2024年に始まる「新NISA」は2階建て「現行NISA」とどう変わる?

こんにちは。K2 College大崎です。

本日は2024年から始まる「新NISA」の解説をしたいと思います。2022年4月に年金制度が改正され、老齢年金の繰下げの年齢について、上限が70歳から75歳に引き上げられました(詳細はこちら)。政府は「人生100年時代」を見据えて、いろいろと制度変更を実施してきておりますね。

  • 2024年より「新NISA」スタート
  • 2階建の仕組み
  • 1階部分のみ、つみたてNISAへロールオーバー可能
  • 現行一般NISAから新NISAへのロールオーバーは可能
  • 「新NISA」のスタートを待つ必要はない

2024年より「新NISA」スタート

2014年にスタートしました一般NISA(少額投資非課税制度)も2024年から仕組みが新しくなります。具体的には、非課税対象および非課税投資枠が見直されて、2階建ての新NISAに変わります。

2階建の仕組み

1階部分はつみたてNISAと同様、長期投資を前提とした金融庁の指定した条件を満たす公募株式投資信託が投資対象で、年間の投資上限金額は20万円(非課税投資枠は最大100万円です。

2階部分は上場株式・公募株式投資信託等が投資対象となり、年間の投資上限金額は102万円(非課税投資枠は最大510万円)です。

※原則として、2階の非課税枠を利用するためには1階での積立投資を行う必要がある(2023年までにNISA口座を開いている方や投資経験者の場合は、1階部分を利用せず、2階部分のみを利用することも可能)。

1階部分のみ、つみたてNISAへロールオーバー可能

非課税期間は5年間ですが、1階部分のみ、5年経過してから『つみたてNISA』に取得価格(簿価)でロールオーバー(乗り換え)することができます。なお、2階部分は、特定口座などの課税口座へ移行(時価)する、もしくは非課税期間が終了する前に売却するかのいずれかになる予定です。

ちなみに、「ロールオーバー」という仕組みは、現行の一般NISAにも導入されており、5年間の非課税投資枠を翌年の非課税投資枠へ移すことができる制度で、最大10年間、非課税で運用できる仕組みです。ただ、現行の一般NISAは2023年までの制度でしたので、2019年以降に購入した株や投資信託は、ロールオーバーできなかったのです

現行一般NISAから新NISAへのロールオーバーは可能

それが、2019年以降に一般NISAで購入をした分は、新NISAへロールオーバーすることもできます。新NISAの投資枠(1階と2階の合計122万円)を超えてロールオーバーする場合は、その年の新NISA枠は全て使い切ったことになります。122万円以下のロールオーバーの場合は、新NISAの2階部分の非課税投資枠(102万円)を利用します。102万円を超える場合は、1階部分の非課税投資枠(20万円)を使用します。

「新NISA」のスタートを待つ必要はない

2024年に始まる「新NISA」ですが、上述しました通り、現行一般NISAから新NISAへのロールオーバーできる仕組みがありますので、待つ必要はありません。

資産の増加は、下記それぞれの数字が大きければ大きいほど増えていきます。

運用金額) ✕ (利回り) ✕ (時間) 

人生100年時代を見据えて、早めに投資を始めてお金に働いてもらいましょう。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

この投稿へのトラックバック: https://media.k2-assurance.com/archives/6582/trackback