SMBC信託銀行プレスティア(以下、プレスティア)は、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)傘下の信託銀行であり、特に個人富裕層向けの「プライベートバンキング(PB)」サービスにおいて独自の地位を築いています。かつてのシティバンク銀行の日本国内リテール事業を母体としており、グローバル対応力と外貨預金をはじめとした国際金融サービスにおいて、国内の他PBと比較して優位な特徴を有しています。
そのプライベートバンキング部門では、信託機能を活用した資産保全・承継サービス、投資助言、ライフプラン設計、グローバル資産管理、税務・相続・不動産サポートなど、富裕層の多様なニーズにワンストップで対応しています。また、SMBCグループの法人向けサービスと連携したオーナー企業への支援体制も特徴の一つです。
SMBC信託銀行プレスティアのプライベートバンキングサービスについて、詳しく教えてください。
以下では、同社PBサービスの詳細を整理します。
- 専属プライベートバンカーによる高付加価値サービス
- 信託機能を活かした資産保全・承継・特殊資産対応
- 外貨・海外サービスを軸としたグローバル展開力
- SMBCグループのネットワークによる総合力
- デジタルサービスとセキュリティの強化
専属プライベートバンカーによる高付加価値サービス

プレスティアのPBサービスでは、一定の資産を有する顧客に対して専任のプライベートバンカーが担当として付き、金融資産の運用や資産管理に関するアドバイスを個別に提供します。バンカーは、資産内容、ライフステージ、家族構成、事業承継の有無など、顧客ごとの状況に応じたオーダーメイド型のソリューションを提案します。
他の大手PBと比べても、外貨資産や海外との取引経験が豊富なバンカーが多い点が特徴で、外貨建て資産の分散や国際相続にも柔軟に対応できます。また、金融商品だけでなく、税理士・弁護士等と連携した専門的な資産対策や、SMBC日興証券、SMBC信託、三井住友銀行などグループ各社との橋渡しも行います。
信託機能を活かした資産保全・承継・特殊資産対応

信託銀行としての強みを最大限に活用し、プレスティアでは以下のような資産管理機能を提供しています。
• 遺言代用信託:生前に信託契約を結び、死亡時に指定した受取人にスムーズに資産を移転できる仕組み。争族リスクを回避しながら、柔軟な承継が可能。
• 受益者連続信託:受益権を複数世代にわたって継承できる信託構造。富裕層の長期資産形成に有効。
• DPM(投資一任型運用):信託口座を使い、一定の運用方針に基づいて専任ファンドマネージャーが資産運用を代行。
• 特殊資産信託:不動産や美術品、有価証券など、一般的な運用資産以外の信託設定も可能で、多様な資産構成に対応。
これらの機能を通じて、資産の保全と長期的な資産設計が可能になります。
外貨・海外サービスを軸としたグローバル展開力

プレスティアの最大の特色の一つが、グローバル金融への対応力です。前身であるシティバンクのリテール部門から引き継がれたノウハウと、外貨取引に強みを持つシステムにより、以下のような国際対応が可能です。
• 外貨預金・外貨送金:米ドル、ユーロ、豪ドル、シンガポールドル等の通貨に対応。
• 海外赴任者サポート:現地との資産連携、家族口座の設定、国際送金の支援。
• 海外不動産取引サポート:外部パートナーとの連携により、米国・東南アジア不動産投資もサポート。
• インバウンド富裕層対応:日本での不動産購入、資産保全、法人設立などを支援。
国内PBの中では珍しく、真に国際対応型のPBサービスを提供しており、グローバル投資や国際相続が関心のある顧客には最適です。
SMBCグループのネットワークによる総合力

SMBC信託銀行プレスティアのPBサービスは、SMBCグループ内の各専門機能と連携しています。たとえば以下のような連携が可能です。
• SMBC日興証券との資産運用商品の提案
• 三井住友銀行による法人オーナー向け融資や企業承継支援
• SMBCベンチャーキャピタル等を活用した未公開株式投資
• SMBC信託銀行本体による不動産信託、相続支援
これにより、個人の資産だけでなく、法人や家族全体を含めた立体的な資産管理が可能となり、特に企業オーナーにとっては大きなメリットがあります。
デジタルサービスとセキュリティの強化

現代のPBサービスには、対面だけでなくデジタルチャネルの整備も不可欠です。プレスティアでは、以下のようなオンラインサービスが提供されています。
• PRESTIAオンラインバンキング:口座残高照会、為替取引、国内・海外送金が可能。
• プレスティアモバイルアプリ:スマートフォンを用いて取引履歴の確認や送金が可能。
• 高度なセキュリティ:ワンタイムパスワード、二段階認証、プレスティアアラート(不正取引検知通知)など。
時間や場所を選ばずに取引や相談が可能であり、富裕層の多忙な生活スタイルにマッチした利便性が提供されています。
グローバル金融への対応力もすごいでですね。
まさに富裕層の多様なニーズにワンストップで対応しています。
まとめ
- SMBC信託銀行プレスティアのプライベートバンキングは、国内のPBサービスの中でも、信託機能とグローバル対応を両立させたユニークな存在
- 専属バンカーによる密着型のサポートを軸に、資産の運用・保全・承継を信託機能で支援しつつ、外貨運用・国際送金・海外不動産などの国際資産戦略にも柔軟に対応
- SMBCグループのネットワークを活かした法人支援やデジタルチャネルの充実により、複雑化する富裕層のニーズに対して高い総合力を発揮している
- 国際的な資産分散や相続対策がますます重要になる中で、信託と国際金融のハイブリッド型PBであるプレスティアは、注目すべき金融機関の一つ
著者プロフィール

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投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。
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