AI投資は「銘柄選び」ではなく「どのレイヤーをファンドで押さえるか」で決まる

AI投資というと「NVIDIAを買う」「話題のAI企業を探す」といった個別銘柄思考に陥りがちだが、現実にはAIの価値は一社に集中せず、インフラ・クラウド・半導体・アプリケーション全体に分散して蓄積されている。
そのため、合理的なAI投資とは「AIという技術を使って利益を回収できる企業群」をファンド(ETF/投信)という形でまとめて保有することに尽きる。

重要なのは、
• AI“専業”に寄せるのか
• AIを最も収益化している巨大企業群を取るのか
• 計算資源(半導体)に集中するのか
というレイヤー選択であり、「AIファンド」と書いてあれば何でも良いわけではない。

  • 王道のAIファンド:NASDAQ100連動型(QQQ系)
  • AIの心臓部を取る:半導体ファンド(SOX連動)
  • AIテーマ型ETF・投信(AIQ、BOTZ、IRBO 等)
  • 日本円で買えるAIファンド(国内投信・東証ETF)
  • 実務的な最適解:AIファンドの組み合わせ方

王道のAIファンド:NASDAQ100連動型(QQQ系)

NASDAQ100とは? S&P500との違いとレバレッジ型投信のメリット・デメリットを解説 | ZUU online

AI投資として最も合理的なのが、NASDAQ100連動ファンドである。
理由は単純で、AIで実際に儲けている企業の中核がほぼ全てここに含まれているからだ。
• NVIDIA(GPU・AI計算基盤)
• Microsoft(OpenAI+Azure)
• Alphabet(Google AI)
• Amazon(AWS+AI)
• Meta(生成AI×広告)

これらは「AI企業」というより、AIを使って既存ビジネスを巨大化させている企業であり、AIブームの利益の最終回収地点に近い。

▶ 特徴
• AI特化ではないが、AI収益の“本丸”
• 長期投資との相性が極めて良い
• テーマ崩れリスクが小さい

結論:AI投資のコアに置くなら、まずここ

AIの心臓部を取る:半導体ファンド(SOX連動)

株価の先行指数のSOX指数が急速に下落。その背景と今後の見通し。 | ファミリーオフィスドットコム

AIは結局、計算資源の奪い合いである。
その意味で、半導体ファンド(SOX指数連動)は最もストレートなAI投資だ。

主な構成企業は、
• NVIDIA
• TSMC
• ASML
• AMD
• Broadcom

いずれもAIデータセンター投資の増減に直接影響を受ける。

▶ 特徴
• AIブームの初動・加速局面に強い
• ボラティリティが非常に高い
• 景気循環・金利の影響を受けやすい

結論:AI成長の“加速部分”を狙うサテライト枠

AIテーマ型ETF・投信(AIQ、BOTZ、IRBO 等)

BOTZ vs ROBO vs IRBO vs AIQ - Best AI/automation ETF for diversified  robotics exposure

「AI」と名前が付いたファンドの多くがこのカテゴリーに属する。
AI専業・ロボティクス・自動化企業などを幅広く組み入れるが、注意点も多い。

▶ 実態
• 中小型・未成熟企業が多い
• 研究開発段階の企業も含まれる
• インデックスとしての再現性は低め

▶ 向いている人
• AIテーマを“夢枠”として取りたい
• 既にコア投資が固まっている

結論:主役ではなく、補助的なテーマ投資

日本円で買えるAIファンド(国内投信・東証ETF)

グローバルAIファンド | 三井住友DSアセットマネジメント

日本では、
• グローバルAI株式型投信
• ロボティクス&AI ETF(日本株/世界株)
といった商品が選択可能。

▶ メリット
• 円建てで買える
• NISA対応商品が多い

▶ デメリット
• 信託報酬が高め
• 中身は結局、米国大型テック比重が高い

結論:利便性重視なら可、だが中身の確認は必須

実務的な最適解:AIファンドの組み合わせ方

最適解 (さいてきかい)とは【ピクシブ百科事典】

現実的かつ論理的なのは、次のような構成だ。
• コア
• NASDAQ100連動ファンド
• サテライト
• 半導体(SOX)ファンド
• 必要に応じてAIテーマ型ETFを少量

これは、
• AIが「一過性テーマ」ではなく
• 既存産業の収益構造を書き換える技術
であることを前提にした構成である。

AI銘柄の中でも分野を分けることで分散投資ができますね。

ただしAI銘柄はボラティリティが大きいので、下落相場で大きく下がります。そこで唯一の欠点であるダウンサイドリスクをヘッジしながらM7に投資できる『元本確保型ファンド(Magjificent7)』に投資しましょう。
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まとめ

AI投資において重要なのは、「AIっぽいファンド」を選ぶことではない。
AIによって最終的にキャッシュを回収できる企業群を、どのファンドで押さえるかである。
• 王道・長期:NASDAQ100
• 成長加速:半導体ファンド
• 夢枠・テーマ:AI特化ETF
• 利便性重視:国内AI投信

という整理で考えると、無駄な遠回りをせずに済む。

著者プロフィール

K2編集部
K2編集部
投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。

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