こんにちは。K2 Collegeの半野です。
移住ビザシリーズ第2弾です。今回は日本人の海外移住先1位としてランキングされるマレーシアのビザを検証しました。しかしこのマレーシア、移住のためのビザ取得条件が以前よりかなり厳しくなったこともあり1位の座から落ちる可能性があります。どのようなビザがあるのかを見ていきましょう。
- マレーシア移住ビザの種類
- 人気のMM2Hビザの特徴とメリット
- 他の3つのビザの特徴
- 海外移住先として検討できる国の1つ
動画解説
マレーシア移住ビザの種類
先日の記事で移住先ランキングを紹介しました。長年マレーシアが1位を占めていますが、再度ランキングを確認してください。
マレーシアの主な移住VISAですが、以下の4種類がメインのビザになります(就業ビザ、結婚ビザ除く)
・MM2H
・S-MM2H
・デジタルノマドビザ
・PVIP
これまでマレーシアに移住をする場合、ほとんどの人がMM2Hビザを取得してきました。しかしこのビザの条件が改正されたため(ほとんどの業者が改悪といっています)今後は日本人の海外移住先が変更されていく可能性が大きいと言われています。
人気のMM2Hビザの特徴とメリット
正式名称は、MM2H(Malaysia My Second Home)ビザです。従来の条件と2021年に変更された条件の比較がこちら。
取得すれば5年間の長期滞在が許可され、更新審査をパスすればそれ以降の更新も可能。もともとリタイアメントビザと呼ばれ、老後を過ごす人に人気があったビザです。それがだんだんニーズが変わり、マレーシアでの資産保有、子供の国際教育が理由で現役世代に広がっていきました。逆にそのせいでしょうか。このビザの取得者が2002年が800人程度でしたが、2017年は何と6000人!を超えました。取得者の合計が40,000人を超えたこともあり、マレーシア政府は方針を変更し条件を厳しくしたのです。
このビザによる人数をマレーシア国民総人口1%以内に抑制する
これが政府の方針となったこと、特に中国からの申請者が増加していることもこの方針に拍車を掛けたようです。2020年からコロナの影響で新規発給を停止していましたが、2021年10月から再開、そしてこの条件となりました。かなり金銭面のハードルが高くなっていますね。富裕層を呼び込もう、そういう意図が見え隠れします。
MM2Hのメリット
条件が改悪されてしまったビザですが、海外移住可能以外にももちろんメリットがあります。
・語学不問で取得可能
・節税対策
・現地銀行口座開設可能
・不動産ローンなど融資条件も優遇
・家族帯同可能
マレー語が母国語となりますが、英語で生活できる国です。また年金がマレーシアの銀行に振り込まれる場合、20%の源泉徴収税が課税されないため、送金手数料を除けば、そのままの金額で振り込まれることになります。またローン含めて銀行を有効活用できること配偶者や、60歳以上の両親、21歳未満であればお子さんを現地のインターナショナルスクールなどに入学させることも可能です。
ビザの取得条件がかなり厳しくなってしまったんですね。
噂には出ていたのですが、事前の予告なしに突然変更されました。マレーシアに移住を考えていた人にとっては、ショックだったと思います。
他の3つのビザの特徴
MM2H以外の移住用のビザ3種類も見ていきましょう。
S-MM2H Sarawak Malaysia My Second Home Program
Sがついているのが大きな違いですがwサラワク州が発行しているビザです。同じマレーシアでもボルネオ島に位置します。州都は「クチン」で、猫の街として知られているそうです。猫好きな方なら選択肢としてありかも・・・。
比較表を見れば分かるように金銭的ハードルが低くなります。MM2Hの条件が厳しくなったこともありこのビザの申請者が急増しているという情報もあります。マレーシア国内どこにでも住めること、その州に年間30日の滞在義務があるだけなのも人気の秘密でしょう。就労が可能なのもいいですね。お子さんがいる場合、サラワク州の学校で就学中である証明と学生ビザの提示が必要です。その点がデメリットにはなりますが、マレーシアへの移住を考えるのであれば、検討する価値はあります。
デジタルノマドビザ DE Rantau Nomad Pass
かなり特殊なビザです。3カ月から12カ月の滞在が可能で、さらに12カ月の更新ができるため最大で24カ月(2年間)滞在が可能となります。名前の通り、IT関連やデジタル領域関連業務をしている人が対象です。条件も緩めに設定されています。リモートワークでも問題ないところが大きな特徴。
・18歳以上(家族帯同可能)
・現在有効なプロジェクト契約、もしくは雇用契約
・契約期間3ヶ月以上。複数契約可
・顧客は国内企業、外資系企業とも可能、リモートの場合外国企業、非マレーシア企業
・年収 年額 USD24,000 以上
PVIP Professional Visit Pass 富裕層ビザ
PVIPは、マレーシアと国交のある全ての国の富裕層を対象とする長期滞在ビザという位置付けのビザ。20年間の長期滞在が可能であることと年齢制限がないことが最大の特徴です。
PVIPの取得者は、マレーシアでの事業経営、就労、就学が可能という利点もあり、目的を問わず不動産購入が認められるほか、特定分野への積極的な投資も許可されます。申請料金が約600万円と高額ですが、20年滞在できるメリットを考えると長期滞在できる費用分と考えればいいでしょうか。MM2Hと条件がほぼ同じということからもMM2H取得のハードルがいかに高くなったのかが分かりますね。
MM2HとPVIPの条件がほとんど変わらないのに驚きました。今後どうなるのでしょうか。
取得条件の改正前にMM2H取得済みの人は、以前の条件で大丈夫なのですが、新規取得者は減少するでしょうね。マレーシア国内でもこの改正に対しての批判も多いのですが、現在再変更される動きはありません。
海外移住先として検討できる国の1つ
今回はマレーシアの移住ビザの紹介をしました。金額面でのハードルが高くなってきているのがネックですが、マレーシアがなぜ人気なのか?最後に現地で3ヶ月過ごした経験を書きます。マレーシアは赤道直下とはいえ、日本の夏よりもはるかに過ごしやすい気候です。最高気温が30度を超えても、朝晩は涼しく心地よく過ごせます。冬の寒さとも無縁です。また石油産出国のため、ガソリン代も日本よりも安価です。物価も日本の2分の1から3分の1程度でしょうか。こんなところがこれまで人気があった秘密かもしれません。気候よし、物価も安いということで、リタイヤ先として人気があるのも頷けるところでしょう。移住先を日本以外に準備しておくこともリスクヘッジにつながります。今後ビザの条件がますます厳しくなることも考えられますから、海外移住を考えている方は早めに取得しておきましょう。
気候や物価面で日本よりも生活しやすいんですね。
日本のようにどこでも電車移動できるわけではありませんが、クアラルンプールであれば、車なしでも生活できます。海外移住先として人気があるのもわかる気がします。
まとめ
- マレーシア移住ビザで人気はMM2H
- MM2Hの取得条件が厳しくなったのでS-MM2Hも考えられる
- 気候や物価面で日本よりも生活しやすいので、移住先の選択肢の1つ
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著者プロフィール
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大学卒業後、予備校講師などを経験し、海外渡航。
その後外資系企業に勤務し、2005年より再度海外留学を実行。
帰国後、それまでのキャリアよりも、金融や投資に関わる仕事をしたいと考え、海外就職をしました。
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