『ジュビリーエース』仮想通貨への投資。これもやっぱり詐欺!?

こんにちは。K2 Collegeの半野です。

先日NHKの番組にも取り上げられていた『ジュビリーエース』を検証します。まだ100%確定していないようですが、間違いなく詐欺でしょう。最近の詐欺と思われる事案の特徴は若い人を対象に借金をさせること。しかもほとんどのケースが消費者金融からの借り入れなので、たちが悪いです。80年代、90年代であれば、怪しげなツボ?の販売が定番でしたが、21世紀にはいると完全に無形商材、しかも最近は仮想通貨関連が激増しています。

仮想通貨に投資というと何だかカッコイイし、惹かれちゃうんですよね・・・

仮想通貨は資産運用の観点ではリスクが非常に大きいです。こちらの件を検証してみましょう。

  • ジュビリーエースと事件概要
  • 投資スキームを検証
  • MLM(マルチレベルマーケティング)による集金
  • 高い利回り、ノーリスクというものには疑いをかける

ジュビリーエースと事件概要

※ジュビリーエースHPから

ジュビリーエースは2018年にボビーという人物が創業した投資系会社

社名:ジュビリーエース(JUBILEE ACE)
所在地:イギリス領バージン諸島
本社:中国深セン、他にマルタに支部
資本金:5,000万USD

すでに日本語のHPはアクセスできませんが、英語のHPはまだ動いています。
https://www.myaqua.jubileeace.com/

この会社が事業としているのはMLM(マルチレベルマーケティング)。いわゆるネズミ講ですね。投資系会社との触れ込みですが、アービトラージで資産運用するというものです。その対象は以下の3つ。

・仮想通貨
・スポーツブック
・コモディティ

そしてこの事件ですが、このような内容です。※沖縄タイムスから引用

沖縄県宜野湾市議選で初当選した元教員の新人、プリティ宮城ちえ氏(63)=本名・宮城千恵氏、れいわ新選組公認=が元教え子に対し、マルチ商法で全国から約650億円を不正に集めたとみられる投資グループの関係者を紹介していたことが27日、分かった。宮城氏が沖縄タイムスの取材で認めた。投資グループのメンバーのうち都内の会社役員ら7人は、高配当をうたった投資ファンドへの出資を無登録で勧誘したとして昨年、金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで警視庁に逮捕されている。

市議会議員までも参加して教え子に紹介していたということ。さらに650億円という巨額の資金が集まっているところと、なぜか詐欺罪ではなく金融商品取引法違反の疑いというのがポイントです。そして今回も20〜30代の若い層が多く、借金をさせられての出資が大半。借金をしての投資はあり得ません

これだけのお金が集まって、戻ってこない、お金が欲しいという欲望には勝てないんでしょうか・・・

かなり大きい金額です。セミナー集客が中心だったようです。

投資スキームを検証

もう少し詳しくみていきます。このアービトラージですが、独自のシステム『AQUA』を使い三角アービトラージにより大きなリターンを目指していました。

月利最大で20%!システム『AQUA』が正しいのになぜか日本語のサイトではスペルミスw。このアービトラージですが、仮想通貨の場合、同じ取引所内で売買を繰り返し利益を手に入れるようです。通常アービトラージは異なる取引所での価格差を狙うことが多いのですが、同じにすることで売買の遅延が発生しにくい、送金・着金の時間差を短縮するなどのメリットが生まれると考えられます。おそらくこのあたりもセミナーのセールストークで盛り込んでいたと考えられます。

ただしアービトラージはヘッジファンドの手法としても利用されますが、ここまでの利回りは考えにくいです

MLM(マルチレベルマーケティング)による集金

ここまで本当に儲かるのであれば、銀行から借り入れをするなどして会社の資産を増やせばいいと思うのですが、利益が出ないから一般人から集金をしようということなのでしょう。そのため紹介報酬制をとり、典型的なMLMによって紹介すれば紹介するほど、儲かりますといううたい文句でした。大まかに以下の5つの報酬体系を取っています。

・日毎報酬
・暗号通貨アービトラージ
・スポーツアービトラージ
・コモディティアービトラージ
・複利

2つの報酬体系の例を挙げました。メンバーシステムでランキング化し、高いランクになれば高い報酬を得られるようになっていました。セミナー等でうまく誘導していたことが予想されます。集まった資金が桁違いなのは、MLMが大きく影響していたと予想されます。

紹介すると報酬が入るので、二重に利益が出ると考えちゃうんですね。

月利20%を疑う必要があるのと、紹介制でランキングがある、この時点で怪しいと考えた方がいいです。

高い利回り、ノーリスクというものには疑いをかける

※ジュビリーエースHPから

繰り返しになりますが、この会社は投資をさせるのに消費者金融などから借金をさせていました。そのほとんどが20代、30代の若者です。そもそも投資は借金をしてするものではありません。利回りの時点で、すでにあり得ない数値が提示されているので、さらに借金までさせるというのは、異常といわざるを得ません。『リターンで利息分はカバーできるから』そういう言葉に踊らされないようにしましょう。

まとめ

  • 仮想通貨への投資はリスクが高いと認識する
  • ハイリターン確定、さらに紹介制度がある場合は、なおさら注意!
  • 借金をさせての投資はありえない。

お金を増やす方法は様々です。ご自身のニーズに合った方法を選択して効率的に資産を増やして行きましょう。ご相談は、こちら(無料相談)から連絡ください。

著者プロフィール

半野輝明
半野輝明
大学卒業後、予備校講師などを経験し、海外渡航。
その後外資系企業に勤務し、2005年より再度海外留学を実行。
帰国後、それまでのキャリアよりも、金融や投資に関わる仕事をしたいと考え、海外就職をしました。
海外投資というと、ハードルが高いと感じてしまうかもしれませんが、決してそんなことはなく新しい投資、資産運用という形で出会うことができます。
皆様のお金の増やし方のバリュエーションもより深くなってくるはずです。
そんな新しい出会いの場をお客様に提供し、様々な情報を発信させていただき、皆様の資産を増やしていくサポーターとして、貢献できればと考えております。

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