こんにちは、K2 Collegeの稲垣です。
これから皆様に海外のお金、不動産、海外移住についての情報をお届けしますので、よろしくお願いいたします。今回は海外の銀行口座について説明します。
海外の銀行口座開設に興味があるのですが、非住居者でも開設はできますか。現地に頻繁に行くことができないと、維持するのは難しいのでしょうか。
非住居者でも開設可能な銀行はあります。しかし、開設するにも、維持するにも、正しく各国・各銀行のルールを理解してから開設申請しないと、思わぬ落とし穴が待っています。
今回の記事では、私の経験を通して海外の銀行口座開設についての注意点と、どのように口座を維持するかのヒントをお届けしますので、参考にしてください。
- 中国の銀行
- マレーシアの銀行
- 口座を維持するためのヒント
- 「オフショア資産管理口座」「プライベートバンク」という選択肢
中国の銀行
20年程前ですが、中国にあるアメリカ系の企業で働いていため、給与は米ドルベースでした。給与の一部は米ドルで香港の銀行へ、残りの一部は中国国内の銀行に人民元で振り込まれていました。これは、外国人が預金を中国から国外に持ち出せなくなる可能性を予測しての対応でした。
当時、中国の銀行に預けてある人民元を外貨に換金するには「給与収入の50%まで」というルールがありました。その際に必要な申請書類は以下の通りです。
・身分証明書(パスポート)
・就業許可証(就労ビザ)
・労働契約書
・給与明細
・納税証明書
口座解約のため必要書類を揃えて銀行に出向くと「英語はダメ、中国語版が必要」「関係部門の印鑑が必要」など私の就業ビザが切れるのを待っているかのような対応でした。資料が揃うまでに、およそひと月かかりました。ギリギリ外貨換金に間に合いましたが、口座を作るのは簡単、引き出すのは大変を身をもって体験しました。
当時の中国では、旅行者でもパスポートがあれば簡単に口座を開設することができました。しかし銀行口座を開設する際には、前もって解約する際のルールもしっかりと確認しておきましょう。
口座が開設できたからと安心してはいけませんね。
そうですね。解約方法の他、国によっては外国人に対する特別ルールがあったり、非住居者だと一部の機能が利用できない等の制限があるので、よく調べる必要がありますね。
マレーシアの銀行
マレーシアの銀行では、現在も続いている問題を抱えています。10年前にマレーシアを引き上げる際、銀行口座は維持する事にしました。海外では、ワンタイムパスワードがスマホで受信できなくなることは承知の上でした。気が付くとATMカードの期限切れが近づいており慌てて銀行に連絡をしました。
その結果、電話番号は日本に変更可能、日本のATMでも引き出し可能という最新情報を入手しました。しかし、私の場合「ビザのステイタス」が更新されていないので、凍結状態とのこと。
就業ビザはとっくに切れているし、日本人はビザなしで90日間滞在できるので、マレーシアでのステイタスを証明することはできません。どうすればいいかを何度聞いても、「一度窓口まで来れば便宜を図るので」と歯切れの悪い答えです。おそらく、表向きのルールと特別ルールがあるのでしょう。
次回、マレーシアに渡航する機会があれば、皆さんに結果をお届けしますね。
海外の銀行口座を維持するのは大変そうですね。
ステイタスの変更、きちんと届け出れば海外でもATMで引き出し可能など、新しい情報を入手していなかったために、現地に行く必要が出てきました。常に情報をアップデートする必要があることを痛感しました。
口座を維持するためのヒント
中国やマレーシアの銀行に比べると、非居住者でも圧倒的に使い勝手の良いHSBCの口座は、所有されている方が多いのではないでしょうか。しかし、12ヶ月口座利用がないと口座の一部機能の停止、24ヶ月利用が無いと口座が凍結されてしまいます。
口座凍結を防ぐためのアイデアをお伝えします。
・セブンイレブンのATMで現金を引き出す
・インターネットバンキングを利用し自分の口座内で両替をする(例:香港ドル口座から日本円口座へ)
・K2 Collegeでは「HSBC Mastercard® Debit Card」の活用方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
他にも、海外不動産投資を通じて賃料入金口座にするなどの方法ありますが、次の機会にお伝えしますね。
せっかく開設した口座なので、きちんと維持していきたいですね。
海外の銀行口座は開設して終わりではありません。こまめなメンテナンスが必要です。
「オフショア資産管理口座」「プライベートバンク」という選択肢
オフショア商品に投資するための便利な口座を探している方には、基本的に口座凍結の心配のない「オフショア資産管理口座」や「プライベートバンク」も選択肢に加えてください。
K2ではスイスのプライベートバンクの口座開設に関する情報提供・開設サポートも行っています。
金融資産を外貨で管理するためには、さまざまな選択肢があるのですね。
利用目的、維持管理の方法、手数料、最低預入額等を考慮して、ご自分に合った外貨管理方法を選択してください。
まとめ
- 海外銀行口座は開設前に、条件をよく確認しましょう
- 口座開設後にも、継続してルール更新情報を入手しましょう
- 自分に合った外貨管理方法を選びましょう
海外の銀行にはさまざまなルールがあり、維持するための努力が必要になってきます。条件を調べて納得してから開設するようにしましょう。
海外の銀行口座開設に関して、またオフショア資産管理口座やスイスプライベートバンクについて、自分にはどれが合っているのか分からない方、具体的なアドバイスを希望される方は、下記の直接相談(無料)よりお問い合わせください。
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著者プロフィール
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大学卒業後、約20年間海外にて勤務。
主に海外不動産の業務に携わりました。また、海外での立ち上げ業務を3度経験しています。
帰国後は海外移住関連の企業で経験を積みました。
海外で経験したお金や、海外不動産、海外移住についての情報を皆様にお届けします。
宅地建物取引士
ファイナンシャルプランナー2級
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