米国株で行くか全世界株にするべきか

こんにちは。K2 College大崎です。

日頃、友人知人から投資相談があるのですが、最近は米国株か全世界株のどちらに投資したら良いかという相談が多いです。

しかも、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」のどちらかに投資したら良いかといったピンポイントの相談が増えてきておりますね。

運用商品が決まっているようですね。

理由を聞くと、メディアで頻繁に取り上げられているし、インフルエンサー達が紹介しているからとのことです。

確かに、最近は全世界株での運用を提案しているインフルエンサーを見かけることも増えてきましたし、以前はS&P500だけで運用していれば良いという方もいましたね。

そして国内公募の追加型株式投資信託(ETF除く)の純資産総額ランキングを見ても、相変わらず「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は首位を独走しておりますし、「eMAXIS Slim 全世界株株式(オールカントリー)」も3番手に付けていますから、よく目にするのでしょう。

多くの人が支持しているものに対して、より多くの支持が集まる、まさに「バンドワゴン効果」によって投資している方も少なくないと想像します。

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  • 米国株で行くか全世界株にするべきか
  • eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)一択で良いのか

動画解説

米国株で行くか全世界株にするべきか

わたくしもS &P500インデックスに投資していれば間違いないと聞いて、S&P500インデックスに投資しておりますが、どうなのでしょうか。

米国企業は今後も世界経済を牽引していくでしょうから、S&P500インデックスをメインの投資先として、ポートフォリオを構築するのは良いと思います。

しかしながら、S&P500インデックスだけで運用していくのはどうかなと思いますね。

確かに米国はここ数十年、世界経済を牽引してきましたが、今後もその勢いが続くとは限りません。

実際、世界の株式時価総額の推移を見ても、2010年代は米国の占める割合が上昇してきており世界全体の60%を占めるようになっておりますが、歴史を振り返ると、長期に渡ってりシェアが減り続けたことも覚えておく必要があります。

資産クラス別のリターン比較を見ても、2010年代はハイテク株を中心に米国株は強かったですが、1970年代、1980年代、2000年代は他の資産クラスに投資していた方が圧倒的にリターンを得ることができていたわけです。

2010年代のリターンだけを見せて米国株一択とアピールしているインフルエンサーも少なくないですが、長い歴史を振り返って確認することは重要です。

やはり今後の人口増加やGDPの成長を考慮して、将来を見据えてポートフォリオを構築する方が良いと思います。

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)一択で良いのか

それでは米国株よりも全世界株の方が良いでしょうか。

将来を見据えるのであれば、S&P500インデックスのような米国株一択よりかは、全世界株に分散した方が良いのではないかと考えております。

資産運用会社のバンガードも、今後10年間の年率換算の名目リターンは、米国株3.7〜5.7%よりも、全世界株式(除く米国)6.4~8.4%や新興国6.2~8.2%がリターンが高くなると予測(2023 年 8 月 17 日現在)しております。

これを信じるならば、今後10年間は米国株一択よりかは全世界株式もポートフォリオに組み入れていく方がリターンを得られますね。

ただ、今後は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」よりはeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)の方が良いとは考えておりますが、

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)一択で良いかと言われると、それもどうかと思いますね。

以下はeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)のポートフォリオになりますが、米国や先進国の割合を徐々に減らし、途上国の割合を増やして行かれた方が良いでしょう。

上で名目GDPシェアの予測を掲載しましたが、今後は、米国や欧州、日本のGD Pシェアが右肩下がりになる一方、グローバルサウスは右肩上がりで増えていきます。

また、2023 年(第 2 四半期時点)の世界の株式市場の規模を示す図を見てみると、米国は世界の株式時価総額の42.5%を占め、新興国9.2%、途上国9.4%となっております。

そしてゴールドマン・サックスは、その米国株式時価総額が 2030年までに世界市場全体の34.7%に低下すると予測しています。

一方で、中国やインドを含む新興国は合わせて約40%近くまで上昇して米国を逆転する勢いですし、途上国も17.4%とそれなりに大きな規模になってくる見込みですね。

もちろんeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)も構成比率を見直していくでしょうが、自分でETFを組み合わせて投資できる方は、今後伸びていく地域を入れ替えながら利益確定していけば良いですし、そこまでできないという方は、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)に、

先日紹介したEXE­i  グローバルサウス株式ファンド ~SBI アセットマネジメントなどを組み合わせるなどして途上国の成長を取り組んでいくのも良いですね。

まとめ

  • S&P500インデックスをメインの投資先として、ポートフォリオを構築するのは良い
  • 今後は、米国株よりも全世界株の方が良いと考える

株式投資で利益を得るには、「今後の伸びていく企業(市場)」の株式を安く買って
株価が上がった時に売却するのが基本です。

長期投資は大切ですが、「今後の伸びていく企業(市場)」の株式に投資していくようにしましょう。


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著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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