SBI証券が「新NISA口座」での外国株式および米国ETFの取引手数料無料化を発表して以来、ネット証券の手数料無料化に関する大きな動きは見られていませんでした。しかし、つい先日2023年11月30日に、SBI証券が「米ドル/円」の為替手数料も無料化することを発表しました。ホットなニュースであり、関心を持つ人も多いと想定されるため、早速本記事でも取り上げます。
新NISA開始まで1ヵ月となりましたが、ここに来てビッグニュースが出ましたね。
また何かしら大きな動きがあってもおかしくないとは考えていましたが、いざ実際に起きるとビックリです。
- SBI証券の「米ドル/円」の為替手数料無料化の概要
- 他の証券会社の動き
- 今後もネット証券の動きから目を離さないこと
SBI証券の「米ドル/円」の為替手数料無料化の概要
1米ドルあたり片道25銭から0銭に
これまでSBI証券での「米ドル/円」取引では片道25銭、住信SBIネット銀行との連携による割引が適用される場合でも、片道6銭の為替手数料がかかっていました。しかし、昨日2023年12月1日より、売り買いともに為替手数料が0円となりました。今回の発表は、SBI証券の「ゼロ革命」の第3弾であり、今後も第4弾、5弾と続いていくのか注目されます。
外国為替(リアルタイム為替)取引が対象
「米ドル/円」の為替手数料が無料となるのは、外国為替(リアルタイム為替)取引に限られます。そのため「定時為替取引」に該当する取引の為替手数料は無料となりません。定時為替取引に該当する取引の例としては、米ドル建ての外国株式および債券を「円貨決済」にて取引する場合などが挙げられます。
スプレッドが無料となるわけではない
今回のニュースでは「米ドル/円」のスプレッドも無料となるという誤解している人が多いようですが、スプレッドは今後も発生します。つまり、実質的には「米ドル/円」の手数料は今後もかかるということです。ちなみに「SBI FXトレード」も、スプレッドの変更に関するアナウンスは一切していません。
知らないって怖いですね。
証券会社側も、ユーザーのリテラシーレベルを把握したうえで発表の仕方を工夫しているのかわかりませんが、今回は不親切だと感じた人も一定数いるでしょうね。
他の証券会社の動き
SBI証券が今回「米ドル/円」為替手数料無料化を発表したことにより、他の証券会社も追随すると予想している投資家もいるでしょうが、実際すでに昨日2023年12月1日に「楽天証券」と「松井証券」も同様の発表を行いました。詳細は、後日別記事にまとめて公開しますので、そちらも合わせてご覧ください。
さすが対応が早いですね。
ある程度想定していたのでしょうね。今回の動きを引き金に、新NISA開始に向けた新規顧客獲得競争は今後さらに激化するかもしれません。
今後もネット証券の動きから目を離さないこと
新NISAが始まる2024年1月が迫ってきましたが、ここに来てビッグニュースが発表されました。すぐに動けそうなのは、おもに5大ネット証券のみだと想定されますが、残り1ヵ月でもまだ何があるかわかりません。新NISA口座開設を検討している場合は、もう少し様子を見るのもよいでしょう。
ますます証券会社選びで悩んでしまいますね。
手数料は重要なポイントですからね。ただし、他の要素も踏まえて検討しないと選択を誤るリスクが高まるため、こちらの記事も参考にしてください。
まとめ
- SBI証券での「米ドル/円」取引の為替手数料が片道25銭から無料に
- 外国為替(リアルタイム為替)取引が対象
- スプレッドは無料とならないため要注意
- すでに楽天証券と松井証券もSBI証券に追随している
- 新NISA口座開設はもう少し様子見してもよい
証券会社に関する情報収集は大変であるため、証券会社選びが思うように進まない人もいるでしょう。お困りの際は無料相談にてお話を伺いますので、ご希望の方はこちらからご連絡ください。
著者プロフィール
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フリーランスの金融ライターとして活動中。
記事執筆本数は累計1,000本以上で、様々な金融系メディアにて記事執筆および監修経験あり。
保有資格は「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」
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