こんにちは、K2 College 松本です。
今回は大同生命の「個人年金保険」を解説します。
大同生命の方に勧められて、老後資金準備の為に個人年金を始めようと考えています。
いきなり結論になってしまいますが、やめた方がいいです。貯蓄の方法は保険だけではありません。老後資金準備でしたら他にもっと効率の良い手段がありますので、一緒に確認していきましょう。
- 動画解説
- 大同生命は法人に特化した保険会社
- 低利率の個人年金保険
- 年金受取返戻率は40年で100.9%、実質利回りは0.04%
- 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
動画解説
大同生命は法人に特化した保険会社

会社概要
1947年(昭和22年)7月15日に 大同生命保険相互会社として営業スタート。2004年(平成16年)4月 にT&Dホールディングスを設立し、大同生命、太陽生命、T&Dフィナンシャル生命を子会社とする経営統合を実施。中小企業向けの経営者保険(法人契約)をメインに販売。経営者やその家族を中心とした個人向けの商品も取り扱う。中小企業や税理士・公認会計士を会員とする各種団体と提携し、中小企業向けの制度商品をメインに取り扱う。
設立:1947年7月
総資産:7兆5,543億円(2021年3月末時点)
保有契約高:36兆9,123億円(2021年3月末時点)
特徴
- 大同生命は中小企業市場(法人の経営者、個人事業主)に特化した営業活動を行なっている。
- 法人会や納税協会といった中小企業を会員とする団体や、TKC全国会などの税理士、公認会計士の加盟する団体と提携するなど、他の生命保険会社にはない営業基盤上の特色を持つ。
- 企業保障に最適な定期保険(低廉な保険料で大きな保障が得られる)の開発、改良に注力。近年では、企業向けの就業不能保障商品の開発、販売にも力を注いでいる。
- 企業市場からの契約(新契約高)が9割を超える。
格付け情報
R&I:AA-(2021年7月時点)
S&P:A(2021年7月時点)
JCR:AA-(2021年7月時点)
ソルベンシーマージン比率
1,293.5% (2021年3月末時点)
聞いたことはありますが、あまり馴染みがない会社ですね。
税理士や公認会計士とべったりな感じなので、個人の方にはあまり馴染みがないかもしれません。
ただ、法人を顧客のメインにしているだけあって、格付け、ソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。
低利率の個人年金保険

契約概要
商品名:個人年金保険
正式名称:無配当個人年金保険
契約者年齢:20歳〜63歳
年金受取方法:10年確定年金、10年保証期間付終身年金
払込頻度:月払、半年払、年払
基本年金年額:24万円〜3,000万円
保障内容
- 契約者が保険料払込期間中に死亡した時は、それまでに払った保険料が死亡保険金として受け取って契約は終了。
- 満期になると年金原資を一括で受け取るか、10年確定年金または10年保証期間付終身年金として受け取れる。
商品解説
ごくごく普通の個人年金保険です。年金開始年齢を決めて、その年齢まで保険料を払い込み、年金は確定年金か終身年金を選択できます。

国の年金だけでは不安なので1つくらい入っておくほうが良いと思っているのですが、どうなんでしょうか?
もちろん国の年金はアテにできないので、何かしら備えをしておかないといけませんが、返戻率が残念な結果になっています。次のチャプターで返戻率や実質利回りを確認してください。
保険用語については下記のリンクで詳しく解説しています。
『予定利率』『積立利率』『利回り』とは?
年金受取返戻率は40年で100.9%、実質利回りは0.04%

パンフレットに記載されている10年確定年金タイプと10年保証期間付終身年金タイプの2つを見ていきましょう。
契約例① 10年確定年金タイプ
契約者年齢:40歳 男性
基本年金額:60万円
払込期間:70歳
年金受取開始:70歳
年金受取:10年確定年金
払込頻度:月払

月額保険料:16,512円
総支払保険料:5,944,320円
基本年金額:600,000円
総受取年金額:6,000,000円
返戻率:100.9%
実質利回り:0.04%
保険料を30年間支払って、10年間かけてゆっくり年金受取にしても0.9%しか増えません。トータル40年の時間を使ってこの結果は流石に酷すぎます。
契約例② 10年保証期間付終身年金タイプ
契約者年齢:40歳 男性
基本年金額:60万円
払込期間:70歳
年金受取開始:70歳
年金受取:10年保証期間付終身年金
払込頻度:月払

月額保険料:31,764円
総支払保険料:11,435,040円
基本年金額:600,000円
総受取年金額:生存期間×60万円
こちらは何歳まで生きるかによって総受取金額が変わります。
<総受取年金額と返戻率>
85歳(15年):900万円(78.7%)
90歳(20年):1,200万円(104.9%)
95歳(25年):1,500万円(131.2%)
<実質利回り>
85歳(10年):-1.07%
90歳(20年):0.19%
95歳(30年):0.98%
支払った保険料以上を受け取るには20年掛かるので90歳以上生きていれば返戻率が100%を超えていきます。それまでに亡くなってしまうと元本割れになります。
人生100年時代とも言われているので、終身年金がいいですが元本回収が遠すぎてイメージし難いですね。もっと効率良く貯める方法はあるのでしょうか?
はい、あります。
15年で140%、20年で160%の返戻率が保証されている元本確保型プランや、より積極的に運用して増やしていく変額プランなどがあります。
老後資金の備え方ついては、下記の入門書にまとめているのでダウンロードして一読ください。
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契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。

何十年もの時間を使って数%しか増えていないのは勿体ないです。時間は有限なので、少しでもお金が働きやすい場所に置いてあげましょう。複利の効果を上手く使えば30年後には何倍もの資産にすることができます。
既に加入している場合はどうしたらいいでしょうか?
契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。
※直接相談(無料)
まとめ
- 加入するのはやめよう
- 契約している方は見直した方がいいので、お気軽にご相談ください(無料)
- 日本では保険で貯蓄はやめよう(個人年金保険はしないで)
また、まとまったお金がある場合は下記の入門書も効率の良い資産運用ができるので一読ください。
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著者プロフィール

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大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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