海外移住入門編2 – 不動産投資条件

こんにちは、K2 Collegeの稲垣です。

今回は、ヨーロッパ各国のゴールデンビザに関連する不動産投資条件の違いについて解説します。前回、各国のゴールデンビザ申請に必要な最低不動産投資額を紹介しましたが、今回は各国のルールをより詳細に比較してみましょう。

不動産投資にあたってのルールは、同じヨーロッパ内で似ているのではないですか。

各国の不動産投資ルールは大きく異なりますので、まず、各国の違いを理解することが非常に重要です。

今回は、各国の不動産投資条件を理解することにより、各国がゴールデンビザの競合国間でバランスのとれた条件を提示していることを感じ取ってください。

  • 複数の不動産を購入することができるかどうか
  • 不動産の購入の条件と不動産価格指数の推移
  • 不動産の賃貸条件

複数の不動産を購入することができるかどうか

各国では、ゴールデンビザ申請のための最低不動産投資戸数に制限があります。

マルタでは最低投資額が€370,000から始まりますが、不動産投資は1戸のみが認められています。したがって、€350,000の物件には投資できません。
・ポルトガルでは複数戸の投資が可能で、不足分を駐車スペースなどで補うこともできます。
ギリシャではかつて複数戸の投資が認められていましたが、2023年8月1日から原則的には1戸までの投資となりました。ただし、特例として最低投資額が€500,000以上の特定エリアでは同一棟内に2戸までの投資が可能です。
・スペインでは購入エリアや購入戸数に制限はありません。最低投資額が€500,000から始まるため、例えばマドリードに€300,000の自宅用物件とバルセロナに€200,000の賃貸用物件に投資することで、合計€500,000以上の投資が可能です。

※ポルトガルの不動産への投資プロジェクトは終了決定:情報更新時点で施行日未定。

マルタでは、1戸しか購入できないので、最低投資額に見合った不動産を見つけるのが難しそうですね。

そうですね。しかし、条件の違いはこれだけにとどまりません。例えばマルタは、ゴールデンビザの申請をして認可された後に、不動産投資が可能です。つまり「先に申請、後に投資」となり、安心感があります。他の国は「先に投資、後に申請」なので、一定のリスクが伴います。

不動産の売却条件と不動産価格指数の推移

マルタ(左:2000年の指数を100とする)とギリシャ(右:2007年を100とする)の不動産指数推移

不動産の売却ルールも国によって異なります。一部の国ではゴールデンカードを所持している限り不動産を保有する必要がありますが、一部の国では一定期間後に売却してもゴールデンビザの権利を継続することができます。他にも国籍取得、永住権取得後に条件が緩和される国もあります。投資金が回収できるのか、移動できない資金として不動産に投資をし続けるのかも、重要なポイントです。

コロナ禍の影響で、一時停滞はありましたがヨーロッパの不動産は近年値上がりが続いており、キャピタルゲインが期待できるものが多いのも特徴です。上記のグラフは、マルタとギリシャの住宅不動産価格の推移を表したものです。ギリシャは2009年のギリシャ危機から順調に回復しており、過去の最高指数を考慮すると、まだ値上がりの余地がありそうです。

条件の違いが多岐にわたるため、どの国を選ぶべきか迷いますね。投資額だけで移住先を決めるべきではないということですか。

そうですね。ゴールデンビザ申請において、最低投資額や一つの条件にだけに着目して投資先を決定するのは危険です。何を優先するか、どの条件には目をつぶるかを判断してください。

不動産の賃貸条件

賃貸についても重要なポイントです。ギリシャ、スペイン、ポルトガルでは、投資した不動産の賃貸が可能で賃料収入が見込めます。ゴールデンビザを所有しながら、定期収入が見込めるのが魅力です。

賃貸市場や収益性を調べて、長期賃貸か短期賃貸か、テナントのターゲット層をどうするかを決めましょう。

マルタでは賃貸が5年間不可となります。他人に賃貸していると移民局に判断されれば、ゴールデンビザが取り消されてしまう可能性もあります。しかしマルタでは5年後の不動産の売却が可能です。

ゴールデンビザのために投資をした不動産が、収入源になるのは嬉しいですね。

収入があると、銀行口座の管理が簡単になります。口座が凍結される心配が減り、物件の管理費や税金の支払いもスムーズに行えます。追加の送金を気にせずに生活できるでしょう。

まとめ

  • 各国のゴールデンビザプログラムは、競合国との比較を考慮してバランスが取れています
  • 不動産の価値が上昇する可能性も調査し、将来のプランに合った投資先を選びましょう
  • 不動産を賃貸に出す場合、賃貸市場の安定性や収益性を調査しましょう

今回は、海外移住の入門編としてヨーロッパのゴールデンビザ申請時の、不動産購入条件について焦点を当てました。

海外移住については、個々の目的や条件に応じておすすめできる国が異なります。アドバイスを希望される方は、下記の直接相談(無料)よりお問い合わせください。

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著者プロフィール

稲垣明美
稲垣明美
大学卒業後、約20年間海外にて勤務。
主に海外不動産の業務に携わりました。また、海外での立ち上げ業務を3度経験しています。
帰国後は海外移住関連の企業で経験を積みました。
海外で経験したお金や、海外不動産、海外移住についての情報を皆様にお届けします。
宅地建物取引士
ファイナンシャルプランナー2級

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