こんにちは。K2 College大崎です。
サウジアラビアの中央銀行は、クロスボーダーの中央銀行デジタル通貨(CBDC)プロジェクト「mBridge」に、正式に参加したようです。
- 動画解説
- 「mBridge」とは
- 「mBridge」への参加が拡大
- 脱ドル化の動きが加速
動画解説
「mBridge」とは
「mBridge」は各国の中央銀行デジタル通貨(CBDC) システムを相互に接続させるプロジェクトで、ブロックチェーン技術を活用し、透明性やプライバシーの確保、そして高速取引といった特徴を備えております。
現在の国際決済システムは、基軸通貨である米ドルが外国為替取引の媒介通貨として利用されておりますが、コストが高い割に時間が掛かるのですよね。
「mBridge」は、このような非効率の支払いに対処することを目指しています。
要は、SWIFTに変わる仕組みを推進しようとしているわけですね。
なおプロジェクト「mBridge」は、国際決済銀行(BIS)のイノベーション部門、タイ銀行、アラブ首長国連邦中央銀行、中国人民銀行デジタル通貨研究所、香港金融管理局によって2021年に開始されました
サウジアラビア中央銀行が6番目の正式な参加者として加わったということですね。
そうなりますね。
なお、その他、26以上の中央銀行などの機関がオブザーバーとして参加しています。
「mBridge」への参加が拡大
「mBridge」は現在、最小限の実行可能な製品 (MVP) の段階に達しており、プラットフォームは機能しており、使用できる状態になっています。
だからこそ、サウジアラビア中央銀行は「mBridge」に参加したわけですが、今年1月には、すでにUAEが中央銀行デジタル通貨(CBDC)であるデジタルディルハムを使用して、初の国境を越えた支払いを中国に対して行っております。
今年1月にはBRICS加盟国が5か国から10か国に拡大しましたが、BRICS加盟国は現地通貨による支払いを奨励しており、米ドルへの依存を減らそうとしておりますから、「mBridge」への参加が拡大してこれば、米ドルを利用しない国はさらに拡大していきそうですね。
なお、いくつかの商業銀行はすでに、国境を越えたCBDC決済を促進するために「mBridge」プラットフォームを使い始めています。
「mBridge」は世界の金融情勢を一変させる可能性がありますね。
そうですね。
ただ、世界中でさまざまなプロジェクトも進んでいるようですので、注視していきましょう。
脱ドル化の動きが加速
6月10日、11日にロシアでBRICS外相会議がありました。
この会合は、今年1月にブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの主要メンバーに加えてイラン、エジプト、エチオピア、アラブ首長国連邦、サウジアラビアの5カ国が加わり、同グループが正式に拡大したことを受けて行われました。
なお、サウジアラビアは、米国からのクレームが入り、対外的にはまだ加盟していないということになっているようです。
また、6月3日には、中国を訪問中のトルコのフィダン外相がBRICSへの加盟を望むと表明しておりますし、タイも6月11日、訪問先のロシアでBRICSに加盟する意思を表明しました。
米国の同盟国からもBRICS加盟を希望する国々が出てきておりますね。
BRICS外相らは会合後に共同声明を発表しましたが、特に、BRICS諸国間の相互決済における自国通貨の使用範囲拡大の必要性を強調したようです。
また、ロシアは今年のBRICS議長国ですが、プーチン大統領はサウジアラビア、イラン、アラブ首長国連邦、エジプト、エチオピアなどの国が加わることで、BRICS の世界 GDP シェアは 36%、世界人口シェアは 45% に増加したと述べています。
加えて、BRICS 経済圏は、政治的圧力、濫用、外部からの干渉を受けない独立した決済システムの構築に取り組んでいるとも表明しております。
2024年10月にカザンでBRICS首脳会議を開催する予定ですが、ここで「新決済システム」を発表するのでしょうかね。
新決済システムがローンチされたら脱ドル化が加速しますよね。
米ドルの取引高は全体の約44%を占めており、通貨ペアで見ても対米ドルの取引は全体の約88%となっておりますから、すぐにどうこうなるとは思いませんが、影響は出てくるでしょう。
そのため、米ドル建て以外の資産を持っておくのも良いですね。
まとめ
- 「mBridge」は高速決済ができる国際決済システム
- BRICSは自国通貨での相互決済を拡大
- 脱ドル化の動きが加速
保有資産や年齢、年収を考慮の上、適したアセット・アローケーションを提案いたします。相談はこちらからご連絡くださいませ。
著者プロフィール
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投資アドバイザー
愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。
その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。
自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。
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