こんにちは、K2 College河合です。
本日は資産残高がREITで最も多い『フィデリティ・USリート・ファンド』を解説しようと思います。分配金と安定した米国不動産への投資を希望する個人投資家に人気があり、2022年4月現在、約8000億円の資産残高となっています。
昔からREITが安定したリターンと分配金があり、気に入ってます。今度はどうでしょうか?
私も日本にREITが出来始めた20年前からREITが好きです。日本の不動産市場は好況というよりも官製で少しバブっているように見えますが、米国は根本的に好景気の中、不動産も上昇しています。今後の見通しについて本編で解説していこうと思います。
- 動画解説
- 米国の不動産市況
- ファンドは直近1年+39.29%、3年+52.48%
動画解説
米国の不動産市況
まずはファンドの前に、米国の不動産市況がどうなっているかチェックしましょう。商業用不動産は入居率が95%近くあり、2008年金融危機以来、コロナ禍含めずっと好調となってます。更に新規供給(新築)もどんどん増えているようですね。
商業用不動産と住宅の価格はどちらも2008年金融危機で一度は下落したものの、その後はずっと上昇しています。むしろ上昇率は高くなっているように見えますね。2020年コロナ禍で一時的に下落した商業用不動産価格もすぐに戻りました。
配当利回り(REITの配当/株価)は価格上昇とともに下落しています。これは悪いというよりも、配当はそれほど上がっていないのにも関わらず、株価はどんどん上昇していることで、相対的に配当利回りが下がっていると考えましょう。つまりこれまで投資してきた投資家はよく儲かってますが、今後投資する投資家にとっては少し割高感があるということです。
しかしそれでも他の米ドル資産(10年債)と比べると依然高いですし、今年(2022年)以降の利上げで米国債価格は下落することがわかっていますから、想定的に運用するなら債券よりもREITということで、まだまだ資金が入り続けることが予想されます。
今年(2022年)からは米国は利上げの年ですが、これまでの利上げ局面でも米国REITは上昇しています。むしろ利下げ局面(景気後退局面)で下がっているので、企業株価と同じ動きをしていると考えていいですね。
ということは、まだまだ米国リートへは投資をしていってもいいということですね?
はい、そういうことです。次にこのファンドに投資していいのかどうかを見てみましょう。
ファンドは直近1年+39.29%、3年+52.48%
このファンドは毎月分配金を出し続けているので、基準価額( 分配金控除後)と累積投資額(実質リターン)で大きな乖離があります。実質リターンである累積投資額で見てみるとよく儲かっていますが、それでもベンチマーク(米国リート指数)には負けていることがわかります。
一方基準価額はなんと4000円台ですから、本来1万円で運用開始したにも関わらず、蛸足分配をし続けた結果、こんなひどい値段となってます。
一応儲かってはいるんですね。特に直近1年間で+39.29%というのは大きかったですね。
チャートはBコース(為替ヘッジなし)のものなので、この上昇には円安効果も含まれています。つまり米ドルで運用するこのファンドの評価を円でした場合に、随分上昇しているように見えるということですね。
- 米国REITは今後もポジティブ
- フィデリティUSリートならインデックスへ投資しよう
- 為替ヘッジは引き続きなしで(Bコース)
まだまだ米国リートへはドル建てで投資し続けていきたいですね。同じように積立(iDeCo、積立NISA、401k)でも米国リートを選択しておいてください。もし選択ファンドになければ、クレジットカードで始められる海外積立で投資しておきましょう。
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著者プロフィール
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<経歴>
青山学院大学国際政治経済学部国際経営学科ファイナンスコース卒業
中国天津南開大学漢語語言学院留学
野村證券にて4年半勤務、2008年リーマン・ショックの前日に退社
プライベートバンクを経て、2009年K2 Investment設立
2014年ボストン留学、2018年Paris留学
現在、K2 Holdings会長
<趣味>
ダイビング、クルージング、自然
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