トランジション・リンク・ボンド 〜ENEOSホールディングス

こんにちは、K2 Collega河合です。

本日は日本で初となるトランジション・リンク・ボンドを解説します。発行体はENEOSホールディングスです。

トランジション・リンク・ボンド、初めて聞きました。

私も初めて聞きました。要は債券なんですけど、何の目的のために資金調達するか?というだけの違いですね。

  • 動画解説
  • トランジション・リンク・ボンドとは?
  • 今回の債券の発行条件

動画解説

トランジション・リンク・ボンドとは?

「トランジション・リンク・ボンド」とは脱炭素社会の実現に向けて長期的な戦略を策定した 企業が、その戦略に沿った目標設定を行い、達成状況に応じて条件が変動する社債だそうです。つまり世界的なSDGsESGの流れの中、エネオスやエクソンのような原油を扱う企業は、環境に良いことをしているというアピールが必要になります。そのための債券、資金調達と言えるでしょう。

正直SDGsとかESGとか聞いても、本当に環境のことを思ってやってるのか疑問視しています。自動車ならトヨタ、原油なら中東、ロシアなどの勢力に対抗するために、欧米が組んでやってるんじゃないかと思ってます。

はい、それが本当のところでしょう。そして各国の官僚もそういった「バズワード」があることで、遠慮なくお金(税金)を使えるようになります。ただ投資という観点で言うと、そういったところにお金が集まることがわかっているのであれば、流行に乗ることも一つの手となります。

今回の債券の発行条件

来月(6月)発行予定なので、金利などの条件はまだ出ていません。わかっている限りでは

・10年と20年満期の債券
・ENEOSの格付けはAA-(日本格付研究所)、A+(格付け投資情報センター)

の2点だけです。ただ円債なので、年1%程度の金利になるかと思われます。

個人投資家としては円建てで金利1%だと、円安、インフレ、利上げのこれからでは投資しない方が良さそうですね。

はい、その通りです。これがESG株ファンドのようにお金が集まることで、株価も上がるようなファンドであればまだ魅力があるかもしれませんね。おそらくこの発行も個人向けと言うよりも持ち合いのような形が多いのではないでしょうか。

まとめ

  • トランジション・リンク・ボンドの魅力は薄い
  • 円建てではなく、ドル建で投資をしよう
  • 利上げ局面は高格付け債券ではなく、ハイイールド債か株式、REIT、ヘッジファンド、オルタナティブへ投資しよう

利上げ局面が続くため、債券投資はしばらくすることがなさそうです(2022年5月記載)。今の相場に合わせてどのような投資先を選んだらいいかのご相談はいつでもお気軽にこちらからどうぞ(無料)。

※直接相談はこちら(無料)

著者プロフィール

河合 圭
河合 圭
<経歴>
青山学院大学国際政治経済学部国際経営学科ファイナンスコース卒業
中国天津南開大学漢語語言学院留学
野村證券にて4年半勤務、2008年リーマン・ショックの前日に退社
プライベートバンクを経て、2009年K2 Investment設立
2014年ボストン留学、2018年Paris留学
現在、K2 Holdings会長

<趣味>
ダイビング、クルージング、自然

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