本日は三菱UFJモルガン・スタンレー証券(長い。。)がしているファンドラップ『GRAN GOAL(グランゴール)』の解説をします。他の証券会社のファンドラップと何が違うのか?違いがあるのであれば見ていきしょう。
ファンドラップって結局どこも手数料高くて、お任せで、いい結果出ていないイメージです。
通常の投資信託のような購入手数料がない分、証券会社の営業マンに回転売買される恐れはありません。そして一任勘定で預かる資産残高に対して一定の手数料と成功報酬があるので、資産価値が上がれば、運用者側にも実入が増えるというWin-Winの関係です。しかしながらファンドの運用成績が表に公表されている通常のファンド、ヘッジファンドと異なり、結果がクローズドで大衆に評価されるわけでもないファンドラップの運用者が、サラリーマン給料でそこまで頑張って運用するとは思えないですよね。またファンド(ポートフォリオ)マネージャー自体の給料もそこまで高いものではないでしょうから、優秀なマネージャーがいるとも思えない状況です。
- 動画解説
- GRAN GOAL(グランゴール)の特徴
- 費用は2択
- 運用成績は不明
動画解説
GRAN GOAL(グランゴール)の特徴
1)プロファイリング
2)プラニング
3)アクション
4)レビュー
をするようですが、こんなの何をするにも当たり前のことで、参考になりません。それぞれ何がここの特徴でということも書かれていません。
ファンドラップの特徴としては、前述の通り、購入手数料がかからない代わりに運用管理費用がかかります。どのファンドラップも同じですね。
やはり三菱証券だからの特徴はありませんでしたか。
はい。ありませんね。
費用は2択
費用は主に3種類あります。一つ目が「運用管理費用」ここにあるように、上限0.626%となっています。それ以外に信託報酬等諸費用として上限0.11%がかかるようです。高くはありませんよね。ただし投資先ファンドの信託報酬が0.11%ということは、その程度のファンドしかないということです。これも開示されていませんが、三菱グループのファンドの廉価版というイメージでいいでしょう。
これ以外に一任勘定としての費用があり、これが2種類から選択できます。
固定報酬型と変動報酬との併用型があります。併用型の方が費用が安く見えますが、追加でこちらの費用が発生します。
要は成功報酬ですね。HWM(ハイウォーターマーク)で運用資産が増えたら、増えた分に対して11%の費用がかかります。
どちらがいいと言えば、やはり変動報酬との併用型ですか?
そうですね、もしするとすれば、ファンドマネージャーに頑張ってもらうためにも併用型でいいのではないでしょうか。
運用成績は不明
開示資料には実際の運用成績は出ていませんので、過去の成績を元に投資判断をすることはできません。
ベンチマークとも比べられない時点で、材料がなさすぎですよね。
実際、一任勘定なので、その人のタイミングで始める、しかもポートフォリオがバラバラとなると、単純比較はしづらいです。しかしながら、ポートフォリオのパターンは幾つかしかないでしょうし、投資先ファンドもそれほどあるとも思えない(10本くらいでしょうか)ので、自信があり、良心的なら開示していると思います。そうでないということは・・・そういうことでしょう。
まとめ
- ファンドラップ自体、どの会社も良い運用は期待できない
- どの会社も最低額や費用の違いで、大差ない
- インデックス(米国株)かヘッジファンドで運用しよう
インデックス運用(ETF)が主流になったにも関わらず、なぜかファンドラップ増えてるんです。論理が逆行してますよね。今まで証券会社の店頭で売買させられていた高齢者はファンドラップへ。オンラインで完結できる20~40代はインデックスとなっているようです。証券マンいらなくなっちゃいましたね。
ただ日本人にまだまだ足りないのが、下げ相場でもリターンを出せる絶対収益型のヘッジファンド。国内では投資先が限られるので、直接海外(オフショア)のヘッジファンドへ投資しましょう。
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著者プロフィール
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<経歴>
青山学院大学国際政治経済学部国際経営学科ファイナンスコース卒業
中国天津南開大学漢語語言学院留学
野村證券にて4年半勤務、2008年リーマン・ショックの前日に退社
プライベートバンクを経て、2009年K2 Investment設立
2014年ボストン留学、2018年Paris留学
現在、K2 Holdings会長
<趣味>
ダイビング、クルージング、自然
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