海外の元本保証付き投資商品――
たとえば
• 一括1000万円・6年・100%元本保証
• 積立月6万円・15年・満期140%保証
こうした商品は「満期まで持てば保証と運用成果の高い方がもらえる」という単純な構図ゆえ、契約者もIFAも「満期まで放置しておけばいい」と誤解しやすい。しかし本質は “満期は最後の保険にすぎない” という点だ。
本当に価値があるのは
途中の上昇局面で利益確定ができる自由
であり、これを活かした投資家だけが最大の成果を得られる。
一括も積立も、共通して最も大きな差が生まれるのは
“途中でどれだけ山を取れるか”
である。
- 満期保証は「安心」ではなく、“途中で決断するための保険”である
- 一括投資(1000万円×6年):途中確定しなければ利益は幻になる
- 積立(月6万円×15年):途中の急伸こそ最大の勝ちポイント
- 満期放置が生む「最大の機会損失」
- 投資家・IFAが取るべき唯一の正解:山が出たら“動く”
満期保証は「安心」ではなく、“途中で決断するための保険”である

投資家が最も誤解しやすい点は、
✕「満期まで持っていれば安心」
○「下がっても満期保証で守られ、上がれば途中で利益確定できる」
元本保証付き商品は、一般的な投資では同時に取れない
• 下落時の防御
• 上昇時の確定
を両方手にできる異例の構造である。
つまり満期保証は “最後の逃げ道” にすぎず、
最も利益が出る出口は途中にある。
一括投資(1000万円×6年):途中確定しなければ利益は幻になる

前提:
• 一括1000万円
• 6年
• SP500連動
• 100%元本保証
過去のS&P500の動きを見れば、6年の間に
+20%〜+50%の上昇局面
が何度も訪れる。
例)
途中でSP500が+40%
→ 評価額:1400万円
この時点で利益確定すれば、
+400万円を確実に取れる。
しかし、満期までの放置には次のリスクがある:
• 途中での山をすべてスルーしてしまう
• 満期直前で急落が起きれば利益が消える
• 結果として“100%保証”に戻ってしまう可能性がある
つまり、
途中で利益が出ている瞬間こそ唯一の“確実な勝ち逃げポイント”。
“満期放置”は実は最も合理性が低い選択なのである。
積立(月6万円×15年):途中の急伸こそ最大の勝ちポイント

前提:
• 月6万円
• 15年積立
• 総額:1080万円
• 満期保証:140% → 1512万円
積立は長期になるほど、途中で
一時的に大きく運用残高が跳ねる局面
が必ず訪れる。
例)
10年目あたりで残高が
• 1300万円
• 1800万円
• 2500万円
と急伸するケースが現実的に何度もある。
しかし、ここで利益確定をしなければ:
• その後の下落で
• “せっかくの2500万円”が
• 普通に“1600万、1200万、下手をすれば保証1512万”まで戻る
これは長期積立で誰もが経験する典型的なパターンだ。
積立で最も差が出るのは
途中の山を確実に取りに行けるかどうか。
満期保証より、途中のピークのほうがはるかに大きい。
満期放置が生む「最大の機会損失」

満期放置は安全に見えて、実は最も危険なシナリオである。
⸻
① 一括:途中1,400万 → 満期1,000万の残念パターン
途中で利益が出ていたのに、
満期直前に相場が崩れると
全利益が吹き飛ぶ。
⸻
② 積立:途中2,500万 → 満期1,512万の悲劇
積立の15年は「途中の急伸 → その後の調整」の繰り返し。
山を取らなければ成果が半減どころか1/3になることもある。
⸻
③ 満期保証は“最低ラインの出口”にすぎない
本来は
• 一括なら途中1,200~1,500万円
• 積立なら途中2,000~3,000万円
という出口が出現する。
満期保証はあくまで
「最悪の時に1500万円だけは持っておく」
という 保険 でしかない。
利益を最大化する出口は、
必ず途中にある。
投資家・IFAが取るべき唯一の正解:山が出たら“動く”
![朝の流れ動く雲海と高妻山と妙高山[22320021613]の写真・イラスト素材|アマナイメージズ](https://static.amanaimages.com/imgroom/rf_preview640/22320/22320021613.jpg)
元本保証付き商品は
“満期まで持つ商品”ではない。
正しくは
“途中の利益を取りに行くために存在する商品”。
投資家・IFAが取るべき行動は明白だ:
【投資家】
• 放置をやめる
• 運用残高の推移を追う
• 上昇局面で必ず検討する
• 満期保証は“最後の安全装置”と割り切る
【IFA】
• 「満期まで持てばOK」という説明は誤り
• 途中確定の考え方を顧客に伝える
• 大きく上がった局面でのレビューと提案が責務
• 顧客の成果=途中の山を取れるかで決まる
海外積立投資を続けていますが、IFAのサポートは受けておらず、放置しています。利益確定などもしたいのですが、どうしたらいいでしょうか?
現在のIFAが投資先のアドバイスや一部引出や住所変更などのアフターサポートをしていないところは沢山あります。弊社にIFA移管(アドバイザー変更)して頂ければ、サポートやアドバイスもできますので、ご希望でしたら下記からお問い合わせください。
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まとめ
元本保証付き商品は、
“満期まで持つと得する商品”ではない。
本質は
途中で利益が十分伸びている瞬間を確実に取りにいく商品。
満期保証は、
• 下落時に守られ、
• 上昇時には自由に確定できる、
という極めて有利な構造の最後の保険にすぎない。
一括も積立も、最大の利益が生まれるのは
満期ではなく途中。
ゆえに、
「満期放置=最大の機会損失」
ということを理解しなければならない。
著者プロフィール

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投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。
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