ダイナースに載る商品、Costcoに並ぶ商品──“売り手の論理”を反転させると、合理的な消費と投資の軸が見えてくる

世の中に溢れる商品・サービスは、基本的に「企業が儲かる構造」を前提に設計されている。
それを象徴的に示すのが、ダイナースクラブの会員誌と**Costco(コストコ)**だ。

ダイナースに載る商品は、「少量・高単価・高マージン」。
Costcoに並ぶ商品は、「大量・低単価・低マージン・高速回転」。

この違いを「好み」や「ブランド」の問題で終わらせるか、
それとも経済合理性の教材として使うかで、消費行動も投資判断も大きく分かれる。

重要なのは、

企業が儲けたい方向を理解し、その反対側に立つことが、個人の合理性になる
という視点だ。

  • ダイナース掲載商品 =「利益率最大化リスト」の正体
  • Costco商品=「薄利×高速回転×交渉力」の極致
  • 「高く売りたい企業」と「安く買いたい個人」の非対称性
  • これは消費だけでなく「投資判断」にも完全に当てはまる
  • 反面の行動規範としての実践ルール

ダイナース掲載商品 =「利益率最大化リスト」の正体

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ダイナースの誌面に並ぶのは、時計、宝飾、限定酒、高級リゾート、会員制体験。
これらに共通するのは以下の特徴だ。
• 原価が不透明(価格の正解が分からない)
• 機能差より「物語」「希少性」「格」を売っている
• 購買判断が感情・承認欲求・自己演出に依存する
• 在庫リスクが低く、粗利率が非常に高い

つまりダイナースは、
**「高く売れるもの」ではなく、「高く売りやすい人に向けた商品」**のカタログだ。

これは悪ではない。
ただし、ここに載っている=企業が一番儲かる設計だと理解しないと、
消費者側は常に期待値で負ける。

Costco商品=「薄利×高速回転×交渉力」の極致

2022年下半期】買ってよかったコストコおすすめ商品ランキング ベスト10 | コストコ通 コストコおすすめ商品の紹介ブログ

一方、Costcoの商品設計は真逆だ。
• SKUを極端に絞る
• 単品あたりの利益率を抑える
• まとめ買いで回転率を最大化
• サプライヤーに価格交渉力を持つ
• 利益の源泉は会費

ここで売られているのは「夢」ではなく、実用・消耗・再現性だ。
消費者にとって重要なのは、

Costcoに並ぶ商品は、
「価格と品質の歪みが最も小さいゾーン」に近い

という点だ。

企業はここでボロ儲けしない。
だからこそ、消費者側の期待値が高くなる。

「高く売りたい企業」と「安く買いたい個人」の非対称性

情報の非対称性とは?】市場が失敗する具体例を分かりやすく紹介! どさんこ北国の経済教室

企業は常に次の方向に動く。
• 情報格差が大きい市場
• 感情で買う層が多い市場
• 比較が難しい市場
• 見栄・不安・限定性が効く市場

ダイナース的世界観は、まさにここを突く。

逆に個人が合理的に動くには、
• 比較可能性が高い
• 代替が多い
• 再購入・反復利用される
• 単位価格が可視化されている

という市場を選ぶ必要がある。

企業が最も力を入れて“演出”している場所ほど、個人の合理性は削られやすい。

これは消費だけでなく「投資判断」にも完全に当てはまる

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この構造は、投資の世界でもそのまま使える。
• 手数料が高い商品ほど「説明が美しい」
• 限定、先行、特別、富裕層向けという言葉が多い
• リスク説明が抽象的
• 実績よりストーリーが前に出る

これはダイナース的投資商品だ。

一方で、
• 手数料が安い
• 構造が単純
• 再現性が高い
• 誰でも同条件で買える

ものは、Costco的投資商品に近い。

「どちらが儲かるか」ではなく、「どちらが誰に儲かる設計か」
この視点がないと、投資でも同じ罠にかかる。

反面の行動規範としての実践ルール

企業における行動規範の重要性とは?メリットや浸透させる方法、事例について

この理屈を行動規範に落とすなら、シンプルだ。
• 「特集されているもの」は一歩引く
• 「限定」「選ばれた人向け」は疑う
• 「高い理由」が曖昧なものは避ける
• 回転率が高いもの、定番化しているものを選ぶ
• 企業が“渋々安くしている領域”を探す

これはケチになる話ではない。
合理性を取り戻す話だ。

企業のマーケティングに正面から勝つ必要はない。
ただ、企業が最も勝ちやすい土俵に乗らないだけでいい。

マーケットが違うと売れるものも変わりますよね。でも一歩引いて冷静に考えることが大事ですね。

投資でも感情で動くのではなく、合理的に判断することが大事です。
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まとめ

ダイナースに載っているものは、
**「企業が最も高く売れる商品リスト」**であり、
Costcoに並んでいるものは、
**「企業が薄利でも回さざるを得ない商品リスト」**だ。

どちらが正しいかではない。
ただ、
消費者・投資家として合理的なのは、後者に寄ること
それだけの話だ。

経済の理屈が分かれば、
広告や特集は「おすすめ」ではなく、
企業の本音を読むための資料に変わる。

そしてそれを反面の行動規範として使える人間だけが、
長期的に資本主義の中で消耗せずに生き残る。

著者プロフィール

K2編集部
K2編集部
投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。

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