こんにちは。K2 Collegeの半野です。
ようやくコロナショックも収まり、このGWも国内外へ旅行する人も増えたようです。まだまだコロナ前までの水準とはいきませんが、一時期の息苦しさから解放されたのは確かでしょう。そして旅行の楽しみの1つがショッピング。特に海外旅行です。現地のお土産を購入したり高額なブランド品も安く購入できますよね。そこでポイントになるのが免税制度(Tax Free)。せっかくの買い物、この制度を利用しない手はありません。この制度について検証します。
海外旅行へ行くと街中や空港で免税店をよく見かけますね。
はい、せっかくなので免税はどんどん利用しましょう。
- 免税の仕組みと対象国
- 手続きする場所と条件
- 免税手続き方法と免税範囲
- 海外旅行では免税制度を利用しよう
免税の仕組みと対象国
そのまま言葉の意味を見ると課せられた税金を免除するという意味になります。海外でショッピングをする場合、国により異なりますが約3~20%の税金がかかります。この内税の中には、非居住者が支払わなくてもよい税金が含まれているので、旅行者は出国時に税関に申告することで返還を受けることができます。これが免税の仕組みになります。
当然税率は各国によって異なります。同様に免税の条件や手続き内容も異なります。特にEU加盟国ではショッピングの時に付加価値税(VAT)として約20%ほどの額が内税として加算されています。また世界すべての国にこの制度があるわけではありません。現在旅行客が利用できる免税制度があるのはEUを中心に、韓国やシンガポールなど世界42ヵ国だけ。対象国は下記のとおりです。
南米:アルゼンチン、バハマ、コロンビア、ペルー、ウルグアイ
EU:オーストリア、ベルギー、キプロス、クロアチア、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、カザフスタン、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルグ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、セルビア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ
アジア:中国、シンガポール、韓国、日本
中東、アフリカ、その他:ロシア、レバノン、モロッコ
※globalblue.comから抜粋
英国はEUから脱退したため、この制度がなくなってしまいました。また日本人に人気の米国は、州により税金が異なっていることもあり免税制度のある州とない州に分けられます。特に日本人に人気のあるカリフォルニア州やニューヨーク州にはないので、その点が残念です。
全世界ということではないんですね。EUが免税対象なのはまだしも、米国が残念です。
米国は州により税金の仕組みが異なってくるので、仕方ないですね。
手続きする場所と条件
現地の街中で購入をする場合「TAX FREE」マークがあるお店でしか免税手続が出来ません。TAX FREE加盟店は約30万店ありますので、観光客が多く立ち寄る店では手続きができると考えて問題ないでしょう。また空港内などにある免税店では、すでに免税されている価格で商品を販売しているので、余計な手続きをする必要はありません。
店による免税を受けるには一定額以上の購入が必要な場合があります。例えばフランスでは1店舗での購入額が100EUR(日本円で約14,700円)を超えなければいけません。ただしデパート内では同じ日に購入した額が合算で100ユーロを超えていれば原則免税対象になります。要するに、大きな金額の商品を1点でも、少額の商品を複数点でも、最低金額を超えていれば問題ないということになります
金額で決まるのは分かりやすいですね。
フランスだと100EURですが、国により異なりますので、事前に確認しておきましょう。
免税手続き方法と免税範囲
基本的な免税手続きは以下の通りです。どの店でも基本的には同じ手順と思っていいでしょう。
1.購入した店でショップで免税書類を発行。
「TAX FREE」のマークがある店舗で、その国の免税最低額以上の商品を購入したらパスポートを提示して免税用書類(リファンドチェック)を発行して貰い、レシートと共に受け取る。免税書類発行にはパスポート必須です。忘れないようにしましょう。
2.空港の税関で免税書類にスタンプを押印してもらう
発行してもらった書類だけでは還付を受けられません。出国時(数カ国周遊するのであれば、最終国での出国空港)に空港の税関において書類にスタンプをもらう必要があります。免税書類の他に搭乗券やパスポート、そして購入した商品の提示、レシートなどが求められます。
3.免税書類を提出して還付金額を受け取る
スタンプをもらった免税書類を最寄りの払い戻しカウンターに持って行き申請します。払い戻し方法は3種類ありますのでそこから選びます
・出国時に現地空港で現金で受け取る
現地空港の払い戻しオフィスで現金で受け取れます。現地通貨であることと手数料がかかるので注意。
・帰国時に日本の空港で受け取る
こちらは成田や関西国際空港のリファンドオフィスで日本円で受け取ることができます。ただ同様に手数料がかかります。
・クレジットカードへの入金
免税書類にクレジットカード番号を記入し、ポストへ投函すれば直接カードを通して銀行口座に入金されます。手数料はかかりません。入金までに多少時間がかかりますが、通常1~2週間、遅くとも2カ月後までには還付されます。
注意点
購入した商品をきちんと免税するには基本的な注意点があります。空港にある免税店で購入した商品であれば、その場ですぐに開けて使うことが出来ますが、街中のショップなどで購入した商品は使うことは出来ません。開封できないように封印されているか、空港で受け取る仕組みになっていますが、仮に出国前に開封したりしてしまうと、免税を受けることが出来なくなってしまうので要注意です。
免税の範囲
免税は無制限に受けられるものではなく、上限額や品物の量により制限されています。この範囲を超えると関税がかかってしまいますので注意しましょう。主な免税範囲は以下の通りです。
ちなみに酒類の関税率はその種類で変わってきます。ウイスキーはどんなに安いものでも一律でリットル800円、ワインは高級ワインでもリットル200円です。例えば1本0.75リットルのウイスキーとワインいずれかを購入したとします。2,000円のウイスキーを5本買った場合の課税額は1,200円ですが(5本中2本に課税、0.75リットル×2×800円=1,200円)、1本1万円のワイン5本なら課税額はわずか300円(同じく0.75リットル×2×200円=300円)となるのです。
結構細かく指定されているんですね。
お酒や化粧品を多く買い込みすぎると税金がかかりますから、注意が必要です。
海外旅行では免税制度を利用しよう
海外旅行のためのミニ情報という形で、免税制度を検証しました。海外旅行では、旅先の思い出だけでなく、買い物も楽しみの1つになると思います。ぜひ免税制度を利用して海外旅行をより楽しめるものにしてみてはいかがでしょうか。
お金を増やす方法は様々です。ご自身のニーズに合った方法を選択して効率的に資産を増やして行きましょう。ご相談は、こちら(無料相談)から連絡ください。
著者プロフィール
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大学卒業後、予備校講師などを経験し、海外渡航。
その後外資系企業に勤務し、2005年より再度海外留学を実行。
帰国後、それまでのキャリアよりも、金融や投資に関わる仕事をしたいと考え、海外就職をしました。
海外投資というと、ハードルが高いと感じてしまうかもしれませんが、決してそんなことはなく新しい投資、資産運用という形で出会うことができます。
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