こんにちは。K2 Collegeの半野です。
少し古い話になりますが、昨年11月に破綻した大手仮想通貨取引所FTXの検証をします。なぜあれほどの大手が破綻したのか?MLBの大谷翔平選手やテニスプレーヤーの大坂なおみ選手がパートナーになっていたことでも有名です。
大谷選手で有名になっていましたが、あれだけ大手の仮想通貨取引所の破綻した理由がよく分からないです。
その過程や理由を確認しましょう。
- 仮想通貨取引所FTXはどんな会社
- なぜ破綻したのか
- この事件の影響
仮想通貨取引所FTXはどんな会社
FTXとはサム・バンクマン・フリード氏が2019年に香港で創設した仮想通貨の海外取引所で、バハマに本社がありました。仮想通貨取引所としてユーザーが暗号資産・仮想通貨を取引できるプラットフォームを運営していたのです。日本ではFTX Japan株式会社が仮想通貨取引プラットフォーム「Liquid by FTX」を開発・運営していました。そこで「ビットコイン」「イーサリアム」「リップル」など11種類の仮想通貨・暗号資産を取り扱っていたのです。
FTXは仮想通貨の取引手数料が安価であり、取引オプションが非常に豊富だったことから、近年は最大手の「Binance(バイナンス)」に次ぐ世界第2位の取引高まで成長していました。
仮想通貨取引所の仕組み
仮想通貨取引所は、ユーザーが通貨を持っている他のユーザーと売買条件が一致した場合に取引ができるシステムです。株式取引が仮想通貨になったと考えると分かりやすいのではないでしょうか。
株のように「◎◎円で売りたい」投資家と「◎◎円で買いたい」と希望する投資家の条件が一致した際に取引が成立し、取引所を通じて買い手のウォレットに仮想通貨が送られます。
取引所は取引を仲介した対価としてユーザーから売買手数料を受け取ります。売買手数料の他にも手数料がかかり、取引所は手数料で儲かる仕組みとなっています。
取引所を選ぶのにもいろいろポイントがあるんですね
株やFXの取引と違ってハッキングされる可能性もあります。セキュリティーや補償面は必ずチェックしましょう。
なぜ破綻したのか
突然破綻のニュース
仮想通貨市場の急拡大とともに、2021年にFTXは前年比で10倍以上の約10.2億ドル(約1,400億円)の収益を計上したと報じられました。さらに2022年1月には同社の企業価値の評価額は320億ドル(約4.5兆円)に達しましたが、同年の11月11日にアメリカで連邦破産法11条を申請したと公表され経営破綻が明るみになりました。業績好調の裏側で突然の経営破綻だったのです。
FTXの経営破綻がより大きなニュースになったのはアメリカの投資家が「損害を受けた投資家が同社の宣伝に関わった著名人にも賠償責任がある」として大谷翔平選手や大坂なおみ選手らを含む有名スポーツ選手などを米南部フロリダ州の裁判所に提訴したことです。2022年12月12日には創業者のサム・バンクマン・フリード氏がバハマで逮捕され、アメリカ当局では同氏の刑事訴追手続きを開始しました。債権者数が100万人を超える可能性があり暗号資産業界で過去最大の規模とされています。
経営破綻の理由は
同社破綻のきっかけは「取り付け騒ぎ」により、資金繰りが悪化したことと見られています。まず11月始めにFTXの財務の健全性を疑問視するニュースが流れました。また破綻の背景には、暗号資産の取引業務だけでなく、企業買収などのビジネスを拡大してきた「錬金術」的な経営手法を拡大させそれが行き詰まったという面があるようです。FTXは暗号資産取引のために約100万人とされる顧客から預かった160億ドルのうち、約100億ドルを創業者の投資会社アラメダ・リサーチ社に貸し付けていたという、経営者の不公正な取引も問題として明らかになりました。11月20日にデラウェア州地方裁判所に提出された書類からは、FTXとアラメダ・リサーチ社が実際には合計37億ドル(約5,180億円)の繰越欠損金を計上していたことも明らかになっています。
最終的にはFTXの顧客資産をアラメダ・リサーチ社で流用していた、違法な政治献金を行った、財務状況で虚偽または誤解を招く情報を提供したなどの疑惑があり逮捕に至ったのです。特にFTXの顧客資産を不正に流用し、創業者の投資会社アラメダ・リサーチの債務やリスク投資に充てたことは注目を集めています。
顧客の資金を不正流用というのは業界に関係なく起こるんですね。大手だから安心にはならないところが怖いです。
自転車操業状態だったのでしょうね。しかも金額がかなりの大きさなので、社会的影響も大きいわけです。
この事件の影響
FTX破産申請により、ビットコインは一時急落、米国の金利利上げ政策にも影響を及ぼしました。投資家が「FTXは詐欺的行為で経験の浅い投資家をだまし、米国の投資家に110億ドル(約1.5兆円)超の損害を与えた。著名人は宣伝に加担した」と11人の著名人を提訴した件では「広告をした有名人も罪に問われるのか」という点が注目されています。広告塔となった有名人からすればとんだとばっちりになったわけですが、今後の動向に注目です。
広告出演する方もここまでは予測できないから大変ですね。
破綻するかどうかなんて分かりませんから。広告業界にも影響が出そうですね。
まとめ
- 大手取引所だから安心とはならない
- 対策としては複数の取引所に登録し、リスクヘッジをかけること
お金を増やす方法は様々です。ご自身のニーズに合った方法を選択して効率的に資産を増やして行きましょう。ご相談は、こちら(無料相談)から連絡ください。
著者プロフィール
-
大学卒業後、予備校講師などを経験し、海外渡航。
その後外資系企業に勤務し、2005年より再度海外留学を実行。
帰国後、それまでのキャリアよりも、金融や投資に関わる仕事をしたいと考え、海外就職をしました。
海外投資というと、ハードルが高いと感じてしまうかもしれませんが、決してそんなことはなく新しい投資、資産運用という形で出会うことができます。
皆様のお金の増やし方のバリュエーションもより深くなってくるはずです。
そんな新しい出会いの場をお客様に提供し、様々な情報を発信させていただき、皆様の資産を増やしていくサポーターとして、貢献できればと考えております。
最近の投稿
- コラム2023.06.22一括投資でも投資の考え方を変えてはいけない
- コラム2023.06.21株価が上昇中ですが投資には注意
- コラム2023.06.20仮想通貨取引所FTXの破綻とは
- 海外不動産2023.06.19海外不動産投資の魅力と問題点
この投稿へのトラックバック: https://media.k2-assurance.com/archives/14084/trackback