iFreeActive EV 〜大和アセットマネジメント

今回は、この1年間で基準価額が約2倍になった「iFreeActive EV」について解説します。

「iFreeActive」は大和アセットマネジメントが設定・運用している新しいコンセプトのファンドシリーズで、
今後有望と考えられるテーマに沿った銘柄に投資することで、その成長性を享受することを目指しています。

iFreeActive  EV
iFreeActive ゲーム&スポーツ
iFreeActive エドテック
iFreeActive チャイナX

EVと謳うぐらいですから、電気自動車関連銘柄への投資ですよね。

そのとおりです。

EVはElectric Vehicleの略、日本語では電気自動車といいますが、主として、日本を含む世界のEV(電気自動車)関連株式に投資します。

  • 世界中でEVへの転換を図っている
  • EVはまったく新しい仕組みで動くため、有望な銘柄が出てくる。
  • 中国企業への投資は注意する必要がある

世界中でEVへの転換を図っている

ガソリン車はガソリンをエンジンで燃焼させて車を駆動させることに対し、
EVは電動モーターで車を駆動させます。

世界中には地球温暖化やピークオイル(石油の生産量は頭打ちになる)という社会問題があり、これまで通りガソリン車を使い続けることは困難であると世界中が認め、EVへの転換を図っています。

各国政府もいつまでにEVを普及させるのか、具体的に目標を掲げてEV市場拡大を後押しする見込みです。

EVはまったく新しい仕組みで動くため、有望な銘柄が出てくる。

EVといえば何といってもテスラですね。
テスラは、株式の時価総額でトヨタ自動車を抜き、現在「世界一の自動車メーカー」となっており、2021年8月30日現在の時価総額ではトヨタ自動車の2倍となっております。

有望と考えられる銘柄とはどのようなものでしょうか。

そうですね。

上述したとおり、ガソリン車はエンジンで駆動させていたものがEVでは電動モーター代わるなど、EVはまったく新しい仕組みで動くため、「完成車」「部品」「素材」各分野で有望な銘柄が出てきてます。

このファンドの銘柄は10から20銘柄程度をポートフォリオ組入銘柄として選定することにしていますが、
最新の月次レポート(2021年7月30日現在)を見ると、組入銘柄数は20銘柄となっており、
そのうち組入上位10銘柄は下図のとおりです。

国・地域別、業種別構成は 下図のとおりですが、中国銘柄の比率は44.0%と高いですね。

中国企業への投資は注意する必要がある

このファンドの直近1年間のリターンは約2倍とのことですが、基準価額の推移や騰落率はどうなってますか。

この1年間のリターンは約2倍というのは事実ですが、
2020年3月には約5,000円程度まで下落したものが回復してきたというのが実際といったところでしょうか。

直近3ヶ月でも+15.1 %のリターンを上げていますが、中身をみてみると、リチウム製造のガンフォンリチウム(中国)が64.6%、車載用電池のCATL(中国)が46.9%、リチウムイオン電池用正極材のGEM(中国)が22%と中国企業銘柄が大きく上昇し、全体のリターンを牽引しております。

ただ、7月にはナスダック・ゴールデン・ドラゴン・チャイナ・インデックス(米国に上場している中国企業98銘柄からなる株式指数)が22%下落するなど、中国株は大幅下落しました。

この株価の下落は中国共産党による企業へ規制強化によるものであり、
中国共産党は、今後もビックデータを管理下に置こうとあらゆる手段を取っていくでしょうし、
共産党に対する批判に対しても締め付けを強化するなど、株価が下落する要因は少なくないはずですから、
注意は必要です。

まとめ

  • 今後有望と考えられるテーマのファンドに投資しても必ず儲かるわけではない。
  • 中国株への割合が大きいファンドは避けるようにする。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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