アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 〜アライアンス・バーンスタイン

こんにちは、K2 College河合です。

私が野村證券時代にも取り扱っていた投資信託がこのアライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信です。当時はこのファンドそれほど人気がなく、米国株へ投資するよりも新興国株(中国やインド、BRICsなど)へ投資することが流行っていたので、それほど残高はなかったと記憶してます。それが13年を経て、投資信託残高ランキングで1位(約1.2兆円)になるというのは、良い運用をしているということなんでしょう。本日はそれを検証してみたいと思います。

資産残高があるというのはやはり人気があるという証拠なんでしょうか?

残高がある背景としては・・・

・運用成績が良い
・販売チャネルが多い、もしくは成功している


ということが考えられます。なので一概に残高が多い=良いファンドとは言えませんが、そのどちらなのかを検証しようと思います。

それでは月次レポートを見てみましょう。

  • 動画解説
  • AB米国成長株投信の運用成績
  • Aコース〜Dコースまであるがどれを選ぶのが正解か?

動画解説

AB米国成長株投信の運用成績

運用成績を見る上ではチャートを見るのが一番わかりやすいですね。前回のグロソブの解説の通り、分配金再投資の基準価額がポイントは「ベンチマーク」よりも上回っているかどうか?です。

ベンチマークよりも大きく上回っている

上のチャートはDコースのチャートですが、これを見てすぐにベンチマークよりも基準価額(再投資)が大きく上回っているのがわかりますよね。このファンドのベンチマークはS&P500です。多くの方が手数料が安いETF(インデックス)で運用してきたと思いますが、今回のケースの場合、高い手数料を払ってでもこのファンドへ投資しておいた方が良かったということになります。

具体的なリターン

2014年9月に基準価額10,000円から運用開始をし、2021年8月現在で分配金を再投資をしていたら、32,000円となっていたので、約7年間で320%の運用でした。仮に100万円投資をしていたとしたら、320万円になっていましたね(220万円の利益)。

結果論ですが、これだけ良いリターンを出していたと知ると、投資しておけば良かったと悔やみます。

2014年からずっと米国株へ投資している方はほとんどいないと思いますが、それでもこれまでのどこかで米国株へは投資しておくべきでした。このファンドはたまたま販売が好調で残高が1位ということですが、これ以外にも米国株関連でリターンを出しているファンドはたくさんあります。悔やまず、今後の投資先をよく選んでいきましょう。ご自身で選べないという時は、お気軽にご相談ください。

※直接相談はこちら(無料)

Aコース〜Dコースまであるがどれを選ぶのが正解か?


コースを紹介しておくと・・・

Aコース:為替ヘッジあり(再投資)

Bコース:為替ヘッジなし(再投資)

Cコース:為替ヘッジあり(毎月分配型)

Dコース:為替ヘッジなし(毎月分配型)

の4種類あります。

為替はヘッジすべきか?

為替ヘッジというのは、その運用通貨で運用するか?円ヘッジ(為替リスクをなくす)か?を選択することです。このファンドの場合、米国株100%へ投資しているため、為替は米ドル100%です。「為替ヘッジなし」というのは米ドルで運用することで、「為替ヘッジあり」というのは日本円で運用することになります。為替ヘッジには「ヘッジコスト」がかかりますが、これは両国の金利差です。現在(2021.8)金利はどちらもありませんので、ヘッジコストはあまり考慮に入れることはありません。

では何を基準にするのか?

単純です。これから日本円が強くなるか?米ドルが強くなるか?です。なんでも日本円で考えたがる投資家は(あまり賢い投資家とは言えません)、日本円で表記されているこの基準価額だけが投資の成績だと思っていますが、賢い投資家は為替を資産だと考え、長期的に資産価値が上がる方を選択します。今回だと米ドルが高くなるという選択をした投資家が多かったことがわかります。

それぞれのコースの資産残高

その結果として、それぞれのコースの資産残高がいくらになっているかチェックしてみましょう。

Aコース:1184億円

Bコース:3270億円

Cコース:5087億円

Dコース:10,470億円

これからわかるのは、円よりも米ドルの方が強くなる(円で保有したくない)という投資家の方が多く、毎月の分配金を受け取りたいと考える投資家が多いということです。

結果的にどのコースで運用してたのが最も良い運用だったのか?

それでは一気にそれぞれのコースのチャートを見てみましょう。

<Aコース>

<Bコース>

<Cコース>

<Dコース>

結果、B>A>D>Cという順で良い投資だったという答えになります。「複利運用」が単利よりも良いことはもうわかってもらってますよね?それ以外に今回は為替ヘッジはしない方が良かった(円安)という結果が出ています。資産残高が多い順にはなっていないというのが、投資家心理と投資結果が比例しないという良い事例ですね。

私は為替リスクが怖く、分配金も毎月もらっておいた方が得だと思ってました(Cコース)・・・。結果、最も悪い成績だったなんて。。。

ご自身でそう思われたCコースを選んだのかもしれませんが、販売員(証券会社、銀行)の方はどうリードをしてくれましたか?私からすればまともな営業マンは円安ドル高をベースに話をするだろうと思います。為替リスクが怖いから安易に為替ヘッジをしましょうというのは、あまり良い営業マンとは思えません。

また毎月出てくる分配金、本当に毎月使ってますか?安心料だと思って、毎月分配金が出てきた方が投資家が安易に満足してくれるからって、毎月分配型を勧めてくる営業マンも多くいます。そういった方とのお付き合いは限定的にして、本当に長期的に資産形成、資産運用のお付き合いのできる投資アドバイザーがいるといいですね、

※資産運用相談HPはこちら

【まとめ】AB米国成長株投信を持っていたら、今後も保有していていいか?

はい、今後も米国株は上昇すると予想されますし、このファンド自体も良い運用をしているので、このまま持っていてください。

私は今投資しているわけではありませんが、この記事を読んで投資しようと思いました。

一度、投資する前に、現在の保有状況とお考えをお聞かせください。その上で、このファンドへ投資するのがいいのか?もっと他にも良い投資先があるのかどうか?投資全体のバランスは問題ないのか?をアドバイスさせていただきます。

※投資ヒアリングシートはこちら(無料)

まとめ

  • AB米国成長株投信は良いファンド
  • 選ぶならBコース
  • 他にも良いファンドはたくさんあるから、事前に投資アドバイザーへ相談しよう

同じように他のファンドも本サイトで解説しているので、検索、もしくは証券会社別に探してみてください。もしまだ書いていないようなら、書いて欲しいファンド名を遠慮なくご連絡ください。すぐに書かせてもらいます(無料)。

著者プロフィール

河合 圭
河合 圭
<経歴>
青山学院大学国際政治経済学部国際経営学科ファイナンスコース卒業
中国天津南開大学漢語語言学院留学
野村證券にて4年半勤務、2008年リーマン・ショックの前日に退社
プライベートバンクを経て、2009年K2 Investment設立
2014年ボストン留学、2018年Paris留学
現在、K2 Holdings会長

<趣味>
ダイビング、クルージング、自然

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