証券会社の営業担当者は一見すると皆「金融のプロ」に見える。しかし現実には、相場や金融理論を十分に理解せずに商品を販売する人も少なくない。顧客にとって大切なのは「どの証券会社に口座を持つか」以上に、「どの担当者と付き合うか」である。担当者の質によって投資の成否や満足度は大きく変わる。では、どうすれば「本当に知識がある証券マン」と「販売ノルマ優先の証券マン」とを見分けられるのだろうか。
どうすれば「本当に知識がある証券マン」を見つけることができますか?
本稿では、顧客が使える具体的なチェックリストを提示します。
- ① 商品説明の深さと透明性
- ② 顧客の状況をどこまで聞くか
- ③ 相場観や経済情勢の説明力
- ④ 顧客本位の姿勢と利益相反の説明
- ⑤ 長期的な関係構築の姿勢
① 商品説明の深さと透明性

最初に確認すべきは、担当者が提案する商品の説明である。知識ある証券マンは、単に「この投資信託は人気です」「利回りが高いです」といったセールストークではなく、以下の点を明確に話せる。
• 仕組みの理解:その商品がどの資産クラスに投資し、どんなリスク要因に左右されるか。
• コスト構造:販売手数料、信託報酬、隠れコストまで具体的に説明できる。
• リスクとリターンのバランス:過去の実績やシナリオ分析を示し、「必ず儲かる」とは言わない。
逆に、リスク説明が曖昧で「安心・安全」「とにかくお得」といった言葉ばかり繰り返す担当者は、金融知識よりも販売を優先している可能性が高い。
② 顧客の状況をどこまで聞くか

有能な証券マンは、提案に入る前に必ず顧客の状況を丁寧に聞き取る。
• 投資の目的(老後資金か、相続対策か、短期利益狙いか)
• 投資経験(初心者か、株式取引の経験が豊富か)
• リスク許容度(元本割れをどこまで受け入れられるか)
• 資産全体のバランス(現預金、不動産、保険などとの兼ね合い)
こうしたヒアリングを行わず、最初から「今おすすめの商品があります」と切り出してくる担当者は、顧客本位ではなく商品販売に偏っている。知識のある証券マンほど「顧客の資産全体の設計」を意識して話す。
③ 相場観や経済情勢の説明力

市場の変動は避けられない。だからこそ、証券マンがどの程度「相場を理解しているか」を見極めることが重要だ。
• マクロ経済の基本:金利、インフレ率、為替動向が資産価格にどう影響するか説明できる。
• 歴史的な事例:過去の危機や政策変更を例に挙げてリスクを説明できる。
• 見解のバランス:過度に強気や弱気に偏らず、複数のシナリオを提示する。
「これから株は必ず上がります」「円は絶対安くなります」と断言する営業は要注意だ。知識ある担当者は未来を断言しない。むしろ「リスクシナリオ」を示して冷静に判断材料を提供する。
④ 顧客本位の姿勢と利益相反の説明

顧客本位かどうかを見抜くには、担当者が「利益相反」をどのように扱うかを見るとよい。
• 手数料の存在を隠さない:販売側に有利な商品であることを正直に伝える。
• 代替案を提示する:必ずしも自社商品だけではなく、他の資産クラスや運用方法を紹介する。
• 取引を急かさない:本当に顧客に適しているかを考える時間を与える。
一方、ノルマに追われる証券マンは「今だけ」「限定です」と取引を急がせたり、顧客に不利な高コスト商品を強く勧めたりする。真に顧客本位の担当者は、販売側の都合と顧客の利益が相反する可能性についても言及できる。
⑤ 長期的な関係構築の姿勢

最後に見るべきは、担当者が「短期的な販売」ではなく「長期的な資産形成」を意識しているかどうかだ。
• 定期的にポートフォリオを振り返り、必要に応じてリバランスを提案する。
• 相場が下落したときに「売ってしまいましょう」ではなく、リスク管理や長期視点から冷静な対応を助言する。
• 相続や税務など、投資以外の領域についても専門家と連携してサポートする。
このように「一度売って終わり」ではなく「伴走する姿勢」を示す担当者こそが、知識と責任感を備えた証券マンである。
こうしたチェックリストで真に信頼できる金融パートナーを選ぶことができますか?
顧客側も「売り文句」に流されないようにする必要がありますね。
まとめ
- 証券マンの知識や姿勢を見極めるためには、顧客自身が主体的に観察する必要がある
- ポイントは、
- 1. 商品説明の深さと透明性
- 2. 顧客の状況把握の丁寧さ
- 3. 経済や相場の理解度
- 4. 利益相反の説明姿勢
- 5. 長期的な関係構築への意識
著者プロフィール

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投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。
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