香港IFAの一任勘定という思考停止装置──なぜ誰も考えず、誰も責任を取らず、資産だけが停滞するのか

香港IFAが日本人投資家向けに横並びで提供している「一任勘定(ディスクリショナリー・マネジメント)」は、一見すると合理的な仕組みに見える。年率1〜1.2%のコストで「プロに任せられる」「自分で考えなくていい」。忙しい個人投資家にとって、これほど耳障りの良い言葉はない。

しかし、実務として長年にわたりITA・RL360・FPIといった海外ラッパーを精査し、数多くの運用結果を見てきた立場から言えば、この一任勘定こそが、長期間にわたりリターンを生まない最大の原因になっている。

問題は、個々のIFAの能力ではない。
仕組みそのものが、考えない投資家と、努力しないIFAを量産する構造になっている点にある。

  • 法的にも構造的にも歪んだ「一任」という前提
  • 一任した瞬間、投資家は完全に思考停止する
  • IFA側は何もしなくても年1〜1.2%が入り続ける
  • ポートフォリオマネージャーは「誰でもいい」現実
  • だからK2は一任をやらず、IFA移管を提案する

法的にも構造的にも歪んだ「一任」という前提

一任勘定」や「ファンド・オブ・ファンズ」での投資は避けましょう - K2 College

まず押さえておくべき大前提がある。
日本居住者を対象に、投資判断を全面的に引き受ける一任勘定は、本来法的に極めてグレー、あるいはアウトに近い。

にもかかわらず、多くの香港IFAは、
• 契約は海外
• 書類は英語
• 投資家の自己責任

という建前を盾に、実質的な一任運用を日本人に提供してきた。

この時点で、
• 誰が最終責任を負うのか曖昧
• 説明責任が形式化
• 投資家保護の思想が存在しない

という、IFA側にとって極めて都合の良い構造が完成する。

一任した瞬間、投資家は完全に思考停止する

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一任勘定の最も深刻な弊害は、投資家の思考を完全に奪うことだ。
• 相場を見ない
• レポートを読まない
• 質問をしない
• 判断をしない

「積立を始めた」「一任している」という事実だけで安心し、
その後10年、20年、何も考えなくなる。

これは投資家の怠慢ではない。
一任という仕組み自体が、思考を放棄させる装置として機能している。

そして思考停止した投資家ほど、
• 「長期だから大丈夫」
• 「分散しているから安心」
という言葉を無条件に信じる。

結果として、
資産は動いているが、投資判断は一切行われていない
という異常な状態が常態化する。

IFA側は何もしなくても年1〜1.2%が入り続ける

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一方、一任を受けたIFA側に立って考えてみると、この仕組みがいかに“楽な商売”かが分かる。
• 運用成績が良くても
• 悪くても
• 相場を大きく外しても

契約が続く限り、年1〜1.2%のフィーは自動的に入ってくる。

年に一度、
• それらしく
• 専門的に見える
• だが中身の薄い

レポートを送っておけば、思考停止した投資家は何も言ってこない。

この構造のもとで、
• 必死に相場を分析する
• 配分を大きく見直す
• 失敗の責任を取る

といった行為に、インセンティブが働くはずがない。

ポートフォリオマネージャーは「誰でもいい」現実

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この一任勘定の構造が行き着く先は、極めてシンプルだ。

ポートフォリオマネージャーは、誰でもいい。
• 本物の運用プロである必要はない
• 市場を深く理解している必要もない
• 相場観を持っている必要すらない

香港人スタッフが、
教科書どおりの分散投資を、何も考えずに続けるだけで成立する。

象徴的なのが、
長年ほとんどリターンを生んでいないMan AHLを、いまだに「守り」「分散」の名目で重宝して組み入れている実態だ。
• 成果は出ていない
• 相場環境との整合性もない
• コストだけが積み上がる

にもかかわらず、
「昔から入っているから」
「分散だから」
という理由だけで外されない。

ハイテク株、テーマ型、金についても同様だ。
一度入れたら、相場が変わっても放置。
結果として、
• 初期ユニットのコストに永遠に引っ張られ
• リターンは上がらず
• 時間だけが浪費される

という、最悪の長期投資構造が完成する。

だからK2は一任をやらず、IFA移管を提案する

K2が一貫して否定しているのは、
「一任」という名の思考放棄である。
• 投資判断を奪わない
• 毎年、必ず見直す
• なぜこの配分なのかを言語化する

ハイテク株、テーマ型、金は、放置すれば必ずズレる資産だ。
だからこそ、
• 伸び切ったものは減らす
• 役割を終えたものは外す
• 新しい機会には段階的に入る

という判断を、毎年行う。

K2へのアドバイザー変更(IFA移管)とは、
単なる担当者変更ではない。

それは、
投資の主導権を取り戻す行為であり、
「任せる投資」から「考える投資」への転換である。

少なくとも毎年、自分のポートフォリオをどうするか判断する機会があり、思考停止せずに資産運用を行うことが大事ですね。

さらにIFAが投資先のアドバイスや一部引出や住所変更などのアフターサポートをしていないところもあります。弊社にIFA移管(アドバイザー変更)して頂ければ、サポートやアドバイスもできますので、ご希望でしたら下記からお問い合わせください。
IFA移管(アドバイザー変更)はこちら

まとめ

香港IFAの一任勘定は、
• 投資家を思考停止させ
• IFAを努力不要にし
• 誰も責任を取らない

という、構造的に失敗を生む仕組みになっている。

そこに、
教科書分散、Man AHL信仰、放置運用が重なり、
永遠に報われない海外投資が量産されてきた。

投資に必要なのは、
「任せること」ではない。
考え続け、判断し続けることだ。

だからK2は、一任をやらない。
そして、毎年きちんと投資判断をしていこうと提案する。

それが、
海外投資を「やった気」で終わらせず、
**本当に結果につなげるための、唯一の現実的な道だからである。

著者プロフィール

K2編集部
K2編集部
投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。

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