「iDeCo」からの受け取りは60歳からできるとは限らない

こんにちは。K2 College大崎です。

先日、政府は国民年金(基礎年金)の保険料納付期間を40年間(20歳以上60歳未満)から延長し、65歳までの45年間とする検討に入りましたが、

iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入対象年齢も64歳以下から69歳以下まで拡大する方向で検討に入りました。

社会保障制度を支える現役世代は減少していき、その分、受給する金額も減少していくわけですから、少しでもその財源を確保するのが狙いですね。

  • 公的年金だけでは暮らしていけません
  • 「iDeCo」からの受け取りは60歳からできるとは限らない

公的年金だけでは暮らしていけません

元総務相で経済学者の竹中平蔵氏はAbema Primeに出演し、年金で暮らせるのかという質問に対し、

「暮らせません。そういう設計になっていない」

と回答しました。

いや〜、気持ちいですね。

政府もこのようにはっきり伝えるべきですね。

年金だけでは暮らしていけないということは、みんな薄々気付いていると思いますが、親世代が年金だけでなんとか暮らしているのを見て自分もなんとかなりそうと勘違いしてしまったり、考えるのを放棄してしまっている方が多いと感じます。

以前のブログでも述べましたが、

年金を受取れなくなることはありませんが、受給できる年金額は減っていきます。

早く頭を切り替えて、将来に向け備えましょう。

「iDeCo」からの受け取りは60歳からできるとは限らない

資産形成をしている、もしくは検討している方で「つみたてNISA」や「iDeCo」といった制度を利用される方も少なくないと思います。

それぞれブログで取り上げてきておりますが、
今回は「iDeCo」を利用する方に気をつけるべき点を述べたいと思います。

「iDeCo」は原則、60歳まで受け取ることはできませんが、
60歳以降は受け取ることができると思いますよね。

しかしながら、通算加入期間に満たない方は60歳になっても引き出すことはできません。

60歳時点において、加入から10年を経過していない場合は、通算加入期間に応じての受け取り開始となるため、気をつけなければなりません。


特に、50歳以上の方で、在職中に企業型確定拠出年金(401K)に加入しておらず、
最近iDeCoを利用して投資を始められた方や、これから始められようとしている方は、60歳からは引き出しできないということです。

※通算加入者等期間とは、加入者が60歳に達した時点で、①企業型確定拠出年金加入者期間、②企業型確定拠出年金運用指図者期間、③個人型確定拠出年金加入者期間、④個人型確定拠出年金運用指図者期間の各期間を合計したものです。

以前のブログでもお伝えしておりますが、

「iDeCo」は積立する掛金は、その全額が所得控除の対象となり拠出した掛金の総額を所得から差し引けるため、その分の所得税・住民税の負担が軽減され、節税につながりますのでメリットもありますが、反面、60歳まで運用資産を引き出せないというデメリットがあります

今一度、60歳まで引き出しができないということを考えてみてください。

現在、物価高で生活が苦しくなり、資産を切り崩している方も増えております。
「iDeCo」で資産形成をしていれば、60歳未満であればそのようなこともできないということです。

まとめ

  • 「iDeCo」は原則、60歳まで受け取りができない
  • ただ60歳から受け取りできるとも限らない
  • 途中でお金が必要になることも想定した運用をした方が良い

どのようなプランがその人に適しているかは、年齢や置かれている環境により異なります。

「つみたてNISA」や「iDeCo」を利用することがベストとは限りません。

しっかりヒアリングした上で適したアドバイスをしますので、希望される方はこちらから気軽にお声掛けください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

この投稿へのトラックバック: https://media.k2-assurance.com/archives/8084/trackback