債券は「魅力的なリターンと下振れリスクからの逃避という両方から恩恵を受ける可能性がある」

こんにちは。K2 College大崎です。

  • 今年は「緩やかなリセッションとインフレ緩和」
  • 「逆イールド」は継続中
  • S&P500指数が下落したタイミングでTLTは上昇している

今年は「緩やかなリセッションとインフレ緩和」

PIMCO(パシフィック・インベストメント・マネジメント)は最新のリポートで、今年は「緩やかなリセッションとインフレ緩和」を描いており、債券市場は「魅力的なリターンと下振れリスクからの逃避という両方から恩恵を受ける可能性がある」環境下にあるとの見解を示しました。

「逆イールド」は継続中

FRB(連邦準備制度理事会)はリセッション入りの指標して、長短金利差、10年と3か月の「逆イールド」を重要視しておりますが、昨年10月末から相変わらず「逆イールド」は継続しており、またその差も拡大しておりますから、今年の後半くらいからリセッション入りしそうですね。

以前のコラムで「米国債への投資妙味が出てきた」との記事を掲載しましたが、

今年に入って債券価格も上昇してきておりますね。

2022年に債券が下落したのは世界の主要中央銀行が急激な利上げを続けたからで、それも緩和されてきておりますから、債券価格も上昇してきており、株式との逆相関も戻ってきております。

そして、「株式60%/債券40%ポートフォリオ」のコラムでは

もはや「株式60%/債券40%ポートフォリオ」を採用する意味はないとの声や、株式100%だけで良いとの声も出てきている中、

株式市場が不安定になった際は、債券はポートフォリオの損失を防ぐのに役立つため、債券をポートフォリオに組み入れる選択肢について述べましたね。

株式との逆相関も戻ってきておりますので、株式:債券の比率を60%:40%にした方が良いとまでは言いませんが、債券をポートフォリオに組み入れても宜しいかと思います。

S&P500指数が下落したタイミングでTLTは上昇している

例えば、「TLT」という残存期間20年超の米国の長期国債をポートフォリオに加えたいた場合、

年平均4.5%のリターン(2022年9月30日時点)を得ることができるわけですし、株式が下落した際には基準価額は上昇し、ポートフォリオの損失を防ぐのに役立ちます。

以下は、S&P500指数とTLT設定(2002/07/22)来の基準価額の比較ですがS&P500指数が下落したタイミングでTLTは上昇していることが多く、分散効果が効いていることがわかります。

2022年は株式と債券の分散効果が効かなった理由は、前述したとおり、世界の主要中央銀行が急激な利上げを続けたために債券の利回りが上昇し、債券価格が下がったからです。

PIMCOも債券市場は「魅力的なリターンと下振れリスクからの逃避という両方から恩恵を受ける可能性がある」環境下にあると述べております。

現在(2023年1月10日)の平均利回りは3.87%、過去12ヶ月分配金利回りも2.56%もありますし、ポートフォリオに組み入れることで下振れリスクから逃避することも可能です。

まとめ

  • 今年は「緩やかなリセッションとインフレ緩和」
  • 債券は魅力的なリターンと下振れリスクからの逃避という両方から恩恵を受ける可能性がある

不安定な株式市場は続いております。
債券をポートフォリオに組み入れてリスクを低減する選択肢も検討されてはいかがでしょうか。

投資家それぞれの属性に応じた投資先をアドバイスをしますので、希望される方は、こちらから連絡ください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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