イーロン・マスク氏、フォートノックスの金塊を調査

こんにちは。K2 College大崎です。

ここ最近、金関連の記事を書いておりますが、その中で、「私は関税という政策を利用して、米国政府が戦略的に金の備蓄を始めているのではないかと勘繰っている」と述べました。

  • イーロン・マスク氏、フォートノックスの金塊を調査
  • 金の再評価
  • 今後の金価格

イーロン・マスク氏、フォートノックスの金塊を調査

ドナルド・トランプ氏「金本位制を称賛」の記事においては、米国が保有する金は世界最多の8,133トンあり、金塊が保管されている代表的な場所を3つ取り上げ、アメリカにあるとされる金塊の監査は1953年から実施されていない。

2017年にムニューシン財務長官がフォート・ノックスを訪問したが、保管庫を確認したのは1室だけで、本当にフォート・ノックスにある1,900億ドル相当の金塊があったかどうかは疑問と取り上げました。

その記事を読んだイーロン・マスク氏が Xで「少なくとも毎年確認されているでしょ?」と尋ね、

こちらの記事でも取り上げたロン・ポール氏の息子の共和党のランド・ポール上院議員が「いや、やろう」と答え、フォート・ノックスにきちんと金塊があるどうか調査することになりました。

イーロン・マスク氏がXでコメントしたのは、大崎さんの記事を読んだからではないですよね?

すみません。調子に乗りました。
Xユーザーが、マスク氏に実際に金があるかどうか確認して欲しいと投稿したことに対してのコメントです。

金の再評価

金の再評価とは、金の価値を大幅に引き上げ、それを経済戦略の一環として活用する手法を指しますが、米国の財政赤字や債務増加の問題が深刻化する中、このアプローチが再び注目を集めております。

1トロイオンスあたり42.22ドルという金額が、アメリカの公式帳簿価格に基づいている金の価値です。

昨日、ゴールドマンが 2025年末の金価格予想を3,100ドルに引き上げましたが、

金価格を例えば3,100ドルに設定し、その価値を担保に低金利または無利子で資金を調達することで、それを高利回りの国債の償還に充て、政府の財政負担を軽減できるという考え方があります。

この手法は、歴史的に見ても新しいものではなく、18世紀末、アレクサンダー・ハミルトンが提唱した減債基金は、国債の信頼性を維持しながら負債を管理する手段として機能しました。

同様に、現在の財政状況においても、金の価値を再評価して評価額を大幅に引き上げれば、アメリカ政府は数千億ドル規模の資産を活用できることになり、年間利払い費を削減し、財政赤字を圧縮することが可能となります。

また、金の再評価はドルや債券市場の安定性を維持するうえでも重要な役割を果たすと考えられます。

現在、米国債の利回りが上昇し、債務返済の負担が増加している中、金の価値を引き上げることで市場に対して財政的な安定性を示すことができ、これは、投資家の信頼を回復して、長期的な金融の安定性に貢献する可能性があります。

このような動きの背景に、政府系ファンド(SWF)の活用という構想も出てきています。

こちらの記事の「政府系ファンド設立で、金を担保とする米国債の発行か?」という項目で取り上げましたが、トランプ大統領が政府系ファンドの設立に関する大統領令に署名し、ベッセント財務長官も「米国民のために米国のバランスシートの資産側を貨幣化する」と述べ、金の活用を示唆しております。

金が再評価されれば、どうなりますか?

他国も同様の手法を検討する可能性があり、金の役割が再び見直されることになるかもしれないですね

今後の金価格

金市場は大きな変動を見せており、今後の価格動向に注目が集まっています。特に、金の供給が逼迫し、実物資産の需要が急増する中、価格の上昇が続く可能性が高いです。

現在、中央銀行や機関投資家、さらには個人投資家までもが金を積極的に購入しており、市場の供給は圧迫されています。その結果、現物の入手が難しくなり、金のスポット価格は上昇傾向にありますが、この動きは一時的なものではなく、今後数か月から数年にわたって続く可能性があると予測されています。

特にロンドン市場では金の流出が加速しており、市場の流動性が低下していますが、これは短期的な市場の混乱というよりも、根本的な構造的問題を示している可能性が高いと考えられています。

投資家が安全資産として金に目を向ける中、金の供給不足がさらに深刻化すれば、価格上昇の勢いは増すでしょう。

また、COMEX市場でも金の受け渡しに遅れが発生しており、投資家の間で現物を確保する動きが活発になっています。こうした状況を受け、金市場では需要の高まりと供給の逼迫が同時に進行し、価格の高騰を招いているという状況ですね。

各国の中央銀行が金の保有を増やし続けていることはK2 Collegeの記事でも何度も取り上げてきておりますが、各国の中央銀行が金の保有を増やし続ける限り、需給バランスが崩れることは避けられないでしょう。

供給が制限される中で需要が拡大する状況が続けば、金価値は一層高まるでしょうから、今後の金価格は引き続き上昇トレンドを維持すると考えられます。

金に投資はしておいた方が良いですか?

金は今後も魅力的な資産としての地位を確立し続けると予想されますから、ポートフォリオに加えておかれてはいかがでしょうか。

まとめ

  • イーロン・マスク氏、フォートノックスの金塊調査を開始
  • 金の再評価は米国政府の財政負担を軽減できる
  • 金価格は引き続き上昇トレンドを維持

投資家それぞれに適したポートフォリオのアドバイスをいたします。
相談を希望される方は、こちらからお問合せください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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