フィデリティ・世界割安成長株投信( 愛称:テンバガー・ハンター)〜フィデリティ投信

こんにちは、K2 College大崎です。

今回は、「フィデリティ・世界割安成長株投信 愛称:テンバガー・ハンター」について解説します。

  • 「テンバガー・ハンター」とは、どのようなファンドなのか?
  • テンバガーとなる原石は462銘柄
  • 株価は「MSCIワールド・インデックス」よりも約1.72倍も割安
  • このファンドには4つのコースがある
  • 株価は4年弱で3倍近くになっている(Bコース)

動画解説

テンバガー・ハンター」とは、どのようなファンドなのか?

「テンバガー」という言葉は聞いたことがありますが、どのような意味でしたでしょうか?

「テンバガー」とは、株価が10倍になる可能性がある、もしくはなった銘柄のことです。

テンバガーを発掘し、投資する運用担当者のことを「テンバガー・ハンター」と呼んでますから、このファンドはそれだけ「テンバガー」発掘に期待できるファンドということでしょうか。

なお、このファンドには4名のテンバガー・ハンターがいて、チームとして「テンバガー」を発掘していくようです。

以下は、テンバガー(10倍株) となるイメージですが、割安な株価で仕入れて、その後の利益成長を待つということですね。

このファンドは、フィデリティが運用しておりますが、フィデリティは世界に370名以上の運用調査チームを展開していますで、彼らの徹底的な調査によりテンバガーとなる原石をいくつか発掘できるかも知れませんね。

なお、このファンドは「流行に左右されず、市場が気づいていない隠れた成長企業に割安な株価で投資」をテーマに、日本を含むグローバルから割安な株価で放置されている企業を見つけ出して投資します。

そんな株価が10倍になるような「市場が気づいていない成長機会を持つ割安な銘柄」を発掘することができるのですか?

実際、現場作業や工場作業向けの作業服や関連用品の専門店として、今では日本最大手までに成長した「ワークマン」は、まだ市場から注目されていなかった2003年10月の段階で投資しておりますが、その後、株価は10倍以上になってます。

まさに、「テンバガー」を発掘してますね。

テンバガーとなる原石は462銘柄

巨大すぎて売れないダイヤの原石「希望価格77億円」の輝き | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

現在は、どのようなテンバガーの原石を保有しているのでしょうか?

最新の月次運用レポート(2023年12月29日現在)によると、組入銘柄数は462となっており、そのうち上位10銘柄は以下のようになっております。

アメリカの割合が多いですが、セクターは様々ですね。

以下は、組入上位5ケ国と業種別組入状況となります。

株価は「MSCIワールド・インデックス」よりも約1.72倍も割安

テンバガーとなる原石を割安な株価で仕入れて、その後の利益成長を待つということは理解できたのですが、どのようにして割安な株価ということが分かるのでしょうか?

こちらはこのファンドと世界主要国(23カ国)の株式市場を対象とした指数である「MSCIワールド・インデックス」を比較したものとなりますが、予想株価収益率(倍)は、このファンドの方が約1.72倍も低いことがわかります。

株価収益率の数値が低いほうが株価は割安と判断されますので、グローバル株式のベンチマークである「MSCIワールド・インデックス」よりも約1.72倍も割安と判断できます。

ちなみに、株価収益率(PER)は、株価が1株当たり純利益の何倍まで買われているかを見る尺度のことですが、現在の株価が企業の利益水準に対して割高か割安かを判断する目安として利用されます。

このファンドには4つのコースがある

このファンドには4つのコースがあるようですが、よく分かりません。
4つのコースでどう異なってきますでしょうか。

為替ヘッジ「あり・なし」と、毎決算時に分配を「行なう・行わない」の違いです。

以下はそれぞれ現在の「基準価額」や「純資産総額」、「騰落率」ですが、「騰落率1年」の項目を見ていただくと、為替ヘッジなしコースの方が騰落率が高いことがわかります。

これは為替ヘッジありコースはヘッジコストがかかりますから、その分、リターンが削られるということですね。

なお、C・Dコースに「騰落率3年」の項目がないのは、それらのコースは後から新設されたからです。「基準価額」や「純資産総額」が他の2コースに比べて低いのはそのためです。

毎決算時に分配を行なう(毎月決算・予想分配金提示型)C・Dコースと、分配金を出さずに再投資するA・Bコースと騰落率は変わらないと思うのですが・・・。

それは、まだCコースは分配金を出しておりませんし、
Dコースも分配金を出し始めてそれほど時間が経過していないからですね。

それぞれ以下のように収益分配方針を定めており、これに基づいて分配して行くようです。

以下は、BコースとDコースそれぞれのファンド設定来(2023年11月30日まで)の基準価額の推移ですが、

Bコースは「基準価額」と「累積投資額」が一致しているのに対し、Dコースは乖離があるのが確認できるかと思います。

この乖離分が支払われた分配金ということですね。

現在、騰落率はあまり差がないかも知れませんが、時間の経過とともに差が開いてきますよ。

株価は4年弱で3倍近くになっている(Bコース)

パフォーマンスはどうでしょうか?

Bコース(為替ヘッジなし)で言えば、2020年3月23日の設定来184.40%と、4年弱で3倍近くまでになっております。

各コースのパフォーマンスについては、こちらからご確認ください。

このファンドへ投資しようかと考えておりますが、いかがでしょうか?

投資する目的や選択するコースにもよりますが、長期的視野でみてBコース(為替ヘッジなし)であれば良いのではないでしょうか。

上でグローバル株式のベンチマークである「MSCIワールド・インデックス」との比較を取り上げましたが、このファンドの1銘柄当たりの平均時価総額は「MSCIワールド・インデックス」のそれに比べてかなり小さく、時価総額の小さい企業の株価は大きく成長する余地があり、株価上昇の期待が持てます。

しかしながら、アップルは2007年に1株17ドルであった株価は2019年に170ドル以上に、アルファベットは2005年に1株120ドルであったのが2018年に1200ドル以上に上昇しましたが、それぞれテンバガーになるまでに12〜13年という時間を要しておりますので、それを理解した上で、投資してくださいね。

まとめ

  • 株価は「MSCIワールド・インデックス」よりも割安
  • 「テンバガー・ハンター」は株価上昇の期待が持てるファンド
  • テンバガーになるまでには時間を要する

自分が投資する目的は何なのか。
そして、その目的を叶えるためにはどの金融商品で運用した方が良いのか?

投資家それぞれの状況に合わせたアドバイスをいたします。
資産運用相談を希望される方は、こちらからご連絡くださいませ。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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