こんにちは。K2 College大崎です。
三菱ＵＦＪアセットマネジメントの投資信託「e MAXIS Slim全世界株式（オール・カントリー）」の純資産総額が4月9日に3兆円を突破したとのことです。
投資信託資金流入ランキングでも首位を独走している「オルカン」については、編集部が記事にしておりましたが、再度、解説します。
- 動画解説
- 「オルカン」は日本を含む先進国および新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果をめざすファンド
- 世界の株式時価総額の約85% をカバーしている
- 組入上位10銘柄は米国の超大型企業が占めている
- 約5年半の運用で2.4倍のリターン
動画解説
「オルカン」は日本を含む先進国および新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果をめざすファンド
オルカンは全世界株式に分散して投資をするファンドですよね。
そうですね。
世界の株式時価総額の約85% をカバーしています。
以下はこのファンドの仕組みですが、主に外国株式インデックスマザーファンド、新興国株式インデックスマザーファンド、日本株式インデックスマザーファンドへの投資を通じて、日本やその他の先進国、ならびに新興国の株式等に投資を行っています（ファミリーファンド方式）。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス（配当込み、円換算ベース）をベンチマークとして、それに連動する投資成果をめざすように運用をします。
「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」とは何ですか？
世界には様々なインデックスがありますが、主要な1つとして「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス（ACWI）」があります。
MSCI ACWI は先進国市場 23ケ国と新興市場24 ケ国に上場する大型株および中型株、2,841銘柄(2024年3月29日時点)から構成され、世界の株式時価総額の約85% をカバーしています。
世界の株式時価総額の約85% をカバーしている
オルカンは世界の株式時価総額の約85% をカバーしているとのことでしたが、どのような国や地域に投資されているのでしょうか。
以下は最新の月次レポートに掲載されているデータですが、2024年3月29日現在では、組入上位10カ国は以下のようになっております。
2024年2月の世界の株式時価総額の割合は以下のようですから、米国の割合が少し多いでしょうかね。
比率は変わるのですよね？
そうですね。
状況によって構成比率は変化していきます。
基本的に世界のGDPと株式時価総額はリンクしますから、世界が経済成長していくのに伴って株価も上昇していき、経済成長著しい国や地域の割合が増えてくると思います。
現在、ロシアが構成国から外されたり、中国の多くの構成銘柄が除外されたりしておりますが、中長期的に見れば、先進国の割合が減り、新興国や途上国の割合が増えてくるのではないでしょうか。
組入上位10銘柄は米国の超大型企業が占めている
国や地域の構成割合はわかりました。
どのような企業に投資されているのでしょうか？
以下は最新の月次レポートに掲載されているデータですが、2024年3月29日現在では、組入上位10銘柄は以下のようになっております。
よく見聞きする企業がほとんどではないでしょうか。
GAFAMと呼ばれる以下の5銘柄や、
アルファベット（旧グーグル）
アップル
メタ・プラットフォームズ（旧フェイスブック）
アマゾン・ドット・コム
マイクロソフト
エヌビディアなどが入っておりますね。
これでテスラも入っていれば、「マグニフィセント・セブン」全員集合です。
そのため、組入上位10業種も情報技術セクターが抜きん出ています。
約5年半の運用で2.4倍のリターン
気になるリターンはどうでしょうか。
このファンドの設定は2018年10月31日となりますが、設定来の騰落率は141%と約5年半の運用で2.4倍になっております。
新NISAの開始も相まって、純資産総額も今年に入って急激に増えておりますね。
約5年半の運用で2.4倍とは順調ですね。
そうですね。
ただ、2020年のコロナショック後に世界の中央銀行が大規模な金融緩和を行なった資金が流入していることと、直近ではAIブームや利下げ期待から資金が流入している影響があるということは覚えておいてください。
また、このファンドはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス（配当込み、円換算ベース）をベンチマークとして、それに連動する投資成果をめざすように運用をされております。
基準価額や騰落率は円ベースであって、現在の為替で計算されていることも合わせて覚えておいてください。
ちなみに、以下はオリジナルのMSCI ACWIの年率平均リターン（米ドルベース）ですが、eMAXIS Slim全世界株式（オール・カントリー）とは乖離があります。
2023年の米ドル対円相場（仲値）1月の月中平均は130.68円、12月の月中平均は143.95円で、約10%程度、為替は円安に振れておりますね。
投資しているのがeMAXIS Slim全世界株式（オール・カントリー）だったとしても、偶にはオリジナルのMSCI ACWIの数値も確認しておくと、実際の世界の株式時価総額やGDP成長率なども想像できるので良いですよ。
まとめ
- オルカンは世界の株式時価総額の約85% をカバーしている
- 約5年半の運用で2.4倍のリターン
- 偶にはオリジナルのMSCI ACWIの数値も確認しておくと良い
自分が投資する目的は何なのか。
そして、その目的を叶えるためにはどの仕組みを利用した方が良いのか？
投資家それぞれの状況に合わせたアドバイスをいたします。
資産運用相談を希望される方は、こちらからご連絡くださいませ
著者プロフィール
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投資アドバイザー
愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。
その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。
自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。
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