野村ホールディングス社債/システマティック・グローバル・マクロ戦略ファンド2401(愛称:八重重ね) 〜T&Dアセットマネジメント

こんにちは、K2 College河合です。

本日は野村證券で募集開始される新ファンド野村ホールディングス社債/システマティック・グローバル・マクロ戦略ファンド2401(愛称:八重重ね)を解説します。名前が長い、複雑、愛称のネーミングも微妙。。と個人的には感じてしまいますが、運用の内容はどうなのでしょうか?一緒に見ていきましょう。

社債とヘッジファンド両方に投資するということなんでしょうね。

我々が紹介している海外の元本確保型ファンドに似ているのかな?と思ったらそうでもないので、その辺りも一緒に解説していきます。

  • 社債とヘッジファンドへ投資をする仕組み
  • 低金利な社債
  • パフォーマンスが期待できないヘッジファンド

社債とヘッジファンドへ投資をする仕組み

このファンドは2つの投資対象へ投資をするようです。

1)野村HD社債
2)ヘッジファンド

1)で安定した金利収入を取り、2)で追加収益を取りに行くスタイルです。これ前述の海外(オフショア)にある元本確保型ファンドと同じような仕組みなんですけれど、異なる点が・・・

・円建て債券だとそもそも金利が少なすぎる
・そのため満期時の元本の保証(元本確保)が作れない
・ヘッジファンドがあまり良いファンドではない

ということで、このファンドの良さがイマイチわかりません。1)、2)の運用先について以下それぞれ解説していきます。

まず円建ての低い金利の債券に投資をしたくありません。

野村が募集して、野村の社債へ投資をするので、自分たちの資金調達のための商品???なのかなとも思います。

低金利な社債

野村の格付けA期間8年という長い期間の債券でも金利年0.46~1.07%程度しかつきません。外貨建てでこれだけ金利がつく時代に、わざわざ円で低い金利に投資をするメリットがありません。更に8年後と言ったら更に円安になっているでしょうから、実質目減りです。

この債券金利から信託報酬を引き、残った分で分配金を出していくそうですが、それがなんと年0.118~0.718%。そんなちょっとの分配金欲しい投資家いるんでしょうか。。

この債券だけで募集したら、全然資金集まらなそうですね。

機関投資家の持ち合い、というイメージですね。

パフォーマンスが期待できないヘッジファンド

追加収益(ボーナス)はヘッジファンドで、とのことですが、このフィデリティが運用するヘッジファンド、確かにリスク年2.32%ととても低くて良いのですが、それに対するリターン年2.95%って、低すぎます。。チャートのように上下ブレないで、じわじわ上がっていくというイメージですね。15年で+20%のリターンも出ていません。

結果、二つの運用、どちらもコンサバな運用なので、安定した運用をする期間限定のファンド、というところですが、安定志向の投資家がこのファンドの仕組みを理解できるかっていうとかなり難しいんじゃないかなって思います。

S&P500インデックス含め、普通の株であれだけリターンが出せる時代に、わざわざ高い手数料払って期待リターンの低いファンドをする気になりません。

だろうと思います。これで満期時に元本の保証があるとかならまだ安全性という意味で理解ができますが、金利の低い円建てでそれをすることもできないので、投資家ターゲットがイマイチ絞れていないファンドでしたね。

まとめ

  • 債券もヘッジファンドも低リターン
  • 安定的な運用はすると予想される
  • どうしても円建てがいいという方は検討あり

久しぶりの単位型(運用期間が予め決まっているもの)だったので、少し期待したのですが、残念でした。海外の元本確保型ファンドは是非検討してくださいね。

・ドル建て
・期間6年
・満期時、元本保証
・ヘッジファンドのリターンは年15%前後

・更に参加率(リターンに150%上乗せなど)もつく

現在募集中の元本確保型ファンドこちらに更新していきます。

著者プロフィール

河合 圭
河合 圭
<経歴>
青山学院大学国際政治経済学部国際経営学科ファイナンスコース卒業
中国天津南開大学漢語語言学院留学
野村證券にて4年半勤務、2008年リーマン・ショックの前日に退社
プライベートバンクを経て、2009年K2 Investment設立
2014年ボストン留学、2018年Paris留学
現在、K2 Holdings会長

<趣味>
ダイビング、クルージング、自然

この投稿へのトラックバック: https://media.k2-assurance.com/archives/18122/trackback