世界主要銀行は利上げ推進、円安・日本売りは続く

こんにちは。K2 College大崎です。

  • 世界主要銀行は利上げ推進
  • 円安、日本売りは続く
  • 買う側に回りましょう

世界主要銀行は利上げ推進

さきほど終了したFOMC(米連邦公開市場委員会)において、FRB(米連邦準備理事会)はFF金利の誘導目標を0.75%引き上げ、3.00-3.25%としました。0.75%の大幅利上げは3会合連続となります。

0.75%の利上げは織り込み済みでしたが、新たな金利見通しが示されたため(後述)に市場は荒れましたね。

米国株は乱高下し、終盤にかけて大幅安となりました。

S&P500インデックスも1.71%下落し、年初来でも再び約21%のマイナス圏に沈み、
6月16日に付けた年初来最安値まで迫っております。

外為市場では長期金利の上昇に伴いドル買いが継続し、ドル指数は一時111.63と20年ぶり高値を更新。

ドル円は144.439円まで上昇しましたが、0.75%の利上げは織り込み済みだったためか、ドルの上昇は限定的でした。

新たな金利見通しでは、年内に同規模の利上げを少なくとも1回実施する可能性をFRBは示唆したのですが、この先の予想を見てみますと、次回11月の会合では0.75%利上げとする見込みが63.5%と多数を占めております。

年内最後の会合では、今のところ0.5%利上げの見込みが優勢ですから、政策金利を年末までに4.25%-4.50%に引き上げ、2023年には4.50%-4.75%でピークを打つと見込まれております。

日本の円安は続く

ドル円の動きは限定的でしたが、本日は、このあと日銀の金融政策決定会合が終了し、その後に黒田総裁が会見を開きます。

これまで黒田総裁は、インフレを抑え込むためにアメリカをはじめ世界の中央銀行が相次いで利上げに踏み切る一方で、金利を低く抑える金融緩和を続ける姿勢を繰り返し強調してきておりますが、大規模な金融緩和が維持されれば、円安はさらに進む可能性があります。

黒田総裁は、本日の金融政策決定会合後の会見で何を語るのでしょうか。

しかも、本日は、英中央銀行が0.75%の利上げを行うと見られておりますし、スイス中央銀行も利上げを行い、マイナス金利から脱却すると見られております。

現在、マイナス金利政策を続けているのは主要国では日本とスイスのみですから、スイスが利上げをしてマイナス圏から脱却すると、日本のマイナス金利がより際立つことになり、低金利の円を売って高金利の通貨を買うキャリートレードが拡大し、円安が加速するかも知れません。

日本銀行は為替介入の準備のために金融機関に為替相場の水準を尋ねる「レートチェック」を実施しましたが、多少、円を買い戻す動きもみられましたが、その動きも限定的でまた円安基調に戻っております。

今回、為替介入は実行しないかと思いますが、たとえ為替介入をするとしても、米国は輸入価格を抑えるドル高を維持したいですから協調介入をすることはないでしょうし、政府・日銀単独での円買いドル売り介入となるでしょう。

また、その場合でも、円売りドル買い介入をするならまだしも、円買いドル売り介入は保有している外貨準備には限度があるため、それこそ、一旦は円高方向に進むかも知れませんが、その動きは限定的になると思います。

円安は日本売り、安く買われる日本

ブログでもずっと日本円(通貨)の価値が下がり続けており、複数の通貨やそれぞれの国の物価変動から日本円の価値を考える「実質実効為替レート」で確認しても、「円の価値」は下がっておりましたね。

また、貿易赤字の拡大も円安の原因とみられています。

貿易赤字が続くと円を売って支払いに必要なドルを買う動きが進みますから、円安ドル高の動きに拍車をかけることにつながります。

8月の貿易赤字では単月として過去最大を記録しました。
このままのペースが続けば、2022年は過去最大の赤字を更新しそうです。

日本はエネルギーや食料の自給率が低いため、輸入価格が値上がりしてしまうと貿易収支の悪化につながるのですが、今後は世界の人口増加が加速する上、気候変動や地政学的リスクの高まりなどで、エネルギーや食料の価格高騰は続くと考えられますから、なかなか貿易赤字が解消するのも難しいのではないでしょうか。

戦後、国際金融資本に株式を握られ、国内の富はどんどん海外に流出しておりますが、円安進行で国内の土地や建物を買い漁る動きも広がっております。

また輸入しているエネルギーや食料も買い負けが常態化してきており、日本の貧困化はますます進行するばかりです。

まとめ

  • 円安は日本売り、安く買われる日本
  • 買う側に回りましょう

政府は「日本売り」を放置しておりますが、せめて我々個人は買う側に回りましょう。
そのためには、日本円で持っていてはダメなことはわかりますよね。

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著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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