JA共済 養老生命共済

こんにちは、K2 Collage 松本です。

今回はJA共済の養老保険養老生命共済を解説します。

死亡保障があり、満期金も受け取れるので契約しました。

確かに死亡保障と貯蓄機能がありますが、満期金は支払った保険料より少ないので元本割れしてしまいます。返戻率や利回りがどれくらいなのか確認していきましょう。

  • 動画解説
  • JA共済は超巨大組織!
  • 元本割れする円建養老保険
  • 解約返戻率は30年でたった98%、実質利回りは年-0.09%
  • 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。

動画解説

JA共済は超巨大組織!

会社概要

JA共済は、農業協同組合(JA)とJA共済連が共同で終身共済、医療共済、年金共済、建物更生共済、自動車共済などの「ひと・いえ・くるま」の総合保障を行っている。その中でJA共済連は、JAと連携・協調しながら共済業務を総合的にバックアップするとともに、さまざまな企画や開発、資金運用などを行っている。なお、JAは組合員の相互扶助を目的として設立された非営利団体であるが、農協法に抵触しない一定の範囲で組合員以外の利用(員外利用)も認められている。

設立:1851年
保有契約高:2兆3,191億円(2022年3月末)
総資産:58兆1,926億円(2022年3月末)

格付情報

JCR:AA+
R&I:AA

ソルベンシーマージン比率

1,357.3%(2022年3月末時点)

こんな大きな会社なんですね。

非営利の団体なので数字のイメージがないと思いますが、総資産で見ると日本生命、かんぽ生命に次いでJA共済が入ってくるので規模としてはトップクラスです。また格付けやソルベンシーマージン比率からも十分に信頼できる団体といえます。

元本割れする円建養老保険

契約概要

商品名:養老生命共済
保険期間:5年〜30年(5年刻み)、50歳〜70歳(5歳刻み)、77歳、88歳
払込期間:保険期間と同じ
払込頻度:月払、年払

保障内容

  • 保険料払込期間中に死亡高度障害になったときに、保険金を受取ることができます。
  • 保険料払込終了して満期を迎えると満期保険金を受け取って契約は終了です。

商品解説

普通の円建養老保険です。養老保険なので保険料払込期間中は死亡保障があり、保険料の支払いが終わると満期を迎えて保険金と同じ金額の満期金を受け取って契約は終了です。どちらかと言うと貯蓄をメインに考えた商品ですが、利率が低すぎて元本割れするので貯蓄を目的に契約してはいけません。また貯蓄機能があることで、死亡保障額に対する保険料が高いこともデメリットです。

死亡保障があるので元本割れするものだと思っていましたが、もっと良い商品があるのでしょうか?

あります。
まずは次のチャプターで、具体的なシミュレーションの数字を見ていきましょう。

保険用語については下記のリンクで詳しく解説しています。
『予定利率』『積立利率』『利回り』とは?

解約返戻率は30年でたった98%、実質利回りは年-0.09%

契約例が下記です。

契約年齢:30歳 男性
死亡保障:1,000万円
保険期間:60歳満期
払込期間:60歳満了
払込頻度:月払
保険料:28,260円
総支払保険料:10,173,600円

<満期保険金と返戻率>
30年後(60歳):1,000万円(98%)

総支払保険料が満期金よりも多いのでもちろん元本割れです。保険会社に30年間も保険料をロックされたのに、30年後の実質利回りは-0.09%です。

死亡保障があるから仕方ないと考える方もいますが、死亡保障1,000万円に対して1,091万円を払うのって損失を確定させる契約みたいなものです。

保険ってこういうものだと思っていました。

現在は史上最低の利率なので日本の保険商品はこのような状況になっています。

一方、海外生命保険では、総支払保険料に対して7倍以上の死亡保障がありながら、返戻率も20年で200%くらいになるものもあります。詳しくは新しくなった入門書を一読ください。

※『海外保険入門書(マニュアル)』はこちら(無料)【NEW】

契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。

養老保険の特徴は、死亡保障と貯蓄の両立が出来ることですが、

・貯蓄性が低すぎる寧ろマイナス
・死亡保障に対する保険料が高い

という理由でオススメできません。

既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?

契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。

※直接相談(無料)

まとめ

  • 加入するのはやめよう
  • 契約している方は見直した方がいいので、お気軽にご相談ください(無料)
  • 日本では保障と貯蓄は分けて契約しよう(養老保険はしないで)

著者プロフィール

松本崇裕
松本崇裕
大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。

外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランナーとして6年3ヶ月勤務。

また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。

そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。

クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。

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