日以上の労働制限
商品解説
ジブラルタの商品で「米国ドル建終身保険(低解約返戻金型)」という商品がありますが、これに三大疾病の保障がプラスされた商品です。予定利率は通常の終身保険と同じく2.5%と国内トップクラスですが、三大疾病でも保険金が受け取れるので、それよりは割高の保険料になります。
それでも三大疾病になった時に一時金としてまとまったお金が受け取れるのは安心できますし、払込が終われば支払った保険料以上の解約返戻金が貯まっているので、決して悪い商品ではありません(貯蓄性は低いですが)。
そして低解約返戻金型なので、通常タイプよりは保険料が安くなります(特定疾病終身保険に通常タイプはありません)。
しかし、デメリットもあって保険料払込期間中は本来の解約返戻金の70%になってしまいます。
つまり
・払込期間中に解約すると本来の解約返戻金の3割減になるけど、保険料を割引するよ
・ちゃんと払込満了を迎えると、本来の解約返戻金に戻すよ
ということです。
利率が2.5%もあるなら資産運用にもなるし加入したいです。
皆さんが勘違いするポイントでもありますが、予定利率は「利回り」や「金利」とは違うので注意してください。次のチャプターで具体的なシミュレーションの数字でを見ていきましょう。
保険用語については下記のリンクで詳しく解説しています。
『予定利率』『積立利率』『利回り』とは?
解約返戻率は30年でたった104%、実質利回りはなんと年0.28%
パンフレットに載っているご契約例は以下の通りです。
契約年齢:30歳 男性
死亡保障:USD 100,000
保険期間:終身
払込期間:60歳満了
払込頻度:月払
保険料:USD 195.30
総支払保険料:USD 70,308
低解約返戻金型なので、払込期間中(60歳まで)に解約返戻金が払込保険料を上回ることはありません(常に元本割れ)。60歳(30年後)でようやく払込保険料を上回ります。返戻率で見ると、
30年後(60歳):104%
40年後(70歳):116%
50年後(80歳):126%
返戻率だと数字が大きくなるので沢山増えてる気がしますが、30年でたった4%しか増えていません。それぞれを実質利回りで計算すると。
30年後(60歳):0.28%
40年後(70歳):0.61%
50年後(80歳):0.66%
となります。予定利率2.5%が全然関係ない!ということが分かりますね。
実際の利回りだと予定利率(2.5%)の1/4もないんですね。。。
そうですね。しかも40年以上預けてその数字です。払込期間中の30年間は常にマイナスになります。
無理のない保険料なら加入もあり
貯蓄性は低いので、老後の資産形成も含めて考えるのはやめましょう。あくまでも『掛け捨てではない一時金が受け取れるがん保険』というイメージで払込期間を短くして、無理のない保険料で加入するようにしましょう。
ただし預貯金が少ない方は、掛け捨てのがん保険などに加入して、貯蓄は別でした方がいいです。
貯蓄もできると思って「毎月の貯蓄額=保険料」で契約してしまいました。どうしたらいいでしょうか?
流石に無理があると思いますので、下記のリンクから私に直接ご相談ください。収支の状況などヒアリングした上で適切なアドバイスを致します。
※直接相談(無料)
まとめ
- まずは、保障と貯蓄は分けて契約しよう(終身保険はしないで)
- 無理のない保険料なら加入するのもあり
- 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
海外の終身保険であれば貯蓄性が高いので、死亡保障との両立ができます。詳しくは入門書を一読ください。
※【入門書】家族のために死亡保障を準備するための入門書
また教育資金準備や貯蓄だけが目的の方は、下記の入門書を一読ください。
※【入門書】公的年金に依存しない自分年金を準備するための入門書
※【入門書】子供のためにベストな学資保険に入るための入門書
著者プロフィール
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大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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