やはり実物投資が熱い?アート投資

こんにちは。K2 Collegeの半野です。

これまで何回か解説をしてきた実物投資。今回は実物投資の中で富裕層に特に人気のあるアート。美術館などでお目にかかったことのある有名絵画や画家、そういったものをコレクションしている世界です。

絵画を所有するってあまり縁がなさそうです。

バブル期には日本企業が高額な絵画を落札して話題になったこともあります。なぜ富裕層に人気なのかその秘密を検証しましょう。

  • 2022年に富裕層が注目した実物投資
  • アート投資の特徴
  • アート投資のメリット・デメリット
  • まずはギャラリーやアートフェアに足を運ぼう

2022年に富裕層が注目した実物投資

もともと富裕層の間では盛んだったアート投資。例えば実業家の前澤友作氏が2016年に約5730万ドル(約62億円)で購入したジャンミシェル・バスキアの絵画が、2022年5月に約8500万ドル(約109億円)で高額落札されたことが話題となりました。前澤氏は、このバスキアの絵画を6年間所有しただけで、約2770万ドル(約47億円)を生み出したことになります。

※knightfrank.comから

そして上のグラフは英国不動産コンサルティング会社ナイト・フランクが提示したデータです。『Luxury Investment Index(ラグジュアリー投資指数/KFLII)』として発表しています。少し分かりにくいかもしれませんが、12カ月の価格上昇率の高いものが左から並んでいます。

アート 29%
車   25%
時計  18%

つまり1年間だけで見た場合、アートが平均29%増の価格で売買されたということです。富裕層の間で最も人気のあった投資の1つということになります。参考までに10年間で見ると、希少性の高いウイスキーが373%の価格、つまり4倍以上の価格で今では売買されているということです。ダイヤモンドやジュエリーがそれほど価格が上がっていないのも意外な感じがします。

アートは価格が結構高いイメージがあるんですが、さらに値上がりしているんですね。

特に昨年1年間では一番値上がりしたことになります。それだけ需要が高いということでしょうか。

アート投資の特徴

このアート投資、どのような特徴があるでしょうか。

希少性が高く、資産価値がある
アート投資の場合美術品そのものに価値を持ちます。当然大量生産などはされていませんので、希少性が高いですし、有名画家の絵画等であれば、それだけで価値の裏付けとなり、資産価値があがっていくことになります。

景気変動、インフレリスクに対応
アート作品は周囲の経済状況にあまり左右されない傾向があります。株価変動や、インフレの影響で価格が下落するといった心配がほとんどありません。戦争時にも美術品が投資先となっているぐらい

金融資産よりも高いリターンが期待
作品によっては価格が数十倍~数百倍になるケースもあります。下のグラフを見ても分かるようにS&P500よりも高い上昇率を示していることが分かるかと思います。

※art.comより

アート投資のメリット・デメリット

次にメリット・デメリットを解説します。メリットとして考えられるのは以下の点。

趣味と実益を兼ねる
趣味と実益が両立できるのがポイント。これまでも趣味と実益を兼ねられる実物投資はいくつかありましたがアート投資もその1つ。自宅にアートを飾って日々眺めて楽しむ、そういったことが可能です。

価格暴落のリスクが小さい
株や債券と価格が連動しているわけではないので、価格が急落するリスクが相対的に小さいです。確かにリーマンショック時に『ピカソの絵が半額になりました』といった事態にはなりませんでした。

次にデメリットを挙げてみましょう。

保管が難しく、経年劣化もある
誰でも簡単に投資といかない理由の1つがこれです。保管に場所を取りますし、保管時も高温多湿や光を
避けて劣化を進行させないようにする必要があります。一般人ではなかなか難しいところですね。

贋作が多く出回っている
希少性が高いということは、逆にそれだけ偽物も多く出回ってくるということ。アート作品が本物かどうかを見分けることは個人ではほぼ不可能。偽物となると価値がなくなってしまうので、購入の際は注意が必要です。

短期売買には向いていない
アート作品はヤフオクやメルカリで売買というわけにはいきません。通常オークションにかけて行いますがその手数料を考えると、やはり1,2年での売買で利益を得ることは難しいでしょう。また作品や作家の評価が数年後に変わるということも普通にありますから、長期的に構えるのがいいでしょう。

保管が難しそうなのと、偽物を見抜くのが難しいですよね

これまでの実物投資よりは難易度が上がる感じですね。

まずはギャラリーやアートフェアに足を運ぼう

これまでの実物投資と異なり、ハードルが高めのアート投資。まずはギャラリーなどに足を運び、自分の目で見るようにしましょう。そこで気に入った絵を見つけ、購入するといったところを入り口に開始するのもいいでしょう。最初から高値がつきそうなアートではなく、自分が好きなものを入り口として始めてみてください。

自分が好きになったものから入るのが良さそうですね。

はい、そこから色々情報収集も始めてみてください。

まとめ

  • アート投資は富裕層の間で人気のある投資の1つ
  • 保管方法や偽物を見分けることが難しいので、ハードルが高い投資
  • 中長期で投資を考える必要がある

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著者プロフィール

半野輝明
半野輝明
大学卒業後、予備校講師などを経験し、海外渡航。
その後外資系企業に勤務し、2005年より再度海外留学を実行。
帰国後、それまでのキャリアよりも、金融や投資に関わる仕事をしたいと考え、海外就職をしました。
海外投資というと、ハードルが高いと感じてしまうかもしれませんが、決してそんなことはなく新しい投資、資産運用という形で出会うことができます。
皆様のお金の増やし方のバリュエーションもより深くなってくるはずです。
そんな新しい出会いの場をお客様に提供し、様々な情報を発信させていただき、皆様の資産を増やしていくサポーターとして、貢献できればと考えております。

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