ヘッジファンドのメリット・デメリット

ヘッジファンド

こんにちは。K2 College編集部鈴木翔馬です。

資産運用方法には非常に多くの種類がありますが、そのなかで人気を集めてきているのが、ヘッジファンドです。

今回の記事ではヘッジファンドの概要やメリット・デメリット、初心者向けの選び方について解説します。最後までご覧いただくことで、ヘッジファンドが自身にとって相応しい選択肢であるのか判断しやすくなるでしょう。

ヘッジファンドってどういうものなのでしょうか?

一言でいうと、機関投資家や富裕層向けのファンドです。運用イメージは投資信託に近いですが、大きな資金が必要となるという特徴があります。

  • ヘッジファンドとは何か?
  • ヘッジファンドのメリット
  • ヘッジファンドのデメリット
  • 初心者向けのヘッジファンドの選び方
  • ヘッジファンドに投資する際はメリット・デメリットを把握したうえで検討を

ヘッジファンドとは何か?

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ヘッジファンドは、特定の投資戦略を用いて高いリターンを目指す、プライベート向け投資ファンドです。

ヘッジファンドの定義と特徴

ヘッジファンドの「ヘッジ」は「避ける 」という意味であり、あらゆるリスクを抑えながら「絶対利益」追求します。絶対利益とは、市況がどのようなものであっても利益を得ることです。多様な投資戦略やリスク管理手法を用いて、市場の変動に対して柔軟に対応することができます。またヘッジファンドは、機関投資家や富裕層向けの投資商品であるため、大きな資金を運用することが多いです。

ヘッジファンドと他の投資商品の違い

ヘッジファンドは、他の投資商品と比べてリスクとリターンのバランスが異なり、かつ運用規制が緩やかです。ヘッジファンドはさまざまな運用方法を組み合わせられるため、リスクを抑えられることが特徴ですが、それに対する比較的大きなリターンも期待できます。また、投資商品(例えば、相互ファンドやETF)は、市場全体に連動して運用されることが一般的ですが、ヘッジファンドは市場全体とは独立したリターンを目指します。

ヘッジファンドのおもな戦略

ヘッジファンドのおもな戦略には、以下のようなものがあります。

  • グローバル・マクロ:世界経済の動向を予測して、為替や金利などの金融商品に投資するもの
  • イベント・ドリブン:企業の合併や買収、株主優待などの特定のイベントを利用して投資するもの
  • マーケット・ニュートラル:長期・短期ポジションを組み合わせることで、市場の変動リスクを抑えるもの

このようにヘッジファンドは、運用資産や投資対象に応じて、多様な投資戦略を採用しています。

市況がどのようなものであっても利益を得るとはどういうことでしょうか?

例えば株式投資では、基本的に相場の上昇局面でないと利益が出ません。一方ヘッジファンドの場合は、株式の空売りなどを駆使して相場の下落局面でも利益をねらいます。

ヘッジファンドのメリット

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続いて、ヘッジファンドのメリットを2つ紹介します。

さまざまな局面で利益を狙える

ヘッジファンドは、多様な投資戦略を活用できるため、市場環境が変わっても利益を狙える柔軟性を持っています。なぜなら、ヘッジファンドが法的制約が緩やかであるため、投資戦略を自由に組み合わせすいからです。このことにより、好況時だけではなく不況時にも、株式の空売りなどを活用することで利益を狙えます。

高い利回りが期待できる

ヘッジファンドは、アクティブな運用戦略やリスク管理手法を用いることで、一般的な投資商品よりも高い利回りを目指します。実際に、ヘッジファンドの平均利回りは10~13%であり、これは一般的な投資信託の平均利回りである4~10%を上回っています。

ヘッジファンドって低リスクでこれだけの利回りを期待できるのですね。

そうですね。例えば利回り13%で1,000万円を10年間複利運用した場合、約5,370万円と5倍以上に資産が膨れ上がります。

ヘッジファンドのデメリット

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ヘッジファンドも、よい点ばかりではありません。デメリットも十分に考慮したうえで、自身のリスク許容度や投資目標に合った選択をしましょう。

大きな資金が必要

ヘッジファンドを始める場合は、最低でも1,000万円の資金が必要とされます。ヘッジファンドによっては、数億円の資金が必要となるケースもあります。したがって、元手が小さい方はそもそも利用することができません。

手数料が高額

ヘッジファンドは、運用成果に応じて運用会社が報酬を得る「パフォーマンス・フィー」と、資産運用額に応じた「マネジメント・フィー」を徴収することが一般的です。これは、ヘッジファンドが独自の投資戦略を用いて高いリターンを目指すため、運用会社に対して高い報酬を支払うことが求められるからです。具体的にヘッジファンドの手数料は、「2 and 20」(マネジメント・フィーが運用資産の2%、パフォーマンス・フィーが運用利益の20%)とされることが多いです。このように手数料が高い分、高い利回りを出してもらわないと割に合わないという側面があります。

ヘッジファンドに投資したかったのですが、1,000万円は持っていませんね。

確かにハードルが高いですよね。ヘッジファンドに投資したい場合は、収入を上げたり支出を減らしたりして貯金を増やすか、別の資産運用方法で元手を大きくするなどの手段を講じることが必要でしょう。

初心者向けのヘッジファンドの選び方

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初心者がヘッジファンドを選ぶ際には、自身の投資目標やリスク許容度に合ったファンドを選ぶことが重要です。ヘッジファンドは多様な投資戦略を用いるため、それぞれでリスクとリターンの特性が異なります。そのため、必ず複数のヘッジファンドを比較検討しましょう。その際は、SNSなどでヘッジファンドの評判・口コミについて調べることも重要です。

確かに自分にあったものじゃないとダメですよね。

はい。特に口コミを調べる際は、自身に似たような状況の方の意見を参考にするとよりよいでしょう。

ヘッジファンドに投資する際はメリット・デメリットを把握したうえで検討を

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ヘッジファンドのイメージは掴めましたでしょうか?念のため、この記事の内容を簡単におさらいします。ヘッジファンドは、多様な投資戦略を用いて高いリターンを目指す投資商品です。メリットとして利益を狙いやすく、高い利回りが期待できますが、デメリットとして大きな資金と高額な手数料が必要となることが挙げられます。

ヘッジファンドもよいことばかりではないのですね。

そもそもメリットしかない投資など存在しません。必ずメリット・デメリット双方の側面を見てどのような選択をすべきか検討する必要があります。

まとめ

  • さまざまな局面で利益を狙える
  • 高い利回りが期待できる
  • 大きな資金が必要
  • 手数料が高額

ヘッジファンド選びは、投資成果を大きく左右しますヘッジファンドへ投資する際はまずはこちらの入門書を読んでください。

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著者プロフィール

鈴木 翔馬
鈴木 翔馬
フリーランスの金融ライターとして活動中。
記事執筆本数は累計1,000本以上で、様々な金融系メディアにて記事執筆および監修経験あり。
保有資格は「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」

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