コラム  

「スカイプレミアム」「西山ファーム」投資詐欺　容疑者逮捕

こんにちは。K2 College大崎です。

急増する投資詐欺ですが、最近立て続けに「スカイプレミアム」や「西山ファーム」といった投資詐欺事件で容疑者が逮捕されましたね。

「スカイプレミアム」はおよそ2万6,000人から1350億円を集めていたとみられており、投資詐欺としては約4,200億円の安愚楽牧場事件（2011年）、約2,000億円の豊田商事事件（1985年）に次ぐ巨額な金額となります。

  • 動画解説
  • 「スカイプレミアム」投資詐欺事件
  • 「西山ファーム」投資詐欺事件
  • ポンジスキームとは
  • 投資詐欺に遭わないためには

動画解説

「スカイプレミアム」投資詐欺事件

「スカイプレミアム」投資詐欺事件はどのような投資詐欺なのでしょうか？

完全紹介制を謳って、旅行や買い物、ワインといったサブスクサービスを提供するとしているシンガポール籍の「スカイプレミアムインターナショナル」が、

「ライオンプレミアム」という投資商品（FX取引）を、エージェント約500人を介して「年利20〜30%得られる」などとして投資家を勧誘して1,350億円余りの資金を集めているにも関わらず、実際には運用されておらず、集めた資金の多くが出資者に返還されずに各地で訴訟が起こされており、国内の責任者を務めていた幹部などあわせて4人が逮捕されております。

証券取引等監視委員会の公表によると、「複数の海外当局による協力を得て当委員会が調査した結果によれば、顧客からの投資資金について、当社の顧客に対する説明内容とは異なり、足下、CSOB銀行にはGQ社の口座がなく、同銀行のGQ社口座宛に送金代行業者からの送金も行われておらず、FX取引運用されていることの確認はできませんでした。」とのことです。

 

なお、投資資金は、「ライオンプレミアム」とは関係のない名目で、かつGQ社とは別の複数の海外法人名義口座に送金されているようです。

「西山ファーム」投資詐欺事件

「西山ファーム」投資詐欺事件はどのような投資詐欺なのでしょうか？

海外に転売するための果物などを出資者にクレジットカード決済で購入させ、引き落とし前に（月利）2〜3％の配当付きで代金を返すなどと謳い、930人から総額約133億円を集めたとのことで、元幹部ら5人が詐欺容疑で逮捕されております。

国際手配されていた主犯格の元副社長も、先日インドネシアで確保されておりましたね。

クレジットカードで果物を購入して、翌月の引き落としの日までに配当を上乗せた金額が戻ってくると謳っているわけですから、一般的なポンジスキームよりも破綻必須なスキームですね。

ポンジスキームとはどのようなスキームなのでしょうか？

「スカイプレミアム」もポンジスキームですので、以下で解説しますね。

ポンジスキームとは

投資詐欺の手口の多くが「ポンジ・スキーム」と言われています。

「出資してもらった資金を運用し、その利益を出資者に（配当金などとして）還元する」などと謳っておきながら、実際には資金運用を行わず、後から参加する出資者から新たに集めたお金を、以前からの出資者に“配当金”などと偽って渡すことで、
あたかも資金運用によって利益が生まれ、その利益を出資者に配当しているかのように装うもののこと。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

出資者の人数が増え続けている間は、入金される金額の方が出金する金額よりも多いためにスキームを継続させることはできますが、やがて出資者の人数が鈍化してきて入金される金額よりも出金する金額の方が多くなってくると、配当金の支払いが遅れるようになり、そのうち配当金の支払いは滞り、このスキームは破綻します。

出資者が気付いた頃には時すでに遅しで、出資金の大部分は消えています。

「ポンジ・スキーム」を知っている方でも、この投資は長く続いているからと、「元本保証」や「高い利回り」に目がくらみ、投資してしまう方も意外と多いのですが、バーナード・マドフ氏による詐欺は、なんと25年間も皆を騙し続けたのです。

繰り返しになりますが、出資者の人数が増え続けている間は、入金される金額の方が出金する金額よりも多いためにスキームを継続させることはできます。

投資詐欺に遭わないためには

投資詐欺から家族を守る！】投資詐欺に気をつけるポイント | 資産運用ステップアップ編 | お金を育てる研究所

投資詐欺に遭わないためには何に気を付けたら良いでしょうか？

そもそも投資において、普通預金や定期預金、国債や地方債などの債券以外、「元本保証」の商品はありませんから、「元本保証」と謳っている商品には投資しないようにしましょう。

「元本保証」と「元本確保」は違います

また、今回取り上げた「スカイプレミアム」にしろ、「西山ファーム」にしろ、どちらも年利20〜30%、月利3%と謳って出資金を集めております。

年率平均リターンが20%程度あるファンドはありますが、あくまでも年率平均であり、年利20〜30%といった高金利を謳う投資商品は避けた方が良いでしょう。

まとめ

  • 「ポンジ・スキーム」を理解して、怪しい投資話には近づかない
  • 「元本保証」「高金利」を謳う商品には投資しない

「ポンジスキーム」破綻後にはほとんど資金は戻ってきませんから、破綻前に気付いて資金を回収しましょう。

投資家それぞれの状況に合わせたアドバイスをいたします。
資産運用相談を希望される方は、こちらからご連絡くださいませ。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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