野村サステナブルセレクト(世界バランス型) 〜野村アセットマネジメント

こんにちは、K2 College河合です。

本日は野村證券の新商品野村サステナブルセレクト(世界バランス型)を解説します。先日解説した野村サステナブルセレクト(世界株式型)に債券資産を組み込んで、バランス型となったファンドです。

バランス型ファンド、随分前に銀行から勧められて投資しましたが、全然儲かりませんでした。株式相場が良かったので、売却してそちらへ変えてしまいました。

長期投資、資産運用全体で見ると、株式資産も必要だし債券資産も必要なので、それを一つのファンドでできるなら楽に感じるかもしれませんが、投資すべきタイミングが数年単位でずれるので、どの相場でもずっとどちらも持っているとなると、投資機会を損失してしまいますよね。

  • 動画解説
  • グリーンボンドとは?
  • グリーンボンドの利回り
  • 野村サステナブル投資(世界バランス型)だと?

動画解説

グリーンボンドとは?

名前の通り、環境に対応するために債券で資金調達をすることです。

パリ協定で定められた2050年という目標に向けて、世界中の企業が環境対策を強いられています。

本業で稼ぐこととは別に何かをしようと思ったらそれだけでお金が必要になりますから、債券(グリーンボンド)という形で新たに資金調達します。グリーンボンドというだけで、年金基金など機関投資家が投資しやすくなるため、年々グリーンボンドの発行残高が増えています。

また一般の社債(投資適格)と比べるとボラティリティ(上下のブレ)が低いことが特徴的です。投資家の目的が単にリターンだけではないことが表れていますよね。

100億円このファンドへ投資をすると9752トンのCO2排出量が減るそう。そういう意図の債券です。

ちょっと政治的、主義主張なところがありますが、投資としてもリスクが減るというメリットがあるんですね。

そうですね。あとやはり投資家もリターンが目的と言っても、なんだかんだわかりやすい、理解しやすい投資先を好みます。特にご年配の野村證券の店頭に行くような、もしくは営業マンが来て買うような個人投資家はこういうテーマを好むかもしれませんね。

グリーンボンドの利回り

債券銘柄の例です。欧州の企業が多くなりそうですね。

平均格付けでBBB+。思ったよりも低いですね。一応投資適格です。

平均の満期までの期間(デュレーション)が7.1年で年平均3.6%の利回りなので、それほど高くはありません。特に今年(2022年)からは利上げの時期なので、低い金利の時の債券価格は下落します。今、投資していい時期ではありません。

思ったほど格付け高くない割に金利も高くないですね。

そうですね、それでも投資をしたいというちょっと偏った投資家が投資をするでしょう。

野村サステナブル投資(世界バランス型)だと?

前回解説した野村サステナブルセレクト(世界株式型)と今回解説したグリーンボンドへ半々投資するというだけのようです。上述の通り、今は債券資産へ投資すべきではないですし、投資すべき時期が異なるこの二つの資産を同時に持ち続けることは投資としては良くありませんから、このファンドへは投資すべきではないですね。

やはりバランス型は売っておいて正解でしたか。

はい、そうなります。銀行、高齢者の投資家が投資をしているだけでしょう。

まとめ

  • バランス型ファンドへは投資をするな
  • 利上げ時期の債券への投資はやめよう
  • SDGsとか環境とか耳障りのいい話には気をつけよう

バランス型へ投資をしようと思う投資家は、リスクを減らしたいから投資をしているんだと思います。本当にリスクを減らすなら、ヘッジファンドオルタナティブへの投資を検討しましょう。

ヘッジファンド、オルタナティブへの投資は海外(オフショア)でどうぞ。

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著者プロフィール

河合 圭
河合 圭
<経歴>
青山学院大学国際政治経済学部国際経営学科ファイナンスコース卒業
中国天津南開大学漢語語言学院留学
野村證券にて4年半勤務、2008年リーマン・ショックの前日に退社
プライベートバンクを経て、2009年K2 Investment設立
2014年ボストン留学、2018年Paris留学
現在、K2 Holdings会長

<趣味>
ダイビング、クルージング、自然

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