ドル覇権の崩壊は始まっている

こんにちは。K2 College大崎です。

ブログでは世界を支配する国際金融資本についてや米ドル(米国)覇権などについて述べてきておりましたが、いよいよその終わりも見えてきましたでしょうか。

「BRICsを中心した国々と米国を中心とした西側諸国と世界は二分していく」とも述べていましたね。

そうですね。
米ドルを基軸通貨とする西側諸国と、資源を有するBRICsを中心した国々との二分ですね。

米ドルでないと石油を買えない(ペトロダラー)というシステムや、米ドルなしでは貿易できない状況が変わってきておりますし、米国を中心とした西側諸国の影響力が薄れてきているとも述べましたが、その勢いが加速しております。

  • BRICS諸国が「新しい世界秩序」の中心になっていく
  • 世界的な脱ドル化の動きは加速している
  • 米ドル(米国)覇権はいつまでも続かない

BRICS諸国が「新しい世界秩序」の中心になっていく

サウジアラビアは3月29日、中国が主導する政治・経済・安保同盟である「上海協力機構(SCO)に正式に加入することを決めました。

現在、中国、ロシア、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギスタン、タジキスタン、インド、パキスタンが正会員国ですが、これに昨年正会員国加入のための手続きを終えたイラン、そしてサウジアラビアが加わります。

また、対話パートナー地位国にはカタールやトルコなど8カ国が属しております。

今や上海協力機構は世界人口の40%を占めるまでになっておりますから、大きな意味を持ちますよね。

また、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国で構成する新興国グループ)にしても、イランとアルゼンチンが加盟を申請、サウジアラビア、アルジェリア、トルコ、エジプト、アフガニスタンなどの国々も加盟に関心を示しており、本当にBRICS諸国が「新しい世界秩序」の中心になっていくかも知れません。

世界の人口推移を見ても、先進国(西側諸国)は12億人程度で変わりませんが、BRICs諸国を中心とした新興国の人口は今後も加速していきます。

 

世界的な脱ドル化の動きは加速している

敵対関係であったサウジアラビアとイランは、2023年3月10日、中国の仲介により外交関係を正常化させることに合意しました。

サウジアラビアは長年、自国にとっての安全保障上の脅威はイランと同国が支援する近隣諸国の武装集団だと考えており、その安全保障を米国に担って貰うかわりに、米ドルでしか石油を売らなかったわけです。

しかしながら、2019年に石油施設が攻撃を受けても米国の軍事対応がなかったことなどによって米国に対しての不信感が大きくなっていったのですね。

カショジ氏殺害についても、バイデン大統領はムハンマド皇太子に責任があると表明していたのも大きな要因だと思います。

そして、米国は米ドルを武器化して世界覇権を進めてきたことに対して、他の国々はドル覇権を減らすために行動しているのです。

すでにBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)5ヶ国で利用される共通通貨の開発は協議されておりますが、「ドル脱却」に対しての行動が続いておりますね。

中国とサウジアラビアは人民元建ての石油取引に向けて動き出しておりますし、ブラジルは中国との間で、貿易代金を米ドル以外で支払う協定を結びました。また、ブラジルとアルゼンチンは南米共通通貨に関して議論しております。

また、3月末に開催されたASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国の会合においても、米ドルなどの西側諸国通貨への依存を減らすことが議論されました。

米ドル(米国)覇権はいつまでも続かない

そうした動きはありますが、米ドル(米国)覇権がすぐに失われるわけではありませんよね。

もちろん、すぐにという話ではありません。
何しろ、ドル建てでの貿易決済比率が高い国が多いですし、現在は、外貨準備高にドルが占める比率は60%もあります。

でも、そのような状況だからこそ、多くの国が金の保有を増やしているわけです。

これは、「金」への投資ってどうなの?のコラムでも述べましたね。

米国に制裁されては困りますし、米ドルの影響を受けないように外貨準備金としての米ドルを減らし、金の購入を増やしているのです。

他国が貿易取引において米ドルを使ってくれたり米国債を購入してくれるからこそ、いくらでも米ドルを刷ることができるわけですし、それが米国の経済成長に繋がり、企業の株価上昇や不動産価格の上昇にもつながったわけです。

消費者は、右肩上がりに上昇する住宅を担保にローンを増やして消費を拡大し、政府は輸入に対していくらでも刷れる米ドルで支払うわけです。

この流れが減速してしまうということは、その成長スピードも減速するということです。

将来に向け、分散投資をしておきましょう。

オフショア資産管理口座』では世界中にある様々な商品へ投資できましたし、何より株式や債券のような市場の変動に影響を受けやすい資産ではなく、市場の変動に影響を受けにくいオフショアファンドに投資できましたね。

ぜひご自身のポートフォリオの中に市場の変動に影響を受けにくいオフショアファンドも組み入れておいてください。

分散投資は大切ですよ。

まとめ

  • ドル覇権の崩壊は始まっている
  • 分散投資をしておきましょう。

将来を見据えた分散投資のご相談は、こちらからご連絡くださいませ。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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