こんにちは、K2 College 松本です。
今回は住友生命の「5年つみたて終身保険」を解説します。コスパや保障内容を含めて、日本の保険会社の終身保険はどういうものなのか確認してください。
一生涯の死亡保障を準備したくて加入しました。
万一のことがいつ起こったとしても死亡保険金を遺族に残せる終身保険は安心できます。
ただ、一生涯の死亡保障に備えるにはこの商品が一番いいのか? また、そもそも終身保険で備える必要があるのか? なども含めてこの記事で一緒に確認していきましょう。
- 動画解説
- 住友生命は日本の4大生保の一角
- 5年で保険料の支払いが終わる終身保険
- 解約返戻率は5年で100.1%、実質利回りは0.03%
- 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
動画解説
住友生命は日本の4大生保の一角
会社概要
住友グループに属する保険相互会社で、総資産、経常収益、保険料収入で業界第4位、4大生保の一角(日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命)です。
前身会社である『日之出生命保険会社』が1907年5月に創業。1925年、住友合資会社が日之出生命保険株式会社の経営を引き継ぎ、1926年5月に商号を『住友生命保険株式会社』に変更した。第二次世界大戦後の財閥解体並びに「財閥商号の使用禁止等に関する政令」により、住友連携各社が「住友」の商号を名乗れなくなったため、1947年8月に『国民生命保険相互会社』を設立。1952年5月、財閥商号の使用禁止等に関する政令の廃止により、住友連携各社が再び「住友」の商号を名乗ることが可能となったため、同年6月、名称を『住友生命保険相互会社』に変更。2001年11月、株式会社三井住友銀行、三井住友海上火災保険株式会社、三井生命保険株式会社との全面提携について合意した。これを受けて、2002年12月、運用子会社5社統合による新会社「三井住友アセットマネジメント」のほか、2010年4月、三井生命との共同出資による生命保険子会社『メディケア生命』等が営業を開始している。
正式名称:住友生命保険相互会社
設立時期:1907年5月
営業拠点:87支社 1,451営業所(2021年3月末時点)
総資産:41兆940億円(2021年3月末時点)
エンベディッドバリュー(EV):4兆4,892億円(2021年3月末時点)
格付情報
S&P:A+ (2021年3月末時点)
R&I:AA- (2021年3月末時点)
Moody’s:A1 (2021年3月末時点)
ソルベンシーマージン比率
862.5% (2021年3月末時点)
歴史が長い会社は安心できますね。
日本の4大生保の一角なので、歴史もあります。
また、会社規模はもちろんですが、格付け、ソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。
5年で保険料の支払いが終わる終身保険
契約概要
商品名:5年つみたて終身保険
正式名称:低解約返戻金型5年ごと利差配当付選択通貨建特別終身保険
選択通貨:円
契約年齢:15歳〜80歳
保険期間:終身
第1保険期間:5年間
払込期間:5年間
払込頻度:月払、半年払、年払、前納
告知:なし
保険金額:50万円〜3,000万円
保障内容
<主契約>
- 第1保険期間中に死亡されたときは、期払保険料相当額を死亡保険金として受取れます。
- 第2保険期間中に死亡されたときは、基本保険金額を死亡保険金として受取れます。
<特約>
・重度介護前払特約
所定の条件に該当したとき、将来の死亡保険金額の全部または一部を前払請求できます。
商品解説
告知の必要がない低解約返戻金型の円建終身保険で、保険料の払込期間は5年払いのみです。第1保険期間と第2保険期間で保障内容が異なります。第1保険期間は支払った保険料分が保障額となり、5年経過後の第2保険期間から基本保険金額となります。告知が必要ないため死亡保障の上乗せは5年経過後も微々たるものしかありません。
終身保険なので一生涯の死亡保障と貯蓄機能がありますが貯蓄性は低いので、貯蓄を目的で契約する必要はありません。また一生涯の死亡保障に対する保険料も高いです。高齢者向けに死亡保険金非課税枠に当てはめた契約を取るための商品という感じがよく伝わってきます。
貯蓄もできるので加入したのですが、高いってどういうことでしょうか?
終身保険を契約する場合は、死亡保障に対して総支払保険料がいくらになるのかを確認してください。次のチャプターで具体的なシミュレーションの数字で確認していきましょう。
保険用語については下記のリンクで詳しく解説しています。
※『予定利率』『積立利率』『利回り』とは?
解約返戻率は5年で100.1%、実質利回りは0.03%
HPに載っている契約例は以下の通りです。
契約年齢:30歳 男性
保険期間:終身
保険金額:614,900円
払込期間:5年間
払込頻度:月払
特約:なし
保険料:10,000円
総支払保険料:600,000円
<解約返戻金と返戻率>
5年後(35歳):600,695円(100.1%)
10年後(40歳):602,110円(100.3%)
第1保険期間中に解約をすると低解約返戻金型なので支払った保険料の7割以下しか戻ってきませんが、払込が終わると返戻率は100%を超えます。ただ5年で0.2%しか増えていないので資産運用にはなっていません。実質利回りを計算すると下記の通りです。
<実質利回り>
5年後(35歳):0.03%
10年後(40歳):0.04%
そして、総支払保険料にも注目してください。614,900円の死亡保障を購入するために600,000円を支払うことになります。最終的に保険会社としては14,900円の上乗せしかありません。
告知なしで入れるから仕方ないと思っています。
それなら運用して増やしていけばいいと思います。
例えば毎年固定の金利を受け取れる商品がありますが、こちらに10年預けるだけで1.4倍になります。死亡保障の上乗せがほとんどない商品よりも預けた資産が増えて自分でも自由に使える方が安心できると思います。
詳しくは下記の入門書をダウンロードして一読ください。
【入門書】保険で銀行金利の3600倍の金利をつけるための入門書
契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
終身保険の特徴は、死亡保障と貯蓄の両立が出来ることですが、日本の保険は
・貯蓄性が低すぎる
・死亡保障に対する保険料が高い
という理由でオススメできません。
そもそも円建だとインフレに対応できないので、少なくとも米ドル建の終身保険にしましょう。
ただ日本の米ドル建終身保険も利率が低すぎて、契約する意味がないので、貯蓄と死亡保障の両立ができる海外の終身保険を選択肢にいれてください。海外であれば総支払保険料の何倍もの死亡保障がありながらも実質利回りで4〜6%ほどで運用もできます。
詳しくは下記の入門書をダウンロードして一読ください。
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既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?
契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。
※直接相談(無料)
まとめ
- 加入するのはやめよう
- 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
- 日本では保障と貯蓄は分けて契約しよう(終身保険はしないで)
著者プロフィール
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大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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