メットライフ生命 つづけトク終身〔終身保険(低解約返戻金型)〕

メットライフ生命 つづけトク終身 終身保険

こんにちは、K2 College 松本です。

今回はメットライフ生命のつづけトク終身〔終身保険(低解約返戻金型)〕を解説します。

将来の貯蓄と死亡保障も準備できるので契約しました。

確かに終身保険は貯蓄機能を兼ね備えた保険商品ですが、そもそも終身保険という商品のコスパを考える必要があります。貯蓄の仕方は生命保険以外にもありますし、死亡保障も敢えて終身保険で備えなくても大丈夫です。

  • 動画解説
  • メットライフ生命は外資系で1番歴史があり良い会社
  • パッケージ化された終身保険
  • 全年齢で死亡保険金より保険料が高い
  • 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。

動画解説

メットライフ生命は外資系で1番歴史があり良い会社

会社概要

日本国内におけるアメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニー(以下、アリコ)の営業は、長らくアリコが日本支社(通称・アリコジャパン)を設けて直接行っていました。2011年4月にアリコがメットライフ傘下になったことを受けて通称を「メットライフアリコ」に変更。

2012年4月、新たに日本法人となるメットライフアリコ生命保険を設立し、従来のアリコ日本支社が締結した保険契約をすべて日本法人に移しています。2014年7月に商号をメットライフ生命保険に、ブランド名を「メットライフ生命」に変更。

外資系生命保険会社の第1号であり、日本で48年の歴史を有する。販売経路としては、約4,300名のコンサルタント社員、約6,000店の保険代理店、テレビや新聞広告等を媒介とする通信販売、115の銀行や信用金庫等を通じた金融機関による販売の4つにチャネルが分かれている。

営業開始:1973年2月1日
事業所:103営業所(2021年3月31日時点)
総資産:34兆2,317億円(2021年3月31日時点)
保有契約高:13兆1,896億円(2021年3月31日時点)

格付情報

S&P:AA- (2021年3月26日時点)

ソルベンシーマージン比率

959.7% (2021年6月末時点)

「メットライフ」より「アリコ」という呼称がしっくりきますね。

アリコでの歴史が長いので仕方ありませんね。CMなどの宣伝もしっかりする会社なので、『ピーナッツ』キャラクター(スヌーピー、チャーリーブラウンなど)の印象も強いですね。

ただ、イメージよりも大事な格付けソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。

パッケージ化された終身保険

契約概要

商品名:つづけトク終身〔終身保険(低解約返戻金型)〕
契約年齢:20歳〜70歳
保険期間:終身
払込期間:60歳払済、70歳払済、90歳払済
払込頻度:月払、半年払、年払

積立利率:10年ごとに更改(最低利率:0.6%)
死亡保険金額:200万円、300万円、500万円、1,000万円

保障内容

<主契約>

被保険者が死亡または高度障害になった時に保険金額を受け取って契約終了です。

<特約>

定期保険特約

掛け捨ての定期保険を付加することができます。死亡または高度障害に該当したときに受け取れます。

災害死亡特約

災害により死亡または高度障害に該当したときに受け取れます。保障期間は80歳まで。

傷害特約

災害により死亡または身体障害状態に該当したときに受け取れます。保険金額は身体障害の状態に応じて決められた割合。保障期間は80歳まで。

三大疾病保険料払込免除特約

三大疾病で以下の条件に該当した場合は、以後の保険料の払い込みが免除されたうえで保障が継続されます。

【悪性新生物】
責任開始時前後を通じて初めて悪性新生物に罹患したと医師により診断確定されたとき。上皮内新生物は対象外。

【心疾患】
責任開始時以後に発病した心疾患の治療を目的として継続20日以上の入院をされたとき。

【脳血管疾患】
責任開始時以後に発病した脳血管疾患の治療を目的として継続20日以上の入院をされたとき。

商品解説

円建の終身保険です。一生涯の死亡保障と貯蓄機能があります。

特徴は

  • 低解約返戻金型
  • 保障内容がパッケージ化されている
  • 災害死亡特約と傷害特約がセット

という点です。

低解約返戻金とは?

低解約返戻金型は通常の終身保険よりも保険料が安くなります。しかし、デメリットもあって保険料払込期間中は本来の解約返戻金の70%になってしまいます。保険料の払込が終了すると通常の終身保険と同じ解約返戻金になります。つまり

・払込期間中に解約すると本来の解約返戻金の3割減になるけど、保険料を割引するよ
・ちゃんと払込満了を迎えると、本来の解約返戻金に戻すよ


ということです。なので払込終了まで支払うことができれば低解約返戻金タイプの方が保険料の支払金額が少ないので、返戻率が高くなりますが、払込期間中に減額、解約、払済などをする時には不利になります。

保障内容がパッケージ化されている

死亡保険金は200万円、300万円、500万円、1,000万円の4パターン。特約の保障額も死亡保険金に比例して下図のように決まっています。

災害死亡特約と傷害特約がセット

保障内容で説明した通り、災害(不慮の事故や所定の感染症など)で死亡または身体障害になれば保険金を受け取れます。しかし、保障があるということはその分の保険料も必要です。セットなのでどうしようもないのですが、特約の保障内容が不要な人にとっては無駄に多く保険料を払うだけになります。

不慮の事故で保障が大きくなるなら安心できるので、悪くないとも思います。

そうですね。ただ、その特約のせいで死亡保険金以上に保険料を払うことになります。

同じ予算で貯蓄と保障を分けて準備した方がより大きな保障で効率よく資産形成も行えます。

死亡保険金と保険料からコスパがどれくらいなのか、次のチャプターで解説します。

全年齢で死亡保険金より保険料が高い

パンフレットに記載されている契約例を見ていきましょう。

契約例

契約年齢:55歳 男性
死亡保障:500万円
保険期間:終身
払込期間:70歳まで
払込頻度:月払

払込免除:あり
保険料:35,830円
総支払保険料:6,449,400円

<解約返戻金と返戻率> ※積立利率0.6%の場合

5年後(60歳):1,010,000円(46%
10年後(65歳):2,183,000円(50%

15年後(70歳):4,809,000円(74%
20年後(75歳):4,829,000円(74%
25年後(80歳):4,838,000円(75%

30年後(85歳):4,886,000円(75%
35年後(90歳):4,924,000円(76%

今後も金利の上昇は見込めないので、最低積立利率で試算するとこのようになります。まず、死亡保険金500万円に対して、総支払保険料6,449,400円です。そして解約返戻金は死亡保険金を上回らないので返戻率が100%を超えることは一生ありません。

同じ保障内容で年齢を若くした月額保険料が

25歳(男性):11,990円
35歳(男性):15,495円
45歳(男性):21,830円


総支払保険料が

25歳(男性):6,474,600円
35歳(男性):6,507,900円
45歳(男性):6,549,000円


なんと年齢を下げた方が総支払保険料が多くなります。保険料払込免除を外したとしても全年齢で元本割れになります。

将来、死亡しても自分で払ったお金以上が残せないんですね。

はい。一生涯の死亡保障を用意するという点でもコスパ悪過ぎですし、貯蓄や資産形成という目線で考えると魅力は全くありません。少なくとも米ドル建の終身保険にしましょう。

ただ日本の米ドル建終身保険も利率が低すぎて、契約する意味がないので、貯蓄と死亡保障の両立ができる海外の終身保険を選択肢にいれてください。詳しくは下記の入門書をダウンロードして一読ください。

※【入門書】家族のために死亡保障を準備するための入門書

契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。

終身保険の特徴は、死亡保障と貯蓄の両立が出来ることですが、

・貯蓄性が低すぎる
・死亡保障に対する保険料が高い

という理由でオススメできません。

そして、あなたが生命保険を検討しようと思った本来の目的は死亡保障ではありませんか? それなら掛け捨ての「収入保障保険」にするべきです。保障と貯蓄を分けて備えることで、保障はより手厚くなり、効率よく資産形成できるようになります。

既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?

契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。

※直接相談(無料)

まとめ

  • 加入するのはやめよう
  • 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
  • 日本では保障と貯蓄は分けて契約しよう(終身保険はしないで)

著者プロフィール

松本崇裕
松本崇裕
大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。

外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。

また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。

そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。

クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。

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