大同生命 介護リリーフα 無配当終身介護保障保険(保険料払込中無解約払戻金型)

大同生命 介護リリーフα 終身保険 介護 返戻率 メリット デメリット シミュレーション 比較 パンフレット

こんにちは、K2 College 松本です。

今回は大同生命の「介護リリーフα」を解説します。こちらは日本の保険にしてはなかなか尖った保障内容の保険です。勘違いして加入している人は要注意です。

将来介護状態になったときに子どもに迷惑を掛けたくないと思い加入しました。

介護に対する備えも必要ですが、備え方は保険だけではありません。どのような備え方があるのか、保険で備えることのデメリットもあるので、それらを理解した上で判断した方がいいです。この記事で一緒に確認していきましょう。

  • 動画解説
  • 大同生命は法人に特化した保険会社
  • 保険料支払中は死亡保障がない円建の介護終身保険
  • 解約返戻率は30年で115%、実質利回りは0.91%
  • 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。

動画解説

大同生命は法人に特化した保険会社

会社概要

1947年(昭和22年)7月15日に 大同生命保険相互会社として営業スタート。2004年(平成16年)4月 にT&Dホールディングスを設立し、大同生命、太陽生命、T&Dフィナンシャル生命を子会社とする経営統合を実施。中小企業向けの経営者保険(法人契約)をメインに販売。経営者やその家族を中心とした個人向けの商品も取り扱う。中小企業や税理士・公認会計士を会員とする各種団体と提携し、中小企業向けの制度商品をメインに取り扱う。

設立:1947年7月
総資産:7兆5,543億円(2021年3月末時点)
保有契約高:36兆9,123億円(2021年3月末時点)

特徴

  • 大同生命は中小企業市場(法人の経営者、個人事業主)に特化した営業活動を行なっている。
  • 法人会や納税協会といった中小企業を会員とする団体や、TKC全国会などの税理士、公認会計士の加盟する団体と提携するなど、他の生命保険会社にはない営業基盤上の特色を持つ。
  • 企業保障に最適な定期保険(低廉な保険料で大きな保障が得られる)の開発、改良に注力。近年では、企業向けの就業不能保障商品の開発、販売にも力を注いでいる。
  • 企業市場からの契約(新契約高)が9割を超える。

格付情報

R&I:AA-(2021年7月時点)
S&P:A(2021年7月時点)
JCR:AA-(2021年7月時点)

ソルベンシーマージン比率

1,293.5% (2021年3月末時点)

聞いたことはありますが、あまり馴染みがない会社ですね。

税理士や公認会計士とべったりな感じなので、個人の方にはあまり馴染みがないかもしれません。
ただ、法人を顧客のメインにしているだけあって、格付けソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。

保険料支払中は死亡保障がない円建の介護終身保険

終身保険 イラスト イメージ 英語

契約概要

商品名:介護リリーフα
正式名称:無配当終身介護保障保険(保険料払込中無解約払戻金型)
保険期間:終身
契約年齢:15歳〜80歳
払込期間:短期払終身払
払込頻度:月払、半年払、年払、前納

保障内容

主契約

要介護1または2と認定、もしくは会社所定の介護状態に該当すると保険料の払込が免除されます。要介護3以上と認定、もしくは会社所定の介護状態に該当すると介護保険金が支払われます。

特約

要介護1以上と認定、もしくは会社所定基準に該当すると介護給付金が支払われます。

商品解説

介護保障が付いた終身保険です。要介護1〜2または会社所定の介護状態になると保険料の払込が免除され、介護給付金が支払われます。要介護3以上になると介護保険金が支払われます。他社の介護保険商品では要介護2以上で介護保険金が支払われるものが多いので、その点は大同生命の方が劣ります。ただし、要介護1以上で保険料の支払いが免除されるという点でバランスをとっている感じでしょうか。

そして大きく他社と違う点があります。それは『保険料払込期間中は、死亡保障と解約返戻金がない』ということです。

終身払込プラン

生きている間はずっと保険料を払うことになるので、介護状態にならずに死亡したり、解約したときは一切何も受け取れないということです。

短期払込プラン

保険料を払込中は、介護状態にならずに死亡したり、解約したときは一切何も受け取れないということです。払込完了以降は、死亡保障と解約返戻金はあります。

日本の保険商品にしてはかなり尖った内容だと思います。もし勘違いして加入している方は直ぐにご相談ください。 *直接相談(無料)

短期払込プランの場合は、保険料を支払えば一生涯の死亡保障と貯蓄機能がありますが、貯蓄性はとても低いので貯蓄を目的に契約する必要はありません。また円建なので一生涯の死亡保障に対する保険料はとても高いです。

貯蓄もできるので加入したのですが、高いってどういうことでしょうか?

終身保険を契約する場合は、死亡保障に対して総支払保険料がいくらになるのかを確認してください。次のチャプターで具体的なシミュレーションの数字で確認していきましょう。

保険用語については下記のリンクで詳しく解説しています。
『予定利率』『積立利率』『利回り』とは?

解約返戻率は30年で115%、実質利回りは0.91%

パンフレットに載っている契約例は以下の通りです。

契約年齢:40歳 男性
介護保険金額:1,000万円

主契約:500万円
特約:500万円

保険期間:終身
払込期間:70歳払済
払込頻度:月払
保険料:22,665円

総支払保険料:8,159,400円

<解約返戻金と返戻率>
25年後(65歳):0円(0%
30年後(70歳):943万円(115%
40年後(80歳):964万円(118%
50年後(90歳):979万円(120%

<実質利回り>
30年後(70歳):0.91%

40年後(80歳):0.65%
50年後(90歳):0.51%

保険料払込期間中は死亡保障と解約返戻金がないので、保険料の払込期間が終わると返戻率が100%を超えます。そして支払が終わった後も解約返戻金は増えるのですが、実質利回りとしては下がるという逆転現象が起きています。

また総支払保険料にも注目してください。1,000万円の保障を購入するために815万円を支払うことになります。最終的に保険会社としては185万円の上乗せしかありません。

契約時から介護保障がありますが、若い人が介護状態になる確率はとても低いのでその為にこの保険料を支払うのは効率が悪いです。介護が実際に必要になる方の多くは70歳以降ですからそれまでに資産形成でしっかり増やしておき、キャッシュとして備える方が使いみちも自由で役に立ちます。

総支払保険料までは気にしていませんでした。こんなに払うことになるとは、、、

円建終身保険は一生涯の死亡保障を用意するという点でもコスパ悪いですし、貯蓄や資産形成という目線で考えると魅力は全くありません。そもそも円建だとインフレに対応できないので、少なくとも米ドル建の終身保険にしましょう。

ただ日本の米ドル建終身保険も利率が低すぎて、契約する意味がないので、貯蓄と死亡保障の両立ができる海外の終身保険を選択肢にいれてください。海外であれば総支払保険料の何倍もの死亡保障がありながらも実質利回りで4〜6%ほどで運用もできます。
詳しくは下記の入門書をダウンロードして一読ください。

※『海外保険入門書(マニュアル)』はこちら(無料)【NEW】

契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。

終身保険の特徴は、死亡保障と貯蓄の両立が出来ることですが、日本の保険は
・貯蓄性が低すぎる
・死亡保障に対する保険料が高い

という理由でオススメできません。

既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?

契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。

※直接相談(無料)

まとめ

  • 加入するのはやめよう
  • 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
  • 日本では保障と貯蓄は分けて契約しよう(終身保険はしないで)

著者プロフィール

松本崇裕
松本崇裕
大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。

外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。

また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。

そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。

クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。

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